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2020年3月25日(水)

目指せ!“宇宙の掃除屋さん”

宇宙ごみ回収へ、専用衛星を開発する日本企業。未開拓市場を切りひらけるか。

きょうは、ちょっと夢のある話題です。皆さんは「スペースデブリ」を知っていますか?「宇宙ごみ」のことで、使用済みの衛星やロケットなどの破片です。地球の周りには無数の宇宙ごみが飛び交っています。

これらの宇宙ごみが衛星などにぶつかると、GPSや通信などが使えなくなるリスクもあります。この宇宙ごみを“掃除”する新たなビジネスを、世界に先駆けて立ち上げた企業があります。

磁石でごみを回収 実証実験に向け専用衛星を20年中に打ち上げへ

宇宙ごみの回収、除去を代行する企業「アストロスケール」の創業者で、CEOの岡田光信さん。オフィス内を案内してもらうと、宇宙ごみの回収専用の衛星を開発中でした。この衛星は、実証実験に向けて2020年中の打ち上げが予定されています。

衛星は実物なのか?と岡田さんに聞いてみると、「実物です。フライトモデルといって、もうすぐ打ち上げ前のもの」と説明してくれました。

岡田さんたちが独自に編み出したのは、ごみを磁石で捕まえる方式です。まず、回収対象となる衛星などに、あらかじめ磁石に付くプレートを取り付けてもらいます。そして、回収用の衛星に設置されている磁石と、くっつけます。その後、大気圏内に突入し、一緒に燃え尽きる仕組みです。

宇宙ごみの回収に磁石を使うアイデアは、岡田さんの発想だといいます。岡田さんは「(磁石は)軽いし、安いし、切り離せる」と特長を説明。「ロボットアームだと(ごみに)間違って当たると、スーッと飛んでいく。でも磁石だと、最後自動的にくっついてくれる」と話しました。

「宇宙ごみビジネスはブルーオーシャン」

岡田さんが宇宙ごみビジネスを立ち上げたのは7年前。当時、IT企業の経営をしていた岡田さんの背中を押したのは、強い好奇心でした。岡田さんは「スペースデブリ=宇宙ごみ問題が喫緊の課題だと知って、かつ誰も“解”を持っていない。なんて楽しそうな世界なんだろう。競合がいないというのは、ブルーオーシャン(未開拓市場)だな、と思った」と語ります。

市場開拓に期待 ルールづくりにも携わる

今や世界規模で宇宙ごみの問題が議論されるようになった中で、岡田さんはキーマンとして一目置かれています。宇宙ごみの処分については、国際的なルールが十分に整備されていないといいます。そこで岡田さんは、衛星の開発だけではなく、そうしたルールづくりにも積極的に携わっています。

岡田さんは、今開発している衛星について「世界中の宇宙機関・国と、どういうことをすれば安全だと認めてもらえるのかを議論して、それに沿った設計をやってきている。許可制度があるが、(許可を)ちゃんととれて、保険もつけられるようなものまで仕上げた。つまり“ビジネス・レディ=ビジネスにそのままいけるもの”にした」と話します。

すでに、アメリカ企業の衛星に、磁石に付くプレートを取り付けてもらうことも決定。さらなる顧客の開拓を目指しています。

岡田さんは「宇宙ごみの除去市場というのは、1回サイクルに入れば、もうずっと定常的に利益が生まれるサービスだと思っている。2030年には、デブリ除去が定常化されているようにしたい。たぶん世界の突破口が開けるんじゃないかと思う」と話しています。

へえ~、夢を感じるし、実現の可能性もありそうですね。ところで、すでに漂っている宇宙ごみはどうするんですか?

それは将来に向けた課題だそうで、まずは今後出る宇宙ごみを減らすことを考えているそうです。今後、日本を引っ張るような成長分野になることを期待したいですね。

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