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2020年3月17日(火)

新型ウイルスで打撃 中国経済の現状

1~2月の「消費」「生産」「投資」が“総崩れ”に。

きょうは、新型コロナウイルスの感染拡大の“起点”となった、中国の経済の今を見てみましょう。中国では16日、1~2月の経済統計が発表され、「消費」「生産」「投資」がいずれもマイナスとなり、“総崩れ”の状態です。

2月の新車販売台数80%近くマイナスに

まず、消費動向を示す小売業の売上高は、前の年の同じ時期と比べ20.5%減少しました。

上海中心部の観光地「豫園(よえん)」では庭園の閉鎖が続き、周辺の土産物店などでも客の姿はまばらです。店員の女性は「人が来ないので売り上げは少ない」と嘆き、別の店員の女性は「多くの人の仕事がなくなっていて、隣の店の3人はクビになった。大変」と話しました。上海では、再開した博物館などでも、来場者を制限する感染防止策がとられています。

そして、感染拡大の打撃は、自動車販売にも及んでいます。2月の新車販売台数は、前の年に比べ80%近いマイナスでした。北京郊外の自動車販売店が集まる地域では、3月に入ってもまだ客足が戻ってきていません。

営業を再開した自動車販売店でも、来店客は数えるほどしかいません。一方、感染防止の対策は強化していて、店に入る前の消毒を徹底しています。従業員の一人は「今は新車を見に来る人もあまりいない。修理の客は予約制にして、人が集中するのを避けている。新型コロナウイルスの影響は本当に深刻」と話します。

中国は世界の自動車販売の30%を占める最大の市場で、その先行きは日本メーカーも含めて自動車各社の戦略見直しに直結してきます。

移動制限などで工場の人手足りず 部品調達もネックに

工業生産も13.5%減少し、ほぼすべての業種でマイナスとなりました。広東省にある日系のスピーカーメーカーでは、ウイルスの影響で一部のラインの稼働が止まった状態になっています。70人の従業員がいますが、移動の制限で帰省先から戻れなかったり、休校の子どもの世話をする必要があったりして、出社しているのは7割にとどまっています。会社の門には従業員を募集するビラも貼られていました。

人手不足だけでなく、部品の調達もネックになっています。仕入れ先の工場の稼働が遅れているため、入ってくる量が半分にとどまっている部品もあるといいます。このスピーカーメーカーの石川健一会長は「SARSの時と比べると、今回のほうが大変。正直、自分も気持ちが混乱状態」と話しました。

設備投資と公共事業も減少

さらに、設備投資と公共事業を合わせた固定資産投資は、24.5%減少しました。小売業の売上高、工業生産、固定資産投資の3つがすべてマイナスになるのは、1990年代以降、初めてのことです。

こうなると、中国でも大型の経済対策を、ということになるでしょうか。

当然、そう動くだろうと思います。それでも今の中国経済の下振れ幅を見ると、日本など貿易相手国の企業も、そのあおりを受けるのは避けられそうにありません。

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