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岡山発 鳥インフルエンザ シーズン突入 対策は?卵の価格は?

NHK岡山「もぎたて!」リポート
  • 2023年10月11日

昨シーズン、岡山など全国各地で感染が拡大した鳥インフルエンザ。今年も発生が懸念される時期に入りました。感染防止対策は?高値が続く卵の価格は?気になるポイントをまとめました。
(岡山放送局 記者 神谷佳宏)

感染防止へ 県が対策を点検

岡山県では令和4年10月、倉敷市の養鶏場で昨シーズン、全国最初の鳥インフルエンザが発生しました。その後も3例発生し、県内では過去最多となるおよそ73万羽のニワトリとアイガモが処分されました。
県では、鳥インフルエンザの発生が懸念される時期を前に、事業目的もしくは100羽以上のニワトリなどを飼育している養鶏農家や農業高校、およそ170か所を対象に、感染防止対策の点検を行いました。

このうち、県内の農業高校では最多のおよそ1700羽のニワトリを飼育している岡山市東区の瀬戸南高校では、9月下旬に点検が行われ、防護服を着た県の職員が鶏舎の周りなどを見て回り、防鳥ネットや消毒設備がきちんと機能しているか確認していました。

(岡山家畜保健衛生所・佐藤静子 副参事)
「例年より早いペースで点検作業を行っている。野生動物の侵入防止、人や物が鶏舎内や衛生管理区域内にウイルスを持って入らないようにちゃんと消毒ができているか、履物の履き換えができているかどうかの確認をしている」

(瀬戸南高校 教諭 治郎丸直樹さん)
「衛生管理マニュアルを作成して、ニワトリの体調に変化がないか、常に意識しながら飼育をしている。うちのニワトリからは鳥インフルエンザを出さないという決意で目を光らせている」

発生に備え 感染拡大防止の研修会

県内の自治体では、鳥インフルエンザが発生した場合に備えて、感染拡大を防止するための準備を行っています。笠岡市が9月末に開いた研修会には、職員およそ30人が参加しました。

講師を務めたのは、去年、市内の養鶏場で3例の鳥インフルエンザが発生した倉敷市の職員で、経験を踏まえ、感染が確認された養鶏場の卵や肉が市場に出回ることはないなど、風評被害を防ぐための正しい情報をホームページなどで迅速に伝える重要性や、ニワトリの処分を行う職員の心身への負担を考慮して、担当部局だけでなく、全職員で対応にあたったことなどを説明しました。

また、防護服を着脱する訓練も行われ、着る時は少しの隙間もできないように、長靴と防護服の間などを粘着テープでしっかりとめること、脱ぐ時は一つ一つの工程ごとに手指消毒をすることなどを指導していました。

(研修会の講師を務めた 倉敷市農林水産課 三村明史さん)
「今後も笠岡市など周辺の自治体と情報共有をしながら備えていきたい」

笠岡市
農政水産課
向原学さん

(笠岡市農政水産課 向原学さん)
「発生しないことが一番だが、発生した際には、今回の研修で学んだことを生かして迅速に対応したい」

卵の価格が高騰

昨シーズンは、鳥インフルエンザの感染拡大や飼料価格の高騰で、“物価の優等生”とも言われてきた卵の価格が高騰しました。

販売会社大手の「JA全農たまご」によりますと、岡山から近い大阪地区の卵の卸売価格は、去年の秋以降、高騰し、12月の平均でMサイズ1キロあたり294円になりました。ことしに入ってからも上昇し、3月から5月は340円と、統計を公表している1993年以降、最も高い状態が続きました。その後、少し下がったものの、9月は290円で、去年の同じ月と比べて66円、率にしておよそ30%値上がりし、依然として高値で推移しています。

(鶏卵関係者)
「昨シーズンは、鳥インフルエンザによって全国でおよそ1650万羽の卵を産むニワトリが処分された。現在も例年よりニワトリの数が減っている状況なので、今シーズンも同じ規模で鳥インフルエンザの感染が拡大すると、最高値の340円に迫る可能性もある」

卵の販売店では

岡山市内の卵販売店でも、例年に比べて価格が高い状況が続いています。岡山市南区にある「たまご屋コーエイ」では、主に兵庫県から仕入れた卵を販売しています。

鳥インフルエンザの感染が全国で拡大した去年10月以降、仕入れが難しくなり、店舗に卵を並べられない日もあったということです。また、仕入れの値段も前の年と比べて高騰し、現在も例年に比べて高い状況が続いています。

(卵の購入者)
「卵はたくさんの料理で使うし、栄養価も高いので、なくてはならない食材だ。卵の値段は一旦上がったらなかなか下がることはないので、また鳥インフルエンザがはやらないことを願う」

昨シーズン、契約している農家では、鳥インフルエンザの感染は確認されませんでしたが、この店では、被害を最小限に抑えるために、複数の農家から卵を仕入れるなどの対策をとっています。

(卵販売店 和田英二さん)
「毎年このシーズンになると、鶏卵業界はピリピリしている。契約している農場で感染が確認された場合、どのような形で卵を仕入れるのか、さらに開拓しないといけないので、危機感は常にある」

鳥インフルエンザが発生しても“冷静な対応を”

岡山県は、万が一、鳥インフルエンザが発生した場合でも感染が疑われるニワトリの卵や肉が市場に出回ることはないとしています。また、ニワトリの卵や肉を食べることで鳥インフルエンザが人に感染した例は国内では確認されていないとして、冷静な対応を呼びかけています。
また、ニワトリやウズラなど国が指定する7種類の鳥類を飼育している場合は、ペットであっても県への報告が必要です。県では報告していない人は必ず連絡するよう呼びかけています。

  • 神谷佳宏

    岡山放送局 記者

    神谷佳宏

    2023年入局  県政を担当

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