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2021年3月17日(水)

「YOASOBI」誕生の舞台裏

「夜に駆ける」「群青」「アンコール」などヒット曲を次々に生み出すユニット。大手音楽会社に勤める30代2人の雑談から始まった!?

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2人組の音楽ユニット「YOASOBI」。インターネットで人気が広がり、2020年に大ブレイクしました。ユニット誕生の裏には2人の30代の仕掛け人がいたのです。

同期2人の雑談から始まった“期待値ゼロ”のプロジェクト

「夜に駆ける」でデビューした「YOASOBI」は、CDを発売することなく、20年の「紅白歌合戦」に出場しました。

このユニットを生み出した仕掛け人が、大手音楽会社ソニー・ミュージックエンタテインメントで新規事業の開発を手がける屋代陽平さん(31)と、ソニー・ミュージックレーベルズで楽曲制作の支援を行う山本秀哉さん(32)です。屋代さんと山本さんは同期入社で、2年前、雑談から「小説を音楽にする」プロジェクトを立ち上げました。

「そもそも期待されたプロジェクトで始まっているわけではないので、どう反応を得るかも含めていろいろチャレンジしていこう」という状態だった、と山本さん。会社の期待値は「ゼロ」だったと苦笑します。

オリジナル小説の世界を音楽で表現する新たな試み

屋代さんと山本さんたちのプロジェクトでは、ミュージックビデオにすることを前提に、一般の人にオリジナル小説を投稿してもらいました。

専用サイトに投稿された小説は170以上。その中から選んだのが「タナトスの誘惑」でした。いわゆるブラック企業に勤める男性が、“死に神”が見えるという女性と恋に落ちる物語で、衝撃的な結末を迎える作品です。

「夜に駆ける」は、この小説が原作となっています。たとえば「『さよなら』 たった4文字の彼女からのLINE。それが何を意味しているのか、僕にはすぐ分かった。」という小説の文章。この部分が、「夜に駆ける」の歌詞では「『さよなら』だけだった その一言で全てが分かった」となりました。

仕掛け人の一人、屋代さんは「投稿してもらった原作小説を何か別の形に変えて表現をしていく。その小説を読んでもらえるための戦略戦術を考えられる」とプロジェクトのねらいを語ります。

YOASOBIヒットで小説投稿サイトもアクセス急増

作詞・作曲を依頼したAyaseさんは、音声合成ソフトのボーカロイドを駆使。ボーカルには、当時は無名ながら特徴的な声を持つ幾田りらさんを起用しました。次々に新しいメロディーがあらわれ飽きさせないようにしたことで、再生回数が伸びていったといいます。

曲のヒットを受けて、小説投稿サイトのアクセスも急増しました。原作の小説を読むことで、曲の背景を深く知りたいというニーズが高まりました。

仕掛け人の2人は今後、従来の小説のかたちも変えていきたいと考えています。屋代さんは「(小説を)文庫本で読むものとかスマホで読むものだけじゃない、という考え方もある。小説を音楽にして、そこから広がる世界をよりいろんな人に伝えていく」と話します。

山本さんは「『YOASOBI』らしさ、オリジナリティーにもなる。そこは大事にしていきたい」と話しました。

「期待値ゼロ」から始まり、2人の力みのない感じが印象的でした。同期どうしの雑談から始まり紅白にまでつながった。ねらいがピタリとはまったということでしょうか。

仕掛けはあったけれども、最初から計算しつくされたものではなかったんですね。今後は、自作小説を映画や音楽にできる場として、投稿サイトも育てていきたいということでした。

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