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2019年10月17日(木)

GM1か月もストライキ

米自動車大手の労使対立が、「あの人」の今後を左右する?

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アメリカの大手自動車メーカーのGM、ゼネラル=モーターズでは、労働組合が待遇改善を求めて、9月から1か月を超えるストライキを続けています。この状況は「あの人」の今後を左右しかねないのでは、と注目されています。

北米31工場操業停止 労使双方に損失

【報告:アメリカ総局 野口修司記者】
GM本社があるミシガン州デトロイトの近郊で13日、労働組合による大規模な抗議集会が開かれました。アメリカ最大の自動車メーカー、GMのストライキが始まったのは、9月15日。待遇改善を求める従業員の不満は根強く、北米にある31の工場が操業停止に追い込まれました。2006年に新設された工場を訪ねると人けはなく、バリケードがつくられていました。

長期にわたるストライキは、労使双方に大きな影響、損失を与えています。GMにはすでに20億ドル、日本円で2000億円を超える損失が出ています。一方、従業員側は収入がほぼありません。

労働組合側は食料品や日用品を支給していますが、中には収入を補うため、みずからの血液を売る人も出ているということです。全米自動車労働組合第22支部のゲーリー・ウィルソンさんは「本当にしんどい。今までGMのために一生懸命働いてきたのに、ひどい仕打ちだ」と話しています。

冷え込むミシガン州経済 売り上げ9割減の飲食店も

地域経済への影響も深刻です。今回のストライキは、北米の従業員4万6000人が対象ですが、そのうち4割以上の2万人が、デトロイトがあるミシガン州で働いているからです。

GMの工場近くにあるレストランでは、収入が減った従業員の足が遠のき、売り上げは実に9割も減ったといいます。このレストランを経営している女性は「私は従業員を応援している。彼らにはストの権利もある」としたうえで、「彼らのためにタイムサービスもやっていたけど、今は全く商売にならない」と経営の厳しさを訴えました。

トランプ大統領再選に影?

地元で長く経済分析を行っている、アンダーソンエコノミックグループのパトリック・アンダーソンCEOは、この地域の景気の落ち込みは、アメリカの製造業復活を掲げて支持を広げたトランプ大統領の再選に影を落とすと指摘します。

アンダーソンCEOは「アメリカの製造業の中心となるこの地域の経済に、トランプ大統領は気をもんでいるだろう。何か手を打たなければ、来年の大統領選再選に向け悪影響が及ぶに違いない」と話しています。

今後の見通しは?

製造業に携わる労働者の皆さんは「トランプさんならこの生活を良くしてくれる、景気を良くしてくれる」と期待して支持した。「話が違うじゃないか」ということにもなりかねないわけですか。

そのとおりです。ミシガン州を含む地域は「ラストベルト」とも呼ばれる製造業の中心です。2020年の大統領選挙に向け、野党・民主党は、ミシガン州を「最重要州」と位置づけ奪還を目指しています。一つの自動車メーカーの労使対立にとどまらないと見たほうがいいと思います。
日本時間の17日未明に入ってきたニュースによると、組合側が「経営側と暫定的な合意に達した」と発表しました。事態は収束に向けてようやく動き出した状況です。

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