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2018年8月28日(火)

球場が熱い!プロ野球を観に行こう

酒匂
「お2人は最近、プロ野球を球場で観戦したことはありますか?」

高瀬
「最近、しばらく行っていないですね。」

和久田
「私も3年前に神宮球場に行って以来、行っていません。」

酒匂
「だいぶ前なんですね。」

人気を取り戻しているプロ野球

和久田
「今、チケット取りにくいイメージありませんか?」

酒匂
「広島やDeNAのチケットは手に入りにくいことはよく聞きますよね。
ただ、こうした動きはこの2チームに限らないんです。
こちら、プロ野球12球団の1試合あたりの平均入場者数の推移です。
今シーズンはここまでおよそ3万人。
5年前に比べて1試合あたり4,000人以上も増えています。

これまで集客に苦戦していたチームも人気を取り戻しています。
その背景にはそれぞれの球団が独自に打ち出す明確な『ターゲット戦略』がありました。」

大盛況!生ビール半額デー

東京の神宮球場を本拠地にするヤクルトスワローズ。
去年、首位と44ゲーム差の最下位に沈みながらも、入場者数の伸び率はセ・リーグトップでした。
どういう戦略があったのか。
この方が教えてくれました。

和久田
「つば九郎さん!」

高瀬
「『ターゲットは、サラリーマン』?」

酒匂
「そうなんです。
神宮球場の周りはオフィス街ですよね。
ヤクルトはサラリーマン向けの企画を次々と打ち出していまして、例えば、先週の金曜日に球場にやって来たサラリーマンのお目当ては?」

神宮球場へ来たサラリーマン
「生ビール半額デーということで。」

神宮球場へ来たサラリーマン
「ビール半額、おいしいビールを飲みに来ました。」

この日は「生ビール半額ナイター」。
通常1杯750円のところを350円で売り出しました。

高瀬
「これはうれしいですね。
レモンサワーもお願いしたいですね!」

バックヤードをのぞいてみると。

和久田
「大忙しですね!」

酒匂
「この日はいつもの倍以上、5万7,000杯が売れました。
球団は今シーズン、生ビール半額ナイターを5回開催しました。
球場に何度も足を運んでもらおうというねらいです。」

平日7割がサラリーマン世代

同じ東京に本拠地を置く巨人に集客では常に遅れを取ってきたヤクルト。
これまで神宮球場には空席が目立つことも少なくありませんでした。
こうした現状を何とかしたいと球団は5年前、ファンクラブ会員を徹底調査。
平日に訪れた客の7割以上が、サラリーマン世代であることが分かり、ここに活路を求めたのです。

サラリーマンが球場に足を運びやすくするため、去年から観客席にも工夫をしました。
仕事の都合で遅れてきても座って観戦できるように、半分以上の試合ですべての座席を指定席にしました。

サラリーマン
「指定席だったら行く日さえ決めていればいい席で見られるので、そういう意味では忙しい人にとってはありがたい。」

球団を取り巻く環境の変化

ターゲットを明確にした集客戦略。
元プロ野球選手でソフトバンクホークスの経営にも携わった小林至さんは、球団を取り巻く環境の変化が大きく関わっていると分析しています。

ソフトバンクホークスの経営に携わった 江戸川大学 社会学部 小林至教授
「プロ野球っていうのはテレビで露出をする。
“空中戦ビジネス”から“地上戦”に。」

 

プロ野球人気が高かった90年代、ほとんどの球団は、地上波テレビ中継の放映権料や親会社からの補填で経営を成り立たせてきました。
しかし、景気の悪化や地上波での中継が激減。
危機感を抱いた球団は、これまでに増して集客に力を入れるようになったのです。

江戸川大学 社会学部 小林至教授
「どぶ板営業をプロ野球がやるということを考えてなかった。
自分の足で立たなければ、球団がビジネス成り立たない。
目覚めないといかんでしょということだったと思うんですよね。」

「野球の楽しさを知ってもらう」

こうした中、今年から将来を見据えた新たなターゲット戦略を打ち出しているのが、西武ライオンズです。
プロジェクト名は「Lーフレンズ」。

“子ども”をターゲットに、世代を超え、末永くファンになってもらうことをめざしています。
その最初のステップが「野球の楽しさを知ってもらう」こと。

開幕前の3月。
選手などが出向いてチームのロゴ入り帽子を埼玉県内の小学生にプレゼント。
31万個を配りました。
さまざまなスポーツや娯楽がある中、まず野球に興味を持ってもらうのがねらいです。

大型連休には、試合を見に来た小学生以下の子どもに、グローブを無料配布。
さらにこの日は選手が使っている練習場を開放。
野球の楽しさを実際に体感してもらいました。

子ども
「帽子をもらってから、よく来るようになった気がします。」

両親
「野球自体に興味を持つようになったかなと感じます。」

「選手を好きになってもらう」

プロジェクトの中心メンバーのひとり、後藤広樹さんです。
2年半前まで、おもちゃメーカーで働いていました。
後藤さんが考えた次のステップは「選手を好きになってもらう」こと。
かつての経験を活かした取り組みを実行します。
それが、夏休みに配ったマージャン風ボードゲーム。
西武版としてアレンジを加えています。

  

選手の特徴によって「役」を設定。
例えば、中村、浅村、山川というホームランバッターをそろえると「和製大砲あがり」として高得点が得られます。
家族で遊びながら、選手を知ることができると好評でした。

お母さん
「目で見て分かるので、(子どもは)大好きだと思います。
文字だけとか背番号だけよりも、顔が入ってるほうが好きだと思います。」

今シーズン、すでに16試合でチケットが完売。
去年を大きく上回るペースに球団も手応えを感じています。

西武ライオンズ事業部 後藤広樹マネージャー
「単年度的な活動ではなく、お子様に対して、『将来のロイヤルカスタマー』になる方々でもあるので、将来、自分のお子さんを連れてくるぐらいまで、ずっとライオンズを好きになってもらえるよう、こういった活動は続けていきたい。」

れぞれの地域に見合ったターゲット

和久田
「戦略が功を奏していますよね。」

高瀬
「本当ですね。
プロ野球の球団が本気を出せば、やはりこれだけお客さんを呼び込めるんですね。」

酒匂
「球場で取材をしていると、球団ごとにカラーがあると思いました。
ヤクルトはサラリーマン、西武は子ども。
また、東北の楽天は観覧車がありますよね。
あちらは住宅地が近いですから、家族連れが一緒にで来て楽しめるようなテーマパークの要素を強くしているらしいんですね。
それぞれの地域に見合ったターゲットしっかりと捕まえて、人気を戻して来ているという状態なんですね。
これからも球場に足を運んで、3年ぶりにどうですか?」

和久田
「久しぶりに行きたくなってきました。」

酒匂
「高瀬さんも何年かぶりに!
ぜひみんなで行きましょう。」

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