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2021年1月6日(水)

“古民家再生”新戦略で全国へ!

コロナ禍でも人気の宿泊施設。古民家を次々と再生させる仕掛け人の戦略とは?

インタビュー「2021 変革者たち」。きょうは、古民家を次々に宿泊施設に再生していく仕掛け人、「NOTE」代表取締役の藤原岳史さんです。宿の経営自体は希望する企業に任せつつ、地域に合った古民家の活用をプロデュースしています。

古民家をリノベーション 全国101施設に拡大

城下町の面影を残す、兵庫・丹波篠山市。東京のITベンチャーを辞めた藤原さんは、ふるさとの丹波篠山で、古民家を宿泊施設にリノベーションする事業を7年前に始めました。

案内してくれたのは蔵を改装した客室。厚い扉の奥には寝室があります。2階の物置を利用したロフト風で、当時の趣を残した造りが家族連れに人気。藤原さんによると「現代の子はほぼ蔵の中に入ったことがないので、階段を上がって梁を行って、ベッドにダイブする」子どももいるといいます。

藤原さんはこの7年間で、北は福島県から南は熊本県まで、全国に101の施設をオープンさせました。

稼働率3割で黒字化する価格設定

藤原さんの施設が収益を上げている裏には、これまでの常識にとらわれない仕組みがあります。一般的に宿泊施設をつくる時は、まず価格を設定し、7割程度の稼働率で採算が合うかを考えます。しかし藤原さんは、想定稼働率を3割程度に下げて見積もり、少ない集客でも黒字になるよう価格を高く設定します。

NOTE代表取締役 藤原岳史さん
「ホテルの業界からすると、ありえないこと。3割の稼働でしか回らないのだったら基本は出店しない。(うちは)逆算していくんですね、『ここは(例えば)5万円ですね』と。5万円が高いかというよりは、(稼働率が)3割だったら5万円」

思い切った価格設定に当初は不安もあったといいます。「大胆な発想でしたね?」と尋ねると、藤原さんは客と接していく中で大きな手応えをつかんだことを明かしました。

藤原さん
「お客さんから教えてもらった。『私たちは古民家、この暮らしを体験し、“1日の住民”になる。体験させてもらっているから、ほかでは味わえない』と言ってもらって、ああそうなんだと」

コロナ禍でも強み 目標は「3万棟の古民家再生」

古民家体験という「コト消費」でニーズをつかんできた藤原さんの戦略は、コロナ禍でも強みを発揮しています。過疎地という立地と、ゆとりある古民家の造りが、密を避けたい都会の人たちの需要に応えているのです。

今後、藤原さんは全国各地で、これまでにない規模で古民家の再生を手がけていきたいと考えています。

藤原さん
「われわれ自身、3万棟はやらないといけないと思っている。地域にお金が落ちて、ボランティアベースでなく、ちゃんと仕事として回るような事業スキームになるのか。経済が循環してこそ(地方の)活性化につながる」

ははあ~、古民家再生の目標が3万棟とは、すごいですね!

藤原さんによると、全国にある古民家のうち30万棟ぐらいは再生事業で採算に乗る可能性があるといい、その10分の1ぐらいは自分で手がけたいという思いだそうです。21年は北海道や福岡などで施設のオープンを予定しています。

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