ページの本文へ

NHK岡山WEBリポート

  1. NHK岡山
  2. 岡山WEBリポート
  3. 岡山発 タクシー会社に学べ!安全運転のポイントは?

岡山発 タクシー会社に学べ!安全運転のポイントは?

NHK「もぎたて!」ゼロへのAction~なくそう交通事故死~
  • 2024年01月04日

県内では、交通事故による死者は前の年より減っているものの、令和5年10月中旬の時点で、人身事故が15%増えています。今回は人の命を預かるタクシー会社から安全運転のためのポイントを学びます。
(岡山放送局 記者 美濃田和紅)

相次ぐ人身事故

令和5年10月4日には真庭市でトラックが崖下に転落し、40代の男性が死亡しました。また、同月12日には矢掛町で道路を横断していた80代の女性が車にはねられて死亡しています。警察によりますと、県内では、令和5年に入って10月17日までに交通事故で37人が死亡し、去年の同じ時期より21人少なくなっています。
ただ、死亡事故を含めた人身事故は増えています。前年同時期より506件多い、3827件発生。率にして15%の増加です。その人身事故で最も多かったのが、約3割を占めた「車どうしの追突」。カーナビや携帯電話を見たり、考え事をしたりして、前の車の動きをよく見ずに発生したケースが目立ったということです。
県警察本部交通企画課は「追突の防止には前の車が信号機や看板などを通過してから一般道で2秒、高速道路で3秒を目安に車間距離を取ってほしい」としています。
そして、「『ながら運転』はせず、前をよく見て運転に集中を」と注意を呼びかけています。

社内共有で事故防止

人の命を預かる運転のプロ・タクシードライバーに学ぼうと、岡山市南区に本社がある「岡山交通」の営業所を訪ねました。
交通事故の防止のため業務中に運転手が危険を感じたことなど3か月に1回、「ヒヤリ・ハット」のランキングとしてまとめ、約4年前から社内で共有しています。

この営業所では、幹線道路そばの交差点でスピードを出す車が多いため、細い道から合流する場合は注意が必要だという意見が出されたということです。
そこで、「停止線で一度止まり、少し車を進めて、さらにもう一度確認する」という「多段階停止」の徹底を出勤時の点呼などで確認しています。

研修会で基本を確認

また、この会社では運転手などを対象に、社内で定めた交通安全の決まりを確認する研修会もたびたび開催しています。10月10日は約10人が参加し「ながら運転」を絶対にしないため、運転中は携帯電話の電源を切るかトランクにしまっておく基本ルールを確認しました。
社内では令和4年、車のバック時のミスが目立ったということです。そこで「いったん車を止めて周囲の安全を確認してから動き始める」という基本の操作をおさらいしました。

社員

ちょっとした油断で人の命を奪う事故が発生すると聞き、管理者として運転手に事故を起こさせないよう日頃から努めようと思いました

西村信男室長

みんな運転をしていればヒヤリとすることはあると思います。それを生かすことが大事です。ランキングにして共有することで、その場所を走る時は気をつけようという意識付けになり、事故が少なくなってきています

安全運転の3つのポイント

この会社が実践している安全運転のポイントについて聞きました。

◆1つ目が「正しい運転姿勢」です。
シートに深く座り、左足をフットレストに置きます。
右足でアクセルやブレーキを踏んだ時、ひざに少しゆとりがある場所でシートを固定します。
その後、背中を座席にぴったりと付け、ハンドルの一番上で左右の手を合わせて、肘が伸びきらない位置でリクライニングを調節します。こうすることで視点が安定するほか、踏み間違いが減ることや、長時間の運転でも疲れにくいということです。

◆2つ目が「ながら運転」の禁止です。
飲み物を飲んだり、ほかのことを考えたりして運転するのはすべて「ながら運転」。自覚しにくいですが、注意が必要です。飲食は安全な場所に車を止めて行いましょう。タクシーの運転手もお客さんを探したりどこに行くかを考えたりしながら運転してしまいがちだということです。この会社は、300メートルから400メートルごとにミラーを見るなど、安全運転に必要な動作・操作に集中するよう注意を促しています。

◆3つ目が「不注意運転」の防止です。
道路の真ん中に人が立っているなど、想定していないことが起きるとドライバーは急に反応できないことがあります。それが夜間になると、見えづらく認識もしづらいため、特に注意が必要です。この会社は「~かもしれない」と危険を予想して運転するよう、運転手の指導を徹底しているということです。

周りの人と共有し安全運転を

事故を防ぐためには、私たち一般のドライバーもこの会社の運転手のように、自分が感じた危険をほかの人と共有し、警戒することが必要だと感じました。会社の担当者によると、毎朝家を出る前などに、身近な人が「気をつけて運転してね」とか「スピードを出しすぎないでね」と声かけをすることも非常に有効だということです。周りの人と気をつけ合いながら、一人ひとりが安全運転に努めましょう。

  • 美濃田和紅

    NHK岡山放送局 記者

    美濃田和紅

    2022年入局 警察担当
    交通関係の取材などを行う

ページトップに戻る