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2019年7月30日(火)

変わるか 銀行ビジネス

「営業ノルマ廃止」のその先は。

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かんぽ生命の不適切な保険販売で、営業のノルマが問題となっています。いち早くノルマの廃止を打ち出すとともに、ITを活用してこれまでの銀行像を変えていこうという試みを取材しました。

ノルマを廃止で顧客本位へ

【報告:経済部 甲木智和記者】
大手金融グループ「SMBCグループ」傘下の三井住友銀行は4月、個人の客に投資信託や保険を販売する際のノルマ廃止に踏み切りました。

これまでこの銀行では、本部が支店に販売のノルマを設定し、それぞれの銀行員に割り振っていました。銀行員たちは、そのノルマを目標に投資信託などを販売。達成度によって業績が評価されていました。

ノルマ廃止から4か月がたち、ある支店では現場に変化が生まれ始めたといいます。支店長代理の一坪悠也さんはこれまで「目に見える数字があるとそれを頑張らないといけない。ある意味、数字に気持ちがいく」状態でした。ノルマ廃止によって「追い詰められることがないという意味では、本当にいい提案をしようという気持ちがより強くなる。お客様との話もしやすいし、お客様もより耳を傾けてくださる」といいます。

SMBCグループの太田純社長は、4月に社長に就任。ノルマ廃止によって、たとえ一時的に収益が減ったとしても、顧客の信頼を失わないことが最も大切だと考えています。「銀行というのは信用が大事だから、信用にもとるような業務をしていたら、いずれお客様からそっぽを向かれてしまう」として、「サステイナブル(持続的)な成長を目指すためには、お客様と共存しないといけない。お客様の発展に資するような活動をしなければいけない」と話しました。

顧客データ活用で新たなサービスを

ノルマを廃止した後、太田社長が新しい収益源にしたいと考えているのが、グループが持つ顧客データの活用です。ある日、銀行やカード会社などグループの中堅管理職を集めて研修会を開きました。

研修会で太田社長は「大きな発想の転換が必要だ」と強調。「できないところは金融機関のままで終わってしまう。金融機関はもういらないとなってしまう。われわれ自身が変わっていかないと」と危機感をあらわにしました。

グループの持つさまざまなデータをITで集約し、顧客にビジネスチャンスを提供する新たな金融サービスを作り出そうとしています。太田社長は「ITとどう関わって業務に生かしていけるかが、これからの勝負を決する。これまでの業務をすべて変えていかないといけない時代にさしかかっている」と話しました。

既存の銀行から変わらなければ、という取り組みは、これまでも「おはBiz」で伝えてきていますが、それだけ危機感があるんですね。

そうですね。SMBCグループは、“企業版のグーグルやアマゾン”を目指したいとしています。ITを活用して企業どうしをマッチングするようなビジネスをして、そこから手数料を取って新しい収益を得たいという考えです。銀行の殻を破っていかないと、という危機感の表れだと思います。

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