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2020年2月10日(月)

新型コロナウイルスで揺れる企業

感染拡大 業績に影響が出始める企業も。

このところ企業の決算発表が相次いでいますが、感染拡大の影響が、企業業績にも影を落とす形になっています。

化粧品メーカーやデパート インバウンド関連に影響

影響が大きいのは、インバウンド関連です。化粧品メーカーの資生堂では、春節に日本を訪れた外国人旅行者への免税品の売り上げが、2019年に比べおよそ40%減少したといいます。資生堂の魚谷雅彦社長は「この現状(新型コロナウイルスの感染)がどこまで広がるのか。いつまで続くのかということについては、全く見通しがつかない」と述べました。

通期の業績見通しを下方修正するところまで出てきました。三越伊勢丹ホールディングスもその一つで、デパートでの中国人客の減少が続くと見込んだためです。金原章執行役員は「(新型コロナウイルスは)インバウンド売り上げの低下に直結するし、日本のお客様が安心して買い物ができる環境ではなくなること、不要不急の外出を控えたいと思うような心理になると、少し尾を引いてくるのかなと懸念している」と話しました。

製造業の工場再開遅れ相次ぐ

続いて、心配なのが製造業です。中国で10か所の工場を抱える大手住宅設備メーカー、LIXILグループの瀬戸欣哉CEOは「中国の従業員の人たちが、ものすごく不安に思っている。会社として彼らをサポートする姿勢がすごく重要だと思う。『マスクが欲しい』と言えば、マスクを何十万枚か送るということはしているし、会議とか情報とか連絡に関しては、ウェブでの情報交換をしていかないといけない」と述べました。

LIXILグループは、10日からすべての工場を再開する予定でしたが、先週末の段階では、まだ半分しか見通しが立っていない状況だということです。

さらに心配されるのは、自動車メーカーです。トヨタ自動車は、10日以降に予定していた中国にある工場の操業再開を17日以降に先送りすることを決定。ホンダは14日以降としていた中国・武漢にある工場の再開時期が17日の週に遅れることを発表するなど、操業再開が遅れるメーカーが相次いでいます。

新型コロナウイルスの影響が長引くと、業績への影響は避けられないのでしょうか。決算発表を終えた製造業900社余りの営業利益(4―12月、前年同期比)について集計したところ、マイナス10%でした。内訳は、電気機器がマイナス11%、機械がマイナス29%などとなっています。

「米中貿易摩擦とのダブルパンチ」

この集計をまとめたSMBC日興証券のチーフクオンツアナリストの伊藤桂一さんは「足元は米中貿易摩擦で中国向けの輸出が減っている。それに加えて新型コロナウイルスとダブルパンチだ。日本企業の業績が悪化する可能性もある」と見ています。特に、感染拡大が長引くと一段と厳しい状況になると見られます。

さらに忘れてはならないのは、今は春闘の時期です。新型コロナウイルスの影響が長引くと、春闘の交渉に影響が及ぶ可能性があり、賃上げの動きに水を差すおそれもあります。影響がどこまで長引くのか、よく見ておく必要があると思います。

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