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”手話ダンス” って知ってる? 日本一を決める大会に密着

NHK岡山「もぎたて!」 ~おかやまハレ舞台~ 手話ダンス甲子園
  • 2023年10月23日

 

こんにちは。岡山局ディレクターの岡です。

早速ですが「手話ダンス」を知っていますか?
手話ダンスとは、曲の持つ世界観を手話やダンスで表現するものです。

私が手話ダンスを知ったきっかけは、今回特集している「手話ダンス甲子園 決勝大会」の予選にあたる「手話ダンス甲子園 西日本大会」を見たことでした。
ろう者に限らず様々な障害がある方が出演し、健常者と障がい者、互いが支えあってこそできるパフォーマンスが強く心に残りました。

今回取材にご協力いただいたのは「手話をより多くの人に知ってもらうきっかけに」と願い、活動するチームです。

記事にはパフォーマンスの映像が見られるURLも記載しています。
彼らのパフォーマンスで少しでも手話に興味を持ってもらえたらうれしく思います。
(岡山局ディレクター 岡夏帆)

手話ダンスチーム ”sign”

広島の手話ダンスチーム "sign" です。
本番2日前の練習にお邪魔しました。

 

メンバーは中学1年生~50代までの13人

 

健常者も障がい者も一緒に練習しています

代表を務めるのは菊田順一さん。
障がい者の就労支援施設を運営しています。

写真中央:菊田さん

長年ストリートダンスに親しんできた菊田さん。8年前から障がい者のダンス教室を開いていました。
そこで出会ったろう者の夫婦が手話で会話しているのを見て、手話ダンスを始めたといいます。

 

インタビューに答える菊田さん
菊田さん

ご夫婦が手話で話をされているときに、喧嘩しているのかと思ったんです。
それくらい表情とか、姿勢が前に行ったりしていて、ダンスバトルにそっくりだと思いました(笑)
それで「手話」と「ダンス」をミックスしてみようと思ったんです。

手話担当 ともえさん

手話の振り付けをするのは中村友映さんです。
 

ともえさんは聴覚障害があり、人工内耳を使っています。
普段は声でやりとりをしていますが、手話も使えるため、メンバーに手話の細かな動きを教えています。
 

「頑張る」と「生きる」の手話は似ているそう。
ともえさん

例えば「生きる」っていう手話と、「頑張る」っていう手話は、似ているけれど細かな動きの違いがあります。
それを1つ1つ丁寧に、ろう者の方に伝わるように表現することが大事だと思うので、そこを気を付けて教えています。

歌詞を手話に置き換える難しさ

手話ダンスでは歌詞を手話に置き換えますが、歌詞の中には手話にはない単語もあります。

例えば「みじめに思うこともある」という歌詞。
 

手話では「みじめ」をあらわすものがありません。
そこで「いや」という手話で表現することにしました。

 

あごの下で親指と人差し指をくっつけて…
前に出しながら指を離します

パフォーマンスの見どころは?

細かい手話だけでなく、表情豊かにパフォーマンスすることも心掛けているというメンバーたち。

今回のダンスの見どころは?

教えてくれたえみりちゃん・ばっさー

 

2人とも同じ部分がお気に入りとのこと

全員が一列になって踊る最後のサビ。
一人ひとりがそれぞれの感情をぶつけます!
 

練習スペースでは1列は厳しい…本番の演技に期待!

 

 

優勝を目指します…!

ばっさーの掛け声で円陣。頑張るぞ~!

いよいよ決勝大会当日…

 

大会は東西の予選を勝ち抜いたチームなどあわせて12チームで争います。
審査ではダンスパフォーマンスだけではなく、多様性や共生社会への理解度も採点対象になります。

岡山からも出場チームが!

 

ついにsignの出番! 

本番直前の舞台裏。

菊田さん:笑って~!

 

菊田さんに応えるメンバーたち

 

いよいよ舞台へ!

 

まくらさんとりゅうちゃんからスタート!

 

1列になって踊る最後のサビ!

 

豊かな表情。中には涙ぐんでいるメンバーも。

 

無事やりきりました!

"sign" の演技はこちらから見られます。
https://www.nhk.jp/p/okayama-mogitate/ts/D939ZJV1QQ/movie/

 

達成感ある笑顔です!
まみさん

一番出し切れたなという気持ちで、楽しかったです

ここち

後悔はない!

そうちゃん

やりきったので!

ともえさん

待つのみです!

結果発表…

 

出場チームがステージへ
見守るメンバーたち

ついに優勝チームの名前が呼ばれます!それは…

 

名前が呼ばれたのはsign!

 

大喜びのメンバーたち!
手話で「ありがとう」と伝えるメンバーたち

優勝インタビュー★もっと手話が広がりますように…!

 

ともえさん

 

話:菊田さん
菊田さん

音声言語が当たり前のように、手話も当たり前の世の中になったらいいなと思います。

「手話が当たり前」の世の中に近づくための第一歩が「手話言語条例」の制定です。
手話言語条例とは、手話を日本語と同じように言語と位置づけ、その普及を図っていくためのものです。全国の自治体で条例の制定が進んでいます。
岡山県では制定されていますが、signの活動する広島では一部の自治体では制定されているものの(福山市、廿日市市、東広島市など)広島県ではまだ制定されていません。

菊田さんは「手話でのコミュニケーションが必要な人がより暮らしやすい世の中になるために、これからも活動を続けていきたい」と話していました。

 

優勝おめでとうございました!

おまけ 取材後記

岡ディレクター

菊田さんは手話をとても大切にしていて「手話を伝えるために、ダンスを使っているくらいの感覚」とか「観客一人一人と目を合わせて、手話を伝えよう」とお話ししていたのが印象的でした。

私もsignの皆さんの演技から、自然と手話を覚えることができました。
少しずつでも手話が広まって、広島県の手話言語条例の制定につながってほしいと思います。

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