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2020年5月25日(月)

技術で“3密”を回避

「密閉」「密集」「密接」を避けるシステム 新常識に?

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言について、政府は25日、残る首都圏と北海道での解除を諮問します。経済活動が徐々に再開される見通しの一方、日常生活では警戒を緩められない状態が続きます。そうした中、「密閉」「密集」「密接」という「3つの密」を避ける手助けになる技術に注目してみました。

混雑状況をリアルタイムに把握 制限時は赤色に

さいたま市にあるホームセンター「カインズ浦和美園店」。5月から店の入り口に、液晶モニターと3Dセンサーを設置しています。すべての出入り口に設置して、客の出入りをリアルタイムでカウント。すると「店内に今、何人いるか」を把握できます。

店が設定した入店客の数に応じて、混雑具合を「0~299人は緑」「300~499人は黄色」「500人~は赤」などと、3段階で表します。この店の場合、500人になったら赤の表示になり、「密」を避けるため入店制限をかけるきっかけをつかめるといいます。

副店長の尾崎憲一郎さんは「働いている私たちにとっては(店内に)お客様が何人いるか分かる時点で安心感(がある)。お客様にとっても『今は混んでいるからやめよう』というのが分かる。(店員と客)お互いに大きなメリットがある」と話します。

この仕組みはもともと、客の動線や購買傾向などをビッグデータとしてつかむためのシステムでしたが、感染拡大が続く中、急きょ機能を追加しました。現場の「密」の回避に一役買っています。

このサービスを提供する会社「ローカライズ」の営業本部長、濱田康彦さんは「お客様も大事だが、働いている方々のストレスが少しでも軽減されれば、われわれとしてはうれしい」と話しています。

店側としては、客に「店に入らないで」とは、なかなか言いづらいもの。混雑具合の根拠が示せれば、お客さんに理解してもらいやすいかもしれません。このシステムは、店以外に、博物館や建設現場などでも導入が検討されています。

注文も会計もテーブルで 接客時の「密接」避ける

一方、レストランなどで接客をする際に生じる「密」を避ける技術も、開発中です。東芝の子会社「東芝テック」が開発中の新たな接客システム。客が見ているのは、テーブル上に投影されたメニューです。食べたいものをタッチすれば、その場で注文が完了します。従業員が客にメニューを渡したり、注文を聞き取ったりすることで生じる接触をなくし、感染のリスクを最小限に抑えることができるといいます。

会計も、テーブル上のQRコードで行います。レジに並んだり、支払い時に手が触れたりすることによる「密」もなくせます。メニューやタブレットを使わないため、店は客が帰った後、テーブルを消毒するだけでOK。感染予防の点からも注目されています。

東芝テックの主任の齋藤雄さんは「もともとは利便性を追求したものだが、結果的には密接に対して有効な仕組みになっている。製品化のスピードを加速させて、早期のリリースができれば」と話しています。

店員さんにおすすめを聞くなどのやり取りが好きだ、という方もいらっしゃるでしょうが、今はこうした工夫が必要になるわけですね。

しばらくは我慢ですね。どちらの技術も、もともとは別の目的で開発されましたが、それがうまく転用されています。こうして新たなニーズを発掘していくと、それが世の中の次の常識になっていくかもしれません。

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