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2019年11月11日(月)

“独身の日”で日本企業も一獲千金!

ネットを駆使して中国の若者に売り込め。日本の中小メーカーがとった戦略は?

11月11日は中国では、独身を意味する数字の「1」が並ぶことから「独身の日」と呼ばれ、インターネット通販各社などによる大規模な値引きセールが行われます。資生堂や花王など、中国市場を重視する日本の大企業がこのセールに力を入れていますが、地方の中小企業も果敢に挑んでいます。

40万円の「美顔器」を巨大市場でPR ターゲットは20代

【報告:中国総局 吉田稔記者】
中国・北京の高級ホテルで10月末に開かれた、日本のメーカーの商品発表会。登場したのは、2万5800人民元、日本円で40万円を超えるという「美顔器」です。肌にやさしいとされる24金を使い、毛穴の洗浄や、顔のラインを整えるといった機能を盛り込んだ、「独身の日」セールに向けた新商品です。

来場者の一人は「美しさに値段はないし、美容室に行ったらもっとお金がかかる」と、価格を気にしない様子。別の来場者は「新商品が発売されたら、私も買い替えたい」と話し、購入に前向きでした。

この高級美顔器を手がけたのは、岐阜県にある従業員およそ100人の中小企業「ARTISTIC&CO.」です。もともとはエステサロン向けの機器を手がけていましたが、2017年にアリババと提携し、中国で個人向けのネット通販に参入しました。

今や、中国で無視できないほどのイベントとなっている独身の日。大企業もしのぎを削る、この巨大市場に、中小企業が食い込んでいくために、20代の若者に焦点を当てたPR戦略を展開しました。

“インフルエンサー”を活用 一気に認知度アップねらう

事前の商品発表会に集められたのは、中国のネットアイドル=「網紅(ワンホン)」です。それぞれがSNSで数十万~数百万人のフォロワーを抱えています。若者への“インフルエンサー”である彼女たちに商品を直接体験してもらうことで、大々的にアピールしようと考えたのです。

網紅の女性たちは、美顔器を使う様子をネットに投稿し、商品の魅力を中国全土へ一気に拡散させます。その中の一人は「自分で体験することで、視聴者にもより直感的な説明ができる」と話しました。

ネット中継には、ARTISTIC&CO.の近藤英樹社長もみずから登場し、商品を手に「これは肌にすごくやさしくて、すばらしい商品。今回のために作って持ってきた」などと売り込みに励みました。中国の消費者の心をつかむ宣伝ツールを駆使して、独身の日をきっかけに、巨大市場で大きく飛躍しようと考えています。

近藤社長は「独身の日に売れたものは認知も広がるし、皆さんにいいものだと認めていただける。ニッチでも、いいものを作って発信していけば、中小企業でも大企業に勝てるぐらいの需要がある」と話しています。

なるほど。華やかなインフルエンサーたちを使って独身の日に一気に売って、そこで認知されて、さらに売り上げを伸ばそうという戦略なんですね。ところで、40万円の美顔器の売れ行きは?

会社によれば、11月11日の一日だけで20億円の売り上げを見込んでいるそうです。このセールにはほかにも、文具メーカーや洗剤などを扱う日本の中小企業が参入しています。ただ、ネット消費は火がつくのも早い一方、移り気なだけに怖さもありますよね。

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