これまでの放送

おはBiz

2020年3月19日(木)

“ジェットコースター市場” ふたたび大幅下落

ダウ平均株価が再び急落。ワシントンからアメリカ経済の現状を伝えます。

18日のニューヨーク株式市場は、前の日に比べ1300ドル余り値下がりし、終値は1万9898ドル92セント。またも2万ドルを割り込みました。きょうはワシントンの吉武洋輔記者と中継をつなぎ、マーケットの動きやアメリカ経済の現状について伝えてもらいます。

一時1万9000ドル割れ 下げ止まらぬダウ平均

吉武さん、18日のニューヨーク市場はまた売買が自動的に停止し、一時は1万9000ドルを割り込みましたね?

【報告:ワシントン支局 吉武洋輔記者】
投資家の不安が解消されない事態が続いています。アメリカでは17日、トランプ政権が、100兆円を超える大規模な経済対策の案を発表しましたが、これすら、動揺する市場には効き目がなかったことになります。

ダウ平均株価は、たった1か月ほど前に3万ドルまであと少しのところまで来ていましたが、気付けば2万ドルを切るどころか、18日は3年4か月ぶりに一時1万9000ドルを切りました。

私が次に注目しているのは、1万8300ドル台という水準です。これは2016年11月にトランプ氏が大統領選挙で勝利を決めた日の水準。もしここまで株価が落ちてしまえば、トランプ大統領が誇ってきた3年間の実績も、“水の泡になる”と表現できるかもしれません。

懸念強まる個人消費の行方

そして、これだけ株価に急ブレーキがかかると、次に心配されるのが個人消費です。アメリカでは株式を持っている個人も多いからです。

先週私は、新型コロナウイルスの感染者が出たばかりの中西部のミシガン州で自動車の販売店を取材しましたが、販売の減少に警戒を強めていました。自動車販売店のゼネラルマネージャーのボブ・ウィートさんは「株価の下落は明らかで、多くの人の収入に影響を与える。景気後退の圧力に歯止めをかけて、数週間前の成長軌道に戻してほしい」と話していました。

航空業界にも深刻な影響

吉武さん、株価は先行指標とも言われますが、今後、実体経済が深刻になっていくということなんでしょうか?

人やモノの移動が一気にストップしているので、経済の停滞は免れません。アメリカの航空業界のシンクタンクは、政府の支援がなければ5月末までに、世界の多くの航空会社が破綻に追い込まれると警鐘を鳴らしました。

また、こうした懸念に伴い、アメリカの製造業の象徴とも言えるボーイングの株価は、ここ3週間で3分の1にまで下落しています。そこでトランプ政権は、航空関係の業界の要請に応えて、5兆円規模の支援も検討しています。あの強気だったトランプ大統領が、景気後退の可能性にまで言及している状況です。アメリカには、先の見えない、底が分からない不安が広がっています。

需要落ち込み原油価格急落 多方面の経営に悪影響も

アメリカでも、大幅な株安が実体経済にいよいよ影響を及ぼしているということなんですね。

そうですね。経済への影響が多方面に広がっていると思います。ボーイングなどの航空業界の業績が悪くなると当然、原油の需要が落ち込みます。そうなると原油価格は当然、急落します。原油の先物価格は、日本時間の19日午前4時の時点で、18年ぶりの安値となる1バレル=20ドル台まで大幅に下落しました。

アメリカのエネルギー業界に詳しい「ライスタッド・エナジー」のジョン・デューソンさんは「エネルギー産業は生産者から関連会社まですそ野が広く、原油価格の下落が続けば、多くの企業にとって経営に痛手になる。アメリカ経済全体に悪影響が及ぶ」と指摘しています。アメリカ経済を見るうえでは、当然新型コロナウイルスの影響も大事ですが、原油価格の動向も極めて重要なポイントになると思います。

関連情報

新着記事

新着ブログ

Page Top