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2020年3月24日(火)

どうなる追加の経済対策

現金給付は?消費税率引き下げは?追加の経済対策はどうあるべきか。

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新型コロナウイルスの感染拡大で、追加の経済対策が検討されています。先週からは、政府が中小企業の代表などから集中的に意見を聞く会合も開かれています。きょうは、追加の経済対策で、何がポイントになるのかを考えましょう。

消費を下支えするためには

これまでに政府・与党内で検討されている対策案を整理しましょう。一つは「消費の下支え」策として、現金給付や商品券の配布などの案が出ています。

さらに「企業の資金繰り支援」策として、法人税の納付期限を1年程度延長する案や、中小企業の建物や設備にかかる固定資産税を免除する案も検討されています。

また自民・公明両党は、現金給付に加え、高速道路料金の割引や、児童手当の増額などを検討していて、来週、政府に提言することにしています。

リーマンショック後にも現金給付が

こうした対策案の中で、現金給付を巡って、さまざまな意見が出ています。現金給付はリーマンショックが起きた翌年の2009年にも行われ、その年の3月から支給が始まりました。総額は2兆円規模で、基本として1人につき1万2000円が支給されました。

全国の市区町村が窓口となり、原則として口座振り込みを実施。口座を持っていない人には現金で支給されました。ただ、当初見込んでいたほど消費を増やすまでいかなかったという指摘もありました。

現金給付の効果は…

専門家は、どのような経済対策が望ましいと見ているのでしょうか。第一生命経済研究所の首席エコノミストの熊野英生さんと、ニッセイ基礎研究所のチーフエコノミストの矢嶋康次さんに聞きました。2人とも、経済対策を効果的に行うための前提として、まずは感染拡大の防止をしっかりやることが重要だとしています。

そのうえで、まず現金給付についての考えを2人に聞きました。熊野さんは「人々のマインドが冷え込んでいる中で一律に現金を配っても、貯蓄にまわってしまい、効果は限定的」と見ています。

一方、矢嶋さんは「仕事ができずすぐにでもお金が必要となっている人もいる。“緊急的な生活保障”の意味合いで、5万円程度を一律に給付する必要がある」と話しています。

消費税率引き下げは…

また経済対策として、消費税率の引き下げを求める声も出ています。これについて、矢嶋さんは「消費税率の引き下げは望ましい」と話しています。ただ、今やるのではなく「感染拡大の収束を見極めたうえで、“経済を元に戻す”という意味で行うべきだ」と指摘。「現金給付か消費税率引き下げかの二者択一ではなく、感染状況をきちんと見極めながら、両方を順序立てて行ったほうが効果的だ」と主張しています。

一方、熊野さんは消費税率の引き下げに否定的で、「実際に引き下げを行うまで時間がかかるため、買い控えが起こる可能性がある」と指摘しています。それよりも「現在行われているキャッシュレス決済によるポイント還元の拡充・延長のほうが、消費喚起につながる」と話しています。

2人の意見は違うところがあるのですが、共通しているところもあります。それは、いつ政策を実行すればいちばん効果が上がるのか、タイミングを見計らうことが重要だということです。ここが大事なポイントになるのではないかと思います。

追加の経済対策の実行に向けて、今後のスケジュールはどうなりますか?

27日に新年度予算案が成立する見通しです。政府・与党はその後、追加の経済対策の検討を本格化させます。また政府は、財源として赤字国債を追加で発行する方向で検討に入りました。財政再建には逆行となりますが、今は“緊急事態”で、新たな借金に頼らざるをえない状況とも言えそうです。

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