これまでの放送

おはBiz

2020年3月18日(水)

麦茶を世界の“MUGICHA”に

輸出拡大をねらう中小企業の社長。地道な販促活動で見出した商機とは?

日本からの緑茶の輸出は増えていますが、麦茶となると、海外ではそこまでの知名度はまだありません。ところが最近、麦茶も輸出しようという動きが出てきました。奮闘する佐賀県の中小企業を取材しました。

国内市場細り海外に活路 現地の食習慣に合った麦茶をプロデュース

【報告:NHK佐賀 馬渕茉衣ディレクター】
麦茶の原材料となる、二条大麦の生産量が日本一の佐賀県。唐津市に本社を構える1965年(昭和40年)創業の中小企業、三栄興産は、自社でばい煎した麦茶を国内で販売してきました。

社長は緒方哲哉さん。国内の販売先が縮小する中、10年前に海外への輸出を始めました。緒方さんは「(海外の)ローカルの主なスーパーマーケットでは(麦茶は)一切売られていなかった。これから頑張らなきゃという気持ちになった」と話します。

海外で売り上げを伸ばすため、緒方さんは徹底して現地の食習慣を研究しました。中国では冷たいお茶を好まないため、人肌くらいの温かさに。ベトナムではコーヒーを濃く甘くして飲む習慣があるため、麦茶も濃く抽出し、さらに練乳も加えました。

こうした努力を積み重ね、輸出先は12の国と地域に。海外での売り上げは、全体の1割を占めるまでになりました。

次のねらいはシンガポール 健康志向の高まりに商機あり

次にねらう輸出先は、シンガポール。そこで麦茶を定着させ、世界への波及効果をねらいます。緒方さんは、現地の好みを探りにスーパーへ向かいました。商品の並ぶ棚を見回すと、「コーヒーもミルク入り、砂糖入り。全部端から端まで」という状態。「甘いのが好きなのかもしれない」と感じました。

スーパーで行ったプロモーション活動では、好みに合わせ、ここでも麦茶に練乳を入れました。ところが、買い物客に試飲してもらうと、「あまりおいしくない」と苦笑い。予想に反し、甘すぎるというのです。

そこで、麦茶本来の味で勝負することにしました。すると今度は、「お茶のすっきりした感じが好き」と上々の反応。女性客の一人は「お茶に砂糖はいらない」と断言しました。

実はシンガポールでは、糖尿病が社会問題化していたのです。緒方さんは健康意識の高まりに商機を見出しました。「SUSHI(すし)とかTEMPURA(てんぷら)のように、“MUGICHA”も世界に通じる言葉になってほしい」と語る緒方さん。世界で麦茶をより身近な存在にしていきたいと考えています。

緒方さんのバイタリティーで販路を開拓しているようですね。練乳入りの麦茶はどうかな?とちょっと思いましたが、健康志向が追い風になっているんですね。

そうですね。そこに気が付いたということですね。もともと麦茶は、日本以外で飲まれているのは中国とか韓国ぐらいだそうで、それを拡大しようとしています。ただ今は、新型コロナウイルス問題で、海外バイヤーとの商談が中止になったりしているそうです。感染拡大が収まった後、またどんどん市場開拓していってもらいたいと思います。

関連情報

新着記事

新着ブログ

Page Top