2018年11月30日 (金)再エネ先進国・アイルランドに見る風力発電


おはBizキャスターの関口です。

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再生可能エネルギーの先進国の一つ、アイルランドで風力発電を取材してきました。
今月16日の「おはよう日本」で特集として放送しました。

アイルランドは人口470万人、北海道ほどの面積の島国です。
同じ資源に乏しい島国同士、日本にとっても参考になります。
そのアイルランドで風力発電は、電源構成の実に22%を占めています。
天然ガス発電に次ぐ、いわば主力電源なのです。

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こちらは内陸部の丘陵地帯にある、マウント・ルーカス風力発電所。
28基の風車が並び、5万世帯分に相当する発電能力があります。
巨大な風車がうなりをあげて回る姿は、さすがに迫力がありました。

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ただ、風力にせよ太陽光にせよ、難しいのは
それこそ「風まかせ、お天気まかせ」で出力が安定しないことです。
需要が少ない時期や時間帯に発電出力が高くなりすぎると、
電力ネットワーク全体が停電しかねないため、「出力制御」が必要になります。
まさに今年の秋、九州電力管内で太陽光発電を一時的に抑えたのと同じことです。

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出力制御は全国の送電網を一元的に管理する「EirGrid」が指示して行っています。
気象データから風の吹く量を可能な限り正確に予測し、
発電出力が電力需要の65%を超えそうになると、コンピュータ網による一斉指令で、
一律何%の削減、というように行われます。

「出力制御は、無駄をしているのではなく、より多くの再生可能エネルギーを
接続可能にするためにこそ、やっているもの。
それをきめ細かくやることが大切だ」と関係者は一様に話していました。
こうした技術も使いながら、アイルランドは2年後の2020年には
再エネの発電比率を40%にまで高めるという目標を立てています。
私たちにとっても重要な教訓だと思います。

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さて、翻って地元に帰れば、横浜にも風力発電はあります。
横浜のベイエリアからはどこからでも見える、この風車。
横浜市が運営する「ハマウイング」です。ただし、この風車はそばにはいけません。
米軍が管理する港湾エリアにあるからで、入れるのは見学会などの機会に限られています。
遠くにあって、スマートな風車ですから、小振りにも見えますが、
実はブレードを入れた高さはマリンタワーよりも高いそうです。

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横浜には確か、もう1基、風車があったはずだと思って、
この日は金沢区の工業団地に行ってみました。
このあたりだろうと見当を付けて行ったのが、三菱重工業の工場ですが、
あれ?風車が見当たりません。
守衛所で伺うと、去年、解体・撤去されてしまったそうです。
わざわざ行ったのに残念!

ということで、今回はオチがありませんが、代わりに番組のお知らせをひとつ。
アイルランド取材も含めて構成した
「どう進める?再生可能エネルギー」というシンポジウムの模様を、
12月22日(土)にEテレのテレビシンポジウムの時間に放送する予定です。
ご覧いただければ幸いです。

投稿時間:19:00

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