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2020年5月22日(金)

“伝統の技”で 世界のマスク需要狙え

織物産地・桐生でマスク作りが本格化。商機は海外に?

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新型コロナウイルスの影響で起きた、マスク不足。最近はようやく落ち着いてきましたが、マスクの需要自体は、日本に限らず世界中で高まっています。そこに着目し、付加価値をつけたマスクで世界に打って出ようとする地場産業があります。

桐生のマスク製造 30社に拡大

【報告:NHK前橋 水谷健吾ディレクター】
全国有数の織物の産地、群馬県桐生市。新型コロナウイルスの感染拡大で仕事が減る中、にわかに活況を呈しているのが、布マスクの製造です。手がける会社は、30社ほどにまで広がっています。

婦人服をつくる会社「染と織 櫟(くぬぎ)」が製造を始めたのは、ワンピースなどに使うニット生地を使ったマスクです。伸縮性が特徴で、顔にしっかりフィットします。この会社の小川由起子代表は「素材のしなやかさと肌にやさしいところが特徴」と話します。

ブランド力生かし「ジャカード織」マスクを海外に

国内はもちろん、海外への販売をねらう企業もあります。「イヅハラ産業」のマスクは、生地自体に立体的な凹凸があり、高いデザイン性が特徴です。

それを可能にするのが、明治時代から地域を挙げて取り組んできた「ジャカード織」の技術です。繊細で複雑な模様を立体的に織り込めるのが特徴で、その生地は、フランスやイタリアなどで高い評価を受けてきました。そのブランド力を生かし、海外にも販路を広げたいと考えています。

イヅハラ産業の赤石重男社長は「世界の桐生(織物)産地ならではのものづくりができたらいい」と話しています。

蚕の繭を有効活用 生地に保湿性

生地メーカーだけでなく、染色に携わる会社もマスク作りに乗り出しています。その会社「アート」が開発したのが、肌荒れを抑える、保湿性を持たせた生地です。

その効果を生み出すのが、蚕の繭に含まれるたんぱく質。成分を抽出した液体でマスクの生地をコーティングすることで実現しました。会社では、生産が減り続ける繭を有効活用することができないか、長年研究を続けてきて、今回その成果が生かされました。

アートの伊藤久夫社長は「ウイルスとの戦いにこのシルクが生かされたのは、意義を感じる。桐生の産業の将来、地域のためにもいいんじゃないか」と話しています。

地域を挙げてマスク作りに乗り出した桐生。ヨーロッパでは、公共の場でマスクの義務化も進んでいて、売り込むチャンスはあると期待しています。桐生商工会議所の石原雄二専務理事は「ヨーロッパとかにはマスク文化がなかったが、桐生のものづくりに裏付けされたマスクを海外展開する。これを契機に取り組んでいければ」と話しています。

確かに、急に世界中の人がマスクをするようになったわけですから、商機は当然、生まれますよね。

新しい「当たり前」になっていくかもしれませんね。桐生ではマスクを紹介するホームページを商工会議所がつくっていて、海外からの注文の実績も出始めているそうです。今後はジェトロを通じ、海外の販路拡大に力を入れていきたいとしています。

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