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2020年1月23日(木)

タイ 渋滞対策も… お願いAI!

渋滞を減らす最適な信号切り替えのタイミングは?AIに教えてもらおう!

経済成長を遂げるアジアで深刻化しているのが、都市部の渋滞問題です。これを解決しようと、タイで新たな試みが始まっています。頼ったのは、AI=人工知能です。

“世界最悪レベル”の渋滞 警察官が信号操作

【報告:アジア総局 藤田享子記者】
タイの首都バンコクの、朝のラッシュアワー。車がずらりと並んでいます。バンコクの交通渋滞は世界最悪レベルと言われ、すいていれば15分ほどの距離でも、渋滞時には1時間以上かかることもあります。ある男性は「いつも時間に遅れイライラする」と話しました。

渋滞対策としてバンコクでは、混雑時の交差点およそ500か所で、警察官がリモコンで信号の切り替えをおこなっています。しかし、勘と経験に任せた信号操作では、複雑な道路状況に対応することは難しいといいます。

最適な信号切り替え 膨大なデータもとにAIで割り出せ

そこで動き出したのが、タイの大手通信会社「AIS」。携帯電話の位置情報とAIを組み合わせて、渋滞を解消するプロジェクトを立ち上げました。開発しているのは、信号機を切り替える最適なタイミングをAIが判断してくれるアプリです。

その構想によると、まず信号の長さによって車のスピードや台数がどう変わるのかといった膨大なパターンの交通データをAIに学習させます。そこに携帯電話の位置情報をもとにした車の台数のデータを掛け合わせ、信号をいつ切り替えるべきか割り出そうというのです。

試算によると、ピーク時におよそ25%渋滞を減らすことができるといいます。通信会社のカンチャニットさんは「従来の方法では限られた範囲の渋滞しか解消できない。(AIは)ほかの交差点が渋滞する可能性まで把握できる」と話しています。

日本メーカーも協力

プロジェクトには、日本の大手電子部品メーカー、村田製作所も協力しています。通信会社が注目したのは、このメーカーが交通量などを調査するために設置しているカメラ。タイで多く走るバイクや三輪タクシーなども識別する精緻な交通データを使えば、開発はさらに加速すると考えています。メーカー側も新たなビジネスチャンスにつながると期待を寄せています。

村田製作所モジュール事業本部の津守宏晃さんは「ポテンシャルはすごくある。価値のあるデータになっていくと思う」と期待。カンチャニットさんは「2年以内にバンコクのすべての交差点に導入したい。最先端の技術が革新をもたらし、社会問題を解決すると信じている」と話しています。

信号を切り替える最適なタイミングを割り出すアプリを開発するのなら、そもそも、人が手でリモコン操作しなくても、AIがすべて制御する仕組みにすればいいのでは?

そう思うんですが、ただコストや時間がかかります。そこで“すぐにできる対策”として、スマホとAIを組み合わせ、人間が切り替え操作をやる形になったということです。ほかのアジアの都市でも広がる可能性は十分にあると思われ、今後の動きが注目されます。

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