これまでの放送

2019年1月25日(金)

子どものしつけ 叱らない親たち

高瀬
「皆さんにもぜひ考えて頂きたいテーマです。
『子どもを叱らない親たち』です。」

子どもの入店 やむなく禁止する店も

山盛りのステーキが人気の店です。

多くの家族連れがステーキ丼を楽しみに訪れていたのですが、あまりの子どもの行儀の悪さに、店はやむなく子どもの入店を禁止することにしました。
食事を口にした途端「これ、まずい!」と叫んだり、店内を歩き回ってほかの客が食べている料理に指を近づけたり。
子どもの入店を禁止せざるを得なかったのは、子どもの迷惑行為を親が全く注意をしなかったことにありました。

店長
「スタッフが親に注意を促しても、(子どもを)叱る親をみる方が珍しい。
どこかで一線を引くために(入店お断りの)判断をしました。」

自覚があるのに『叱らない』 今の親が抱える事情とは

和久田
「取材をした、佐藤アナウンサーとお伝えします。」

高瀬
「子どもの行儀の悪さが問題というよりも、叱らない親のほうに問題があるということなんですか?」

佐藤
「そうなんですね。
今、叱らない親に対する投稿が目立っているんです。

『今の世の中、叱らない親が多いよな〜。店の中走り回ってても親は世間話に夢中だし』『子どもがバタバタ騒いでる。父親そばにいるのに注意しない』。
こうしたいら立ちはデータにも表れています。
子どもが飲食店で騒いでいても注意しない親に対して、77.5%の人が『イライラする』と感じているんです。
一方の親も実は、叱らないことでしつけが甘くなっていると感じているんです。
66%の親は『自分は子どもに甘い』と考えているんです。」

和久田
「自覚があるのに、親はどうして子どもを叱らないんですか?」

佐藤
「実は今の親には、叱らない、叱れない事情がありました。」

母親
「思うように怒れないことが多いです。
周りの目が気になって、虐待してると思われるのも嫌だし。」

母親
「激しく怒らないようには、あえてしている。
自分の精神がつらくないように、というのはあります。」

高瀬
「人目というのも確かにあると思いますね。
人目を気にして叱れない。
逆に人目を気にして叱るという親もいると思うんですけれどもね。」

佐藤
「こんなデータもあるんです。
親が『どんな親でありたいか?』と言う質問に対して、『厳しい親でいたい』というのは、父親、母親、およそ15%というのに対して、『友だちのような親でいたい』というのは、母親では80%近くにも上っているんです。
こうした最近の親の事情をくんで、『しつけは保育園で行う』という動きも出てきました。」

子どもたちに考えさせる “しつけ教室”

去年(2018年)から年長組の子どもたちに始めた「しつけ教室」です。
子どもたちには「しつけ」の意味を考えて行動してもらいます。

しつけ教室の講師
「レストランに行ったときはどういうことに気をつけている?」

園児
「走らない。」

しつけ教室の講師
「どうしてか分かりますか?」

園児
「こぼれちゃう。」

園児
「皿を割っちゃう。」

自分の席を離れる時は…。

佐藤
「いま立ち上がったときにイスを戻したのはどうして?」

園児
「後ろを通る人がぶつかっちゃうから。」

園児
「邪魔になるから。」

園児
「迷惑かかるから。」

誰もが最初からできたわけではありません。
子どもたちが納得し、理解するまで根気よく指導します。
その上で、やはり子どもがいけないことをしたときには、叱るのは親の役目だと言うことを自覚してほしいと考えています。

保育園理事長 藤本祐子さん
「しつけは、一番は家庭でやらなくてはいけないこと。
優しいお父さんお母さんでいたい、子どもに嫌われたくない、皆さんそうだと思うのですけど、子どもがいけないことをしたり、人に迷惑をかけたりしたときは、やはり怒って頂きたい。」

子どもの迷惑行為が減ったレストラン

親に子どものしつけを意識してもらうことで、子どもの迷惑行為が減ったというレストランがあります。

この店も、子どもをやむなく断ってきた時期がありましたが、今は自由に食事を楽しむことができます。
子どもの入店を認めたときに周知したのがこの看板です。

「子どもの迷惑は親が責任を持つ」という点を明確にしました。

『自信を持ってしつけてほしい』

この日、2歳になる息子の陽貴くんを連れてきた大西さん一家。
母親の菜緒さんは、店に入る前、陽貴くんになぜ騒いではいけないのか、視線を合わせて丁寧に説明しました。

母 大西菜緒さん
「レストラン、人がいっぱいいて、お利口に静かにする場所だから、しぃーして、お利口に座ってごはん食べられる?」

レストランは静かにする場所。
納得した陽貴くんは、行儀よく食事ができました。

陽貴くん
「おいしい。」

母 大西菜緒さん
「もうちょっと手こずると思っていたので、成長したんだと、しみじみ感じました。」

専門家は「今の親にはもっと自信を持ってしつけてほしい」といいます。

金城学院大学 人間科学部 北折充隆教授
「子どもは実は想像以上にきちんと理解しているので、こういう理由でダメだと言えば、納得する子どもがすごく多い。
子どもの特性をみたしつけ方、怒り方が大事だと思います。」

子どものしつけ 専門家からのアドバイス

和久田
「日によって機嫌も違うでしょうし、子ども1人1人、成長の度合いも違うでしょうし、難しそうですね。」

佐藤
「私も4歳の娘に対して、何度注意しても分かってくれないということも日々あるんですけれども、そんなとき、どうしたらいいのか、専門家はこんなふうに言っています。
『こういうことをしたら不快に思う人がいることを、時にはあえて感情を出して怒って示すことも大事』と話していました。
時には感情的になってもいいんだということなんですね。
改めて、子育て、しつけというのは試行錯誤の連続だと感じました。」

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