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2020年5月27日(水)

逆境の居酒屋 “がむしゃらに挑め”

オフィスを改革し新サービスを始めた飲食チェーン。“我慢の期間”の使い方が企業の明暗を分ける?

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が、全国で解除されました。地鶏が名物の居酒屋などをチェーン展開している会社「エー・ピーカンパニー」では、「客足や売り上げがすぐに100%戻ることはない」という前提に立って、本社から現場まで大胆な見直しに乗り出しました。

4月以降の売り上げがほぼゼロに 「非常事態続く」と覚悟

【報告:経済部 藤本浩輝記者】
エー・ピーカンパニーが全国で経営するおよそ180の店舗は4月以降、原則休業。その間の売り上げはほぼゼロに落ち込みました。店舗は間もなく再開する予定ですが、この会社は、経営の“非常事態”は当面続くと覚悟しています。

米山久社長は、社内会議で「“第2の緊急事態宣言”が、書き入れ時の12月に起こる可能性もある」と発言。役員の1人も「12月が転ぶと、すべてが吹き飛ぶ状態」と危機感を語りました。

不振店を“新オフィス”に 商品開発も店舗で

「会社を維持するため、打てる手はすべて打つ」として、まず乗り出したのは、会社のスリム化です。東京・港区に借りていた本社のオフィスを解約。移転先は、売り上げが伸び悩んでいた自社の店舗です。広さは10分の1になりますが、固定費を抑えるなどして、年間10億円のコスト削減を図ります。

社員の働き方も大胆に見直しました。移転先で働く社員の数は、半分に。残りの人たちは、各地で店の運営をしてもらいつつ、本社でやっていた、マーケティングや商品開発などの業務も担ってもらうことにしたのです。

米山社長は「ミーティングは、店舗があるなら店舗でやればいい。商品開発も、店舗のキッチンがあるなら店舗でやればいい」とし、「(本社などの)環境がないといい人が集まらない、いい商品ができないというのは、ちょっと違うと思った」と話します。

自前での宅配サービスに挑戦

落ち込む売り上げをカバーしようと、新たな事業にも挑む決断をしました。自前での宅配サービスを始めたのです。配達は、手の空いた従業員がみずから行います。米山社長によると、宅配に使うバイクは「今月で50台ぐらい(調達)。オークションで落としまくった」ということです。

居酒屋の昼間の空き時間を活用。店舗から直送する「速さ」と「新鮮さ」を売りに、まずはなじみ客を取り込もうとしています。多くの飲食店が宅配代行サービスを活用していますが、自前で配達することでコストを抑え、利益を増やす考えです。

米山社長は「“神頼み”的に待っている場合じゃない」と強調。「(以前の売り上げの)40~50%ぐらいを想定して、まだまだ続くであろう『ウィズコロナ』『アフターコロナ』に向けて、いち早く対策をとったところが生き残っていくのではないか」と話しています。

もう、元のビジネス環境、元の世界には戻らない。だとすれば、受け身ではなく、攻めるんだ、ということですね。

そうですね。売り上げの低迷がしばらく続くならば、その期間をどうするか。頭を抱えて過ごすのか、このケースのようにがむしゃらに何でも挑戦するのか。“我慢の期間”の使い方が、これからの企業の明暗を分ける気がしました。

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