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2020年10月16日(金)

サンマ「前代未聞の不漁」 影響は値上がりだけではない

定食屋や缶詰工場もサンマが足りない!

この秋、サンマを食べましたか?今年はサンマが不漁で値上がりしています。店で生のサンマを買うと例年は1尾100円程度でしたが、今年は2倍以上するところもあるようです。その影響は、地域経済にも及んでいます。

「前代未聞」の不漁 漁場も遠く

【報告:NHK仙台 北見晃太郎記者】
秋の味覚と言えば、脂ののったサンマ。しかし、今年の港には暗雲が立ち込めています。サンマの水揚げが盛んな宮城県の気仙沼港では、去年は9月までに50トンの水揚げがありましたが、今年は10月上旬にようやく初水揚げされました。

漁師の一人は「ここ何十年とサンマの商売に関わってきたけど、こんなに不漁な年はない」と嘆きました。

漁業者が漁をしている場所は、これまでよりも遠い海。例年この時期は、気仙沼から500キロほど離れたところで取っていましたが、今年は2倍以上離れた海が主な漁場となっているのです。

気仙沼漁業協同組合の齋藤徹夫組合長は「それだけ取れない、漁場が遠い。前代未聞」と話しています。

漁場が遠いため、長期間の航海ができない小型の船は、漁に出ることさえできず港に停泊しています。それもサンマの漁獲高減少に拍車をかけています。

人気のサンマ缶が作れない?

サンマの不漁は地域経済にも影響を与えています。地元の定食屋では例年、この時期は新鮮なサンマが味わえますが、今年は海鮮丼の具材としてわずかな量しか提供できません。

水産加工会社も頭を悩ませています。サンマ缶の売り上げが全体のおよそ3割を占める「ミヤカン」の福島庸夫社長は「もう少し、われわれ加工業者が手を出せるぐらいの魚価になってもらわないと」と話しました。冷凍保存していたサンマの在庫も底を尽きかけています。

そこで、例年サンマ缶を製造するこの時期に、工場ではサバ缶やイワシ缶を作っています。しかしサンマ缶の人気は高く、出荷先のニーズを埋めるまでには至っていないのが実情です。

福島社長は「たいへんな苦労になるが、今の水揚げに合わせた対応でわれわれも工夫しながらやっている」と話しました。

不漁の原因は?

確かに、若いころお世話になったサンマのかば焼きの缶詰を今はあまり見かけないような気がします。イワシとかサバになっている。

サンマはおいしいし、安かったですからね。主要な漁港の水揚げ状況(1~9月)を見ると、例えば釧路港は前年と比べ97%減少しています。

不漁のはっきりとした原因は分かっていません。ただサンマは寒流を好む魚で、北海道の沖に暖かい海水の塊があり、日本の近くに漁場が出来にくくなっていることが背景にあるようです。

地域経済の冷え込みを打開しようと模索も始まっています。例えば養殖です。サンマの水揚げが多い北海道の根室市では、高値で取り引きできるベニザケの養殖を目指しています。現状ではサンマの養殖は難しいようですが、養殖ができる魚を増やしていくのも一つの手だてかもしれません。

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