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2018年8月3日(金)

IoT 工場で使って生産性UP

生産性が3割アップ。ある中小企業がIoTでなしえた「カイゼン」とは?

「IoT」は「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」と言われています。まずは、7月に発表された情報通信白書で示された、IoTの分野別の成長予測を見てみましょう。グラフの縦軸は成長率(予測)を表し、上に行くほど伸びしろがあるということになります。

予測によると、最も成長率が高いのは「産業用途(工場など)」。ほかに「医療」や「自動車」も高い成長が期待されます。IoT技術を工場の生産現場に取り入れるとどうなるのか、見てみましょう。

工場にAIスピーカー 話すと作業内容を記録

【報告:名古屋局 鹿野耕平】
大手機械メーカー「豊田自動織機」が6月にオープンさせた物流機器の展示施設。最先端のIoT関連技術を見学することができます。深刻な人手不足が続く中、多くのメーカーから関心を集め、オープンから1か月で200社以上が訪れました。

中小企業の中には、積極的にIoT技術を取り入れているところもあります。愛知県碧南市の自動車部品メーカー「旭鉄工」は、7月から実験的にアマゾンのAIスピーカーを導入。工場内では、従業員がAIスピーカーに「アレクサ!リストを開いて」と話しかけ、AIスピーカーが「何をしますか?」と応じると、「材料投入に変更」と指示していました。

これまで作業内容を記録する時は、そのつど手袋を外し、タブレット端末を操作していました。それがAIスピーカーの導入で話しかけるだけで済むようになったのです。

生産性30%向上 残業時間も減少

さらに、部品生産にかかる時間などをリアルタイムで把握する新たな仕組みもつくりました。製品が通ると黄色いランプが点灯する製造機械。これに光センサーを取り付け、無線LANを介して稼働状況をリアルタイムで送信する装置を自前でつくったのです。

この仕組みを導入したことで、部品の生産にかかる時間やラインの停止時間といった情報がスマホで分かるようになりました。工場内では「195秒が144秒になったということ?だいぶ短くなったじゃん」などと時間を確認。どこに課題があるのかを“見える化”したことで効率化が進み、この工場の生産性は平均でおよそ30%も向上、残業時間も減少しました。

旭鉄工の木村哲也社長は「問題点も正確に見えるが、カイゼンした効果も正確に見える。もっともっとカイゼンしようと、そういう雰囲気が出てきている」と話しています。

自社IoT技術を他社にも提案

旭鉄工は、自社で構築したIoTの技術をほかのメーカーに提案する新たなビジネスにも乗り出しています。部品メーカーから菓子メーカーまで、生産ラインを持つおよそ100の企業で導入されています。

木村社長は「モニタリング、分析、コンサルティングは、われわれの収益の新しい柱にもなりうるし、かつ、いろいろな会社の役にも立てる」と話しています。

黙々と仕事をこなすイメージがある工場の従業員の方が、「アレクサ!」と呼びかけていることが新鮮でした。

そうですね。結束バンドでくくりつけられたセンサー類が登場していましたが、担当者が東京・秋葉原の電気街で購入してきたそうで、手作りなんですね。今、中小企業は深刻な人手不足に直面しています。IoT技術によって効率化が進めば、働き方にもゆとりができる。そんな切り札になるような気がしました。

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