いよいよ迎えた本番。ここではさまざまな対策がとられました。ステージの前には200脚の椅子を設置しました。座ることで客が密集しないようにするためです。そして感染拡大を防ぐために、国の接触確認アプリのダウンロードも義務づけました。お客の反応は…。
観客
「この先フェスが続かないのは嫌なので、こういう対策をやって、お互い安心して入りたいです。」
出演アーティストは35組。観客は2日間でおよそ3,000人と、去年を上回る人が集まりました。ライブ中にもルールが設けられました。もし音楽を聴いていて踊りたくなった人は、椅子の後方で間隔をあけた上で踊ります。もちろんマスクの着用が基本です。ただ会場では、熱中するあまりマスクを外してしまう人もいました。主催者の鈴木さんは、リスクを感じスタッフに対応を指示しました。
多くの集客が見込まれる会場ではスタッフが「ソーシャル・ディスタンス」や「マスク着用」を呼びかけるカードを掲げて歩いていました。注意を促しながらも客が楽しむのを邪魔しないよう運営側も気を配っていました。
観客
「運営の人たちがすごく気持ちよくやってくれました。そして、参加してる客たちの協力する心みたいなのもすごく感じました。」
会場には、多くの地元の人たちが出店し、フェスを盛り上げました。もちろん、農園の筒さんも収穫したてのブルーベリーを販売し、地元の魅力を伝えました。
ブルーベリー農園経営 筒隆志さん
「みんなでどうやったら開催できるか必死に考えてきたし、今回もこうやってみて本当に良かったと思います。」
このフェスの趣旨に賛同し、参加したアーティストたちも、通常とは異なる環境でのライブでしたが、手応えは強く感じていました。
歌手 加藤登紀子さん
「みんなの連帯感がすごいですよね。そういうフェスが存在したということはすばらしいことだと思います。」
コロナ時代に生の音楽をわかちあう試み。アーティストと客、地元がともに考え、音楽フェスの1つの“かたち”をつくり上げました。
イベント企画会社アースガーデン代表 鈴木幸一さん
「新しい時代というか新しい生活様式をつくるための挑戦の1つだったと思います。1つ扉は開いたかな。」