これまでの放送

2019年1月9日(水)

新春インタビュー “素の魅力”引き出すメーク

和久田
「シリーズでお伝えしている『新春インタビュー』。
今日(9日)はニューヨークで活躍する日本人メーキャップアーティストです。」

世界が注目するメーキャップアーティスト

世界のファッション界が注目するメーキャップアーティスト、吉川康雄さん。
有名ファッション誌の表紙モデルやハリウッド女優、アーティスト。
さらに、3年前アメリカの大統領選に立候補したヒラリー・クリントンさんのメークも手がけました。
吉川さんのモットーは、内面の美しさを引き立てるメーク。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「質感がいい、何もつけたくない。」

その人の持つ素肌の特徴や質感をそのまま残し、素の魅力を表現するものです。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「みんな、それぞれ違った魅力を持っている。
『自分を好きになって』『自分をもっと大切にして』というメッセージを美容を通してずっと伝えてきた。」

斬新なメークでファッション界の中心人物に

高校卒業後、ファッション業界での成功を夢見て、新潟から上京した吉川さん。
36歳の時、ニューヨークに拠点を移しました。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「自分の自由な発想、今まで見たことがないこと、それまでのファッションにないことをやりたかった。
今までの既存のファッションを壊して、自分の個性を出していきたいなと。」

吉川さんの作品がこちらです。
羽毛をつけたまつげや、極彩色の肌。
斬新なメークが評判を呼び、一躍、ニューヨークファッション界の中心人物となりました。

和久田
「どうしてニューヨークでは受け入れられた?」

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「ファッション業界は新陳代謝をすごく求めている。
『全く新しいものを、いつも見てみたい』という業界の懐の深さをすごく持っていて、新しいものに対してみんな、受け入れる幅がめちゃくちゃ広い。」

ヒラリーさんのメーク担当に

独自に作った化粧品をモデルの顔に重ね、自分のスタイルを打ち出してきた吉川さん。
44歳になった2003年、吉川さんのメークに大きな影響を与える運命的な出会いがありました。
ヒラリー・クリントンさんのメークを担当することになったのです。

和久田
「実際に会ったときに感じたヒラリーさんの魅力はどんなものだった?」

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「政治家というイメージ、女性的な顔だちで、もともと美人さんで、お嬢様っぽい。
厳しい側面と女性的なかわいらしい素材。」

しかし、メークのために与えられた時間は、ほとんどありませんでした。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「時間が15分ぐらい。
直す時間、全然ないので、つやをできるだけ与えてあげた。
それだけで厳しさが消えて、女性的な感じになったんですね、優しい感。」

それまで、政治家としての意志の強さや知的な印象が強く表れていたヒラリーさん。
一方、吉川さんがこのとき仕上げたのがこちら。
穏やかで優しさにあふれていると話題になりました。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「彼女らしい魅力を出してあげること。
仕事ができる、リーダーシップがあるのは、みんなが認めている。
それをメークで出す必要は、もう全くないと思った。」

その後も、たびたびヒラリーさんから仕事を任されるようになった吉川さん。
メイクを担当した時の写真は、選挙のポスターに採用されました。

和久田の魅力 どう引き出す

私も吉川さんにメークしてもらいました。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「どこの部分が嫌なのか、わかんないんだよね。」

和久田
「くまが目立つなとか。」

吉川さんは、私の素をどう引き出してくれるでしょうか。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「今日の和久田さんだったら、すごく女性的。
あと、はきはきしてます。
エネルギーが前に出てくる、生き生きとした健康感。」

普段はつやを抑えて、強い照明があたる環境にあわせたメークにしているんですが、それに対し、吉川さんは…。

どうでしょうか、高瀬さん、率直な感想を!

高瀬
「ぴかぴかしてるというか、確かに前にエネルギーが出てくる感じがわかるような。」

比べてみると、どうでしょうか。
血色よく、明るい元気な感じに仕上げてもらいました。

くすみも生かして きれいに挑戦

吉川さんは今、ニューヨークと日本を往復し、化粧品会社とともに、一般の女性に向けた化粧品の開発を行っています。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「自分の素顔をみて、40歳になったときも、くすみすらも生かしつつ。」

年を重ねることを否定的に捉えるのではなく、ありのままの自分の美しさに気づいてほしいと考えています。

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「きれいに挑戦するということは、自分に対しての不満も出てくる。
生まれながらにして持った姿を嫌いにもなりやすい。
仮に好きになれたとしても、年をとるにつれ、自分も変化していく。
最高の外見を見つけ出したとしても、永遠には続かない。
変化を受け入れ、年をとっていくこともいい。
“わたしそんなに悪くないな”って思えるように。」

和久田
「吉川さんのメークは外見を整えるだけでなく、内面とも深く関わってるなと感じたが?」

メーキャップアーティスト 吉川康雄さん
「『自分を好きになって』『自分をもっと大切にして』というメッセージを言ってきた。
僕はそれをみんなに見せてあげたい。」

メークで人生幸せに

高瀬
「ヒラリー・クリントンさんのメークを手がけていたことは知りませんでした、びっくりしました。
和久田さんもやってもらって、違いましたね。」

和久田
「女性にとってメークをすることは、どこか“欠点を隠したい”“きれいな別人になりたい”と思ってすることが多いと思うんですけど、吉川さんのメイクは、まったく逆なんです。
単なる慰めではなくて、いくつになっても、ありのままの自分を受け入れられれば、その人の人生が幸せになる。
人生を幸せにするためにメークをしてほしい、と話していたのが印象的でした。
吉川さんは今月(1月)、還暦を迎えますが、少しでも多くの女性を元気づけるため、これまで以上にニューヨークと日本の往復を増やしていくそうです。」

Page Top