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2020年1月8日(水)

東京2020組織委員会 イノベーション推進室 天野春果さん

シリーズでお伝えしている『2020インタビュー』。
今回は、東京オリンピック・パラリンピックを盛り上げる仕掛け人の登場です。
先月(12月)、ちょっと変わったプロジェクトの記者会見が開かれました。
人気アニメ、ガンダムの模型を超小型衛星に入れて打ち上げ、大会期間中、宇宙から応援メッセージを送るという壮大な計画です。

その発案者が、組織委員会で大会のPRなどを担当する天野春果(あまのはるか)さん、48歳。
天野さんは、一人でも多くの人たちに大会に関心を持ってもらおうと奔走しています。

高瀬耕造キャスター
「ここが東京オリンピック・パラリンピックの組織委員会なんですが、(模型が)置いてありますね。
天野さん、これ見るとちょっとテンション上がりますね。」

東京2020組織委員会 イノベーション推進室 天野春果さん
「いやもう、やっぱり僕もこれ毎日見てテンション上げ上げで。」

「五輪・パラの魅力を伝えたい」

3年前、自ら志願して組織委員会に入った天野さん。
枠にとらわれず、新たなことを生み出す「イノベーション推進室」の部長として、様々な企画を実現させてきました。

その最新プロジェクトが「ガンダム衛星」。
宇宙に、ガンダムとシャアザクを載せた衛星を打ち上げ、土台の電光掲示板に選手たちへの応援メッセージを日・英・仏の3か国語で表示。
それをカメラで撮影し、SNSなどで世界に配信するという企画です。

アムロ
「宇宙から皆さんへ、エールを送ります。」

シャア
「見せてもらおうか、東京2020のすごさとやらを。」

高瀬キャスター
「改めてお伺いしますけれども、天野さんの今の仕事をひと言でいうと、どういう仕事ですか。」

天野春果さん
「もうワクワクドキドキすることを作る、生み出す仕事じゃないですかね。
僕らがやらなければいけないのは競技に関心のない方、この大会に関心のない方々をいかに、どれだけ多くの人を巻き込めるか、引き込むかというところなので、そうなってくると競技以外の部分をどう掛け合わせるか、というところが僕は大事だと思ってやってます。」

実は天野さんは、組織委員会に入るまでの20年間、Jリーグ川崎フロンターレでPR担当として手腕を発揮してきました。
主婦層にアピールするため、チームオリジナルのバナナを販売したり、家族で楽しめるよう競技場にミニ動物園を作るなど、サッカーに関心のない人を巻き込む企画を連発。
すると、入場者数は右肩上がり。
1試合平均、2万人以上を集める人気チームに育て上げました。

天野春果さん
「もちろん競技者、アスリートの活躍っていうの大事なんですけれども、競技だけではなくて、やはり多くの人の興味関心を持ってもらうためには、多くの人の興味関心を引くための仕掛けをしなきゃいけないわけで、“強化”というアスリートの方々と、僕ら“事業”が、やっぱりここが連携していないと、本当に大きな発信力が生まれないと僕は思って。」

フロンターレを離れてまで、組織委員会での仕事に関わる決断をした天野さん。
そこには、大学時代にボランティアとして参加した、アトランタオリンピック・パラリンピックでの経験がありました。
特に、パラリンピックで見た、選手と子どもたちのふれあう姿が活動の原点になっているといいます。

天野春果さん
「アトランタパラリンピックのときには、陸上のメインスタジアムで活動したんですけれども、試合が終わったあと、(選手に)子どもたちがすごい寄ってくるんですよ。
サインくれ、写真撮らせてくれって。
なかなか日本で僕は見たことはなかった風景だったので、障害があるなし関係なく、アスリートに対して、子どもたちがやっぱり実際に見るって事はすごく大事だなって思って。
見ればそこに感動があって、そういうシーンを東京でも多く見たいですよね。」

子どもたちに、競技や選手をもっと身近に感じてもらいたい。
そんな思いで2年前に生み出したのが、『東京2020算数ドリル』です。
石川佳純選手が、卓球が開かれる東京体育館の面積を問う問題や、パラリンピックの種目、ボッチャのルールを使った計算問題など、オリンピック・パラリンピック、全55競技について、学びながら親しみを持ってもらおうという内容です。
これまで、都内の小学6年生、およそ10万人に配布しました。
さらに今年度からは、オリンピックに出場した選手などが、実際に授業に参加する活動も始めています。
天野さんは、未来を担う子どもたちにこそ、オリンピック・パラリンピックの魅力を実感してほしいと考えています。

高瀬キャスター
「子どもにとっての影響は、計り知れないですよね。」

天野春果さん
「大きいと思いますよ。
やっぱり1964年の東京オリンピックを見た年配の方々が、その当時少年少女で、やっぱり懐かしく、楽しく、何かあたたかい雰囲気で話すじゃないですか。
僕はそれがすごく羨ましかったし、そういうものを今度ね、引き継いでというか、今回の大会で子どもたちが見てね、自分の中の宝物としてそのあと生きていくってなったらいいなと思いますね。」

最後に、天野さんにとっての「2020」とは何か、書いてもらいました。

高瀬キャスター
「それではお願いします。」

天野春果さん
「『自己ベスト』。
アスリートの皆さん、オリンピック・パラリンピックに向けて、本当に自分の全てを出そうとしてるじゃないですか。
やっぱり僕ら組織委員会の人間も、生涯にそうある大会ではないので、ここで自己ベスト、持ってるすべて出して、今までのオリンピックになかった仕掛けをして、日本の皆さん、世界の皆さんをワクワクドキドキさせたいなっていうふうに思います。」

高瀬キャスター
「できそうですか。」

天野春果さん
「やります、やりきります。」

高瀬キャスター
「終わったら燃え尽きてそうですね。」

天野春果さん
「ガンダム衛星がね、大気圏に突入して燃え尽きちゃう。
僕は燃え尽きちゃうわけにいかないので、炭のように残って、種火としては残っていきたい。」

※天野さんの企画した「ガンダム衛星」は3月に打ち上げられる予定。

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