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2018年5月9日(水)

“将棋アプリ”から広がるAIの可能性

人工知能=AIを使い、人気将棋アプリを開発したベンチャー。AIでビジネスをより豊かにするための一手とは?

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4月に東証マザーズに上場したベンチャー企業「HEROZ(ヒーローズ)」。初値で計算した時価総額が1,600億円を超え、2018年に入り最大の上場になりました。この会社が手がけるのが、AIを使った将棋アプリです。会社がその先に見据えるAIの可能性について、探ってきました。

ダウンロード数450万 人気の将棋アプリ

将棋アプリ「将棋ウォーズ」は6年前の開始以来、ダウンロード数が450万を突破。多い時で1日30万局以上指されている人気ぶりです。開発したベンチャー企業「HEROZ」は社員40人足らずで、多くがエンジニアです。

劣勢にAIが救いの一手 最善手の解説も

私も早速、将棋アプリに挑戦しました。対戦するのは、CEOの林隆弘さん。アマチュア将棋のチャンピオンにもなったことがある実力者です。
対する私は子どものころにやった程度ですが、実は、心強い味方がついています。

早々に「これはきついなあ」という形勢になった私は、アプリで“棋神”を召喚しました。棋神は、1兆回もの対局を学習し、プロ棋士にも勝ったAI「Ponanza(ポナンザ)」のことです。ピンチの時に、このAIが「わしの一手一手から将棋の神髄を学ぶがよい」と、代わりに指してくれます。
劣勢からの逆転を狙う、意表を突いたAIの攻めの一手。将棋通の林さんをも「すごいですね、これ」とうならせました。結果は、善戦したものの私の負け。非常に楽しめました。

林さんは「早く強くなろうと思ったら、ある程度“正解手”というか、道筋が欲しい。AIというテクノロジーが時代をどんどん変えてきているように、これは将棋でも適応できる」と話しています。

さらに、終了後にはAIが対局を解析し、何が最善の手だったのか、場面ごとに教えてくれます。これはプロ棋士も参考にしているそうです。

建築分野で応用目指す

HEROZは今、AIの技術を企業向けに活用しようとしています。膨大なデータを学習し、最適な答えを出す能力は、さまざまな仕事に応用可能です。

まず実用化を目指しているのが、建築の分野です。大手建設会社と共同で、設計を支援するAIを開発しています。設計をする際には、強度を計算し、最適な部材の組み合わせを考えるのに多くの時間がかかります。それをAIが代行することで、作業時間を削減することを目指しています。

AIは「友であり、手段」

AIと人間は、AIが人間に勝ってしまうなど「AI 対 人間」という構図で見られがち。林さんに両者の関係について聞いてみました。
林さんは「(AIは)うまく助けてくれる友であり、手段だと思う。“AIが仕事を奪う”とか、そういう次元ではない。もっと人間もいい意味で楽をして、楽しく仕事ができる環境に(AIは)貢献してくれる」と話していました。

う~ん、自分の仕事を含めてAIに仕事を奪われるイメージを持ちがちですが、そうではない、そうならないようにできる、ということなんですか?

そうですね。林さんは「自分がやりたいことは自分がやる」、「人間が人間らしく生きるために、AIをうまく使えばいい」。そう話していました。

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