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2019年12月6日(金)

サウジアラムコ 史上最大のIPOへ

世界最大の石油会社 上場のねらいとは?

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サウジアラムコは、サウジアラビアの国営石油会社。その新規株式公開が来週に迫っています。世界が注目する、この「超大型上場」を見ていきましょう。

有数の産油国 石油依存の脱却図る

サウジアラムコの2018年の純利益は1110億ドル、日本円にして12兆円余りで、アップルの倍以上です。スケールが桁違いですね。世界最大の石油会社であり、サウジアラビアにとっては文字どおり“金の卵を産むニワトリ”です。

では、なぜ上場するのか。キーワードは「石油依存からの脱却」です。サウジアラビアは、国家予算歳入の68%を石油収入に頼っています。WTI原油先物価格のグラフを見ると、1バレル140ドル台の高値から、足元は50ドル台になっています。価格維持のためにOPECなどが協調減産している状況です。原油価格が高ければサウジアラビアの国の財政も潤いますが、原油安になれば赤字に陥る体質です。

こうした状況を変えようと乗り出したのが、最高実力者のムハンマド皇太子です。皇太子が掲げる経済プラン「ビジョン2030」の柱が、サウジアラムコの株式公開です。株式公開で得た資金をインフラ投資や産業育成、教育などの投資に回し、石油資源があるうちに経済構造の転換を図ろうとしています。

こぎつけた株式公開 調達額は史上最大256億ドル

ただ、この株式公開は、必ずしも順調だったわけではありません。18年には、サウジアラビア人ジャーナリストのカショギ氏の殺害事件が起き、国際社会の批判にさらされました。

また19年9月には、サウジアラムコの石油関連施設が、ドローンによるとみられる攻撃を受け、一時生産量の半分以上が失われる事態になりました。そうしたこともあり、結局、サウジアラムコはまず国内証券取引所に上場する形になりました。

ただ、国内であっても金額は莫大です。今回の調達額は256億ドル、日本円で2兆7800億円余り。14年にニューヨーク証券取引所に上場したアリババの250億ドルを上回り、史上最大になります。

ねらいはサウジ国外での上場 東京も名乗り

では、今回上場することで、成功した形になるのでしょうか。カギは、本来のねらいだったサウジアラビア国外で上場できるかどうかです。そのためには財務内容などの情報開示が必要で、サウジアラムコにとっては、それがハードルになっています。

一方、証券取引所側からすると、さまざまな懸念材料はあっても超大型のIPOは魅力です。市場が活性化し、取引所のステータスも上がります。

そのためニューヨークやロンドンに並び、東京証券取引所も名乗りを上げています。史上最大のIPOに、日本の市場関係者もチャンスを虎視眈々とねらっています。

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