ページの本文へ

NHK岡山WEBリポート

  1. NHK岡山
  2. 岡山WEBリポート
  3. 防災!西日本豪雨から5年。水害から子どもと一緒に備えて守る

防災!西日本豪雨から5年。水害から子どもと一緒に備えて守る

水害が予想されるとき、子どもと一緒に「備えて守る」にはどんなことが必要か、専門家などに聞きます。
  • 2023年07月05日

 

坂田

リポーターの坂田智恵子です。子どもと一緒に命を守る。今回は「防災おやこ手帳」の第2弾「備えて守る」を参考に備えのポイントをお伝えします。手帳を作った、倉敷市真備町の川辺復興プロジェクト「あるく」代表の槙原聡美さん、そして、監修された、香川大学准教授の磯打千雅子さんです。
まず、手帳には槙原さんのことばが書いてあります。
「避難しても、しなくても後悔があった」とありますが、この第2弾の「防災おやこ手帳」を作った思いを教えてください。

槙原さん

私は、避難するときに誰にも声をかけなくて、ほかの人が怖い思いをしたことを聞いたんです。そういった後悔もあり、もっと避難のこと、準備のことについて前もって考えていたら、もっと安全に早めに避難できたんじゃないかなと思ったんです。
この冊子を、まずは皆さんに知っていただいて、備えるきっかけにしてもらえたらいいなと思っています。

坂田

まずは日頃からできる防災対策について、磯打さん教えていただけますか?

磯打さん

まず、水に対する災害は大原則として低いところに水はたまるということなんです。ですので、家のなかでぬれて困るもの、大切なものはなるべく高いところにしまっておくことが大切になると思います。

槙原さん

真備町の方は、ほとんどの人が1階部分が浸水してしまったんです。皆さん日頃よく使うものなどは、1階部分に置くと思います。私の場合は、母子健康手帳が被災してしまって、勢いに任せて捨ててしまったことをすごく後悔しています。ですので、皆さんも思い出になるようなものは、しっかりと守っていただけたらと思います。

坂田

そして、〇〇ちゃんポーチの作成とありますが?

槙原さん

避難するとなると慌ててしまい、なかなか必要なものがそろえられないこともあると思うんです。そろえているうちに、逃げ遅れてしまうこともあると思います。ですので、前もって、持ち出したいものや大切なものはまとめておくと、いざというときに、それを持って避難できるので、ぜひ用意していただきたいと思います。
特に小さいお子さんの場合はひとまとめにしていることが多いと思いますが、 小学生や中学生になるとバラバラになりやすいので、しっかりとまとめておいてほしいと思います。

坂田

そして、次のページには、避難時のお役立ちグッズとあります。私、先日、自身で避難訓練をしたのですが、その時に持ち出したものが、こちらです。普段から持ち歩いているものなのですが、おもちゃ、お茶、着替えなどを持っていきました。どうでしょうか?

槙原さん

お菓子はいいですよね。お子さんが好きなお菓子ですか?

坂田

はい。普段から食べているものです。

槙原さん

普段から好きなお菓子やジュースがあると、ほっとできますし、車中泊や避難所で生活していても、ちょっと口に入れられるものがあると、安心してその場にいられるなどするので、とてもいいなと思います。

磯打さん

これらを拝見すると、坂田さんのお子さんに対する愛を感じます。この子に合ったものをという感じがします。
考えるポイントとしては、これで何時間くらい過ごせるかを考えていただけたらと思います。おむつ3枚だと半日くらいですか?

坂田

半日くらいですね。

磯打さん

そうですよね。何時間くらい過ごすのかというところも目安にして、持っていくものの量を決めていただくといいかなと思います。

坂田

そして、避難する直前にチェック!
 車は持っている台数すべてを避難させたほうがいいのですか?

槙原さん

車が唯一の財産ということもあるんですよ。家の中のものをすべて持って出ることはできないと思うので、車だけでも被害から免れれば、もし、被災してしまっても、その後の生活で必要なものを買いにいくことができますし、片づけに行く、知り合いのところに身を寄せに行くことも可能になります。ですので、車は大切だと思います。早めに対処していただけたらいいなと思います。

坂田

雨戸も閉めておこうとありますが、この理由は?

槙原さん

家具とか家の周りにあったものが、水で流されて窓ガラスにあたって割れていた家も結構あったんです。雨戸を閉めておくと防犯上も安心ですし、窓が割れて大切なものが出ていってしまうことも少なくなるので、雨戸は閉めておくといいと思います。

坂田

そして、避難スイッチを押し合おう!とありますが これは、磯打さんどういったことなんでしょうか?

磯打さん

避難を決断するのはすごく難しいことだと思うんです。そのときにひとりで決めるのは心細いので、ご近所さんや知り合いに「どうしてる?」とお互いに避難の背中を押し合うようなことができたらと思います。

坂田

日頃からコミュニケーションも大切ですね。

坂田

そして、もしも被災したらとあります。磯打さん、ポイントを教えてください。

磯打さん

まずは、そのときの状況をしっかり記録に残しておくことが大切だと思います。写真を撮るなどして「ここまで水が来た」ということを、あとから見てもわかるように記録に残すということが重要だと思います。

坂田

さらに、口コミ多し!とありますが、槙原さんこれはどういったことですか?

槙原さん

情報は待っていてもなかなか届かないんです。ただ、物資のこと、支援のこと、ボランティアさんの情報などは、友だちなどから教えてもらったことが多かったんです。日頃からの付き合いや、つながりを大切にしていただいて、いざという時に助け合える関係性を作っていただけたらと思います。

坂田

豪雨から5年、改めて、岡山の皆さんにお伝えしたいことは?

槙原さん

私自身、まさか自分が被災者と呼ばれたり、住んでいるところが被災地と呼ばれる場所になったりするとは思いもしませんでした。磯打先生が言われていましたが、昨今の気象を見ていると何が起こるかわからないと痛感しています。私たちが作った手帳がきっかけとなり、見てくださった人ができることから準備することで、大切な家族や子どもを守っていただきたいと思います。

磯打さん

私が真備町で被災された皆さんから勉強させていただいたことは「被災された方のお話を直接聞くということに勝る勉強はない」ということです。このおやこ手帳には皆さんの経験がぎっしり、きゅっと詰まっているので、ぜひこれを見ていただいて、あのときこうなったから、これが必要だったと納得していただく、そのように使っていただきたいです。

坂田

防災おやこ手帳については、川辺復興プロジェクト「あるく」のホームページをご覧ください。https://aruku2018.org
 槙原さん、磯打さんありがとうございました。

ページトップに戻る