中国・深圳(しんせん)の街を走る、この車。
「海亀」が立ち上げたベンチャー企業が開発した、自動運転車の試作機です。
搭載されたセンサーからの情報をAIが分析し、車を制御しています。
「150メートル先の信号まで識別できます。」
人に代わってブレーキやハンドル操作を行う最高水準の技術「レベル4」を実現しています。
創業からわずか1年で最高レベルの技術まで到達し、アメリカのグーグルやテスラをしのぐ勢いで世界を驚かせました。
創業者の一人、AIの開発を行う、衡量(こう・りょう)さん、35歳。
衡さんも「海亀」と呼ばれる若きエリート人材の一人です。
中国からアメリカなどの海外へと渡り、そこで得た知識や技術を母国へ持ち帰る「海亀」。
彼らの存在が、ハイテク分野での中国の成長を支えていると言われています。
アメリカへ渡ってコンピューターサイエンスを研究した衝さん。
グーグルやテスラなど巨大IT企業を渡り歩き、自動運転技術のプロジェクトに携わってきました。
ロードスター・ai 衡量CEO
「来年には世界トップレベルの企業と肩を並べたい。
目標は世界一です。」
衝さんとともに開発の中核を担っているのも、20代から30代の「海亀」たちです。
元アップル技術者
「いまここで開発しているのは、前の会社でいうと1〜2年前のレベルです。
レーザーや画像を扱う技術は、今の会社でも応用できています。」
そうした「海亀」たちの英知を結集したことで、衡さんたちは独自の技術を生み出すことができたといいます。
ロードスター・ai 衡量CEO
「私たちが開発しているのは、すべて新しい技術です。
前に所属していた会社の技術を直接使うことはできません。
そこで得た経験は生かしていますけどね。」