これまでの放送

おはBiz

2020年2月7日(金)

どうなる?国産初のジェット旅客機

6回目の納入延期。開発の行方は?

動画はこちら

国産初のジェット旅客機、「三菱スペースジェット」。「MRJ」と言ったほうがなじみ深いかもしれませんが、イメージを一新するために名称を変えました。初号機の納入時期は2020年半ばとされていたものの、21年度以降に延期されることになりました。納入時期の延期は6回目。当初は13年に納入される計画でしたが、それから7年たってしまいました。

「型式証明」の取得目指すも 試験機完成遅れる

開発会社の親会社、三菱重工業の泉澤清次社長は、6日の決算会見で納入時期の延期について「ご心配をおかけしてたいへん申し訳なく思っている。一部の部品では品質不適合が発生し、飛行安全の観点から全数を当社内で点検するためにも、時間がかかったのが実態」と説明。「現在実施している型式証明飛行試験に集中し、安全かつ高品質の航空機を着実に開発していきたい」と述べました。

キーワードは「型式証明」です。新しい飛行機をつくる際には、安全性を担保するために国の“お墨付き”が必要で、型式証明はその証明書のようなものです。これを取得するためには、部品一つ一つが大丈夫なのか、確認することが求められます。ただ今回、電子機器に不具合の可能性があることが分かり、試験機の完成が遅れてしまったということです。まだ型式証明の審査をしている段階です。

“航空機は成長分野” 特別損失を計上も開発続行

度重なる納入延期で、事業として継続していけるのか、という疑問も生じかねません。この点について泉澤社長は6日の会見で「航空機事業は数少ない成長分野の一つと考えている。翼とか胴体(の開発)をやっている。エンジンも一部やっている。さらに完成機で事業の幅を広げたいという思いで進めてきている。その方針は変わっていない」と話しました。

三菱重工業は、開発の遅れなどに伴い、19年12月まで9か月間の単体の決算で、4964億円の特別損失を計上しました。それでも、開発を続けることを強調しています。

「ニーズはある 今は生みの苦しみ」

これだけ時間とお金をかけてでも開発にこだわる理由は何でしょうか。航空産業に詳しい東京大学の渋武容特任教授は「世界の航空需要が伸びる中、北米や欧州エリアだけを飛ぶ『三菱スペースジェット』のような100席以下の小型ジェット機のニーズはある。ライバルの会社も少なく、今は“生みの苦しみ”だ」と言っています。

これだけたいへんなことが続いても、成功すれば大きな利益が見込めるということですか?

そうですね。ただ、これ以上時間をかけている余裕はありません。スピードを上げて開発を進め、量産化にこぎつけることが、何よりも求められています。

動画はこちら

関連情報

新着記事

新着ブログ

Page Top