2015年11月30日

パラスポーツの世界


土日祝日スポーツコーナーの向井一弘です。

来年のリオデジャネイロ五輪・パラリンピックに向けて、
様々な競技で代表が決まりだしています。
10月、私もリオを目指す日本代表の戦いに触れてきました。

「車いすバスケットボール」です。



障害の理解、用語の使い方、選手の特徴、戦術、ライバル国の中心選手など、
春先から多くのアナウンサーで何度も取材と議論を重ねてきました。
障害について理解することは勿論大事ですが、
それをどれだけ正確に伝えるかということも、
これから私たちがずっと考えていかなくてはならない課題だと感じています。
「この選手にとって、これはスーパープレー」であるとか、
「ミスではなく、この選手にとっては難しいプレー」というふうに、
プレーの評価や見方に結び付かなければ「スポーツ放送」としては不十分だからです。

診断名や専門用語ばかり使っていると、ともすれば1人1人異なる状態の人たちを、
単に「ラベリング」してしまう恐れもあります。
一方で、短く分かりやすい言葉がないとスポーツ中継の速さにはついていけません。
とっさにどのように表現できるのか。自分の腹に落とし込むまでの
理解と言葉探しの追求は、これからずっと続いて行くのだと思います。

パラスポーツに関わって行くと、結局のところ、1人1人「この人はどんな人か」を
十分に理解することがいかに大事か、という取材の原点に立ち返る瞬間が多くあります。
頭が下がるほど選手やコーチに時間を割いて話をして頂き、実際にプレーを見て、
彼がどれだけ“超人的な”パフォーマンスをしているのかが分かった時、
その努力や技術の凄さを多くの人に伝えたくなります。
そんな経験を多くのアナウンサーが繰り返して、
今まさに、パラスポーツ放送の礎が作られているのだと感じます。

試合は、私が担当した準決勝のオーストラリア戦は敗れましたが、
3位決定戦で韓国に勝ち、日本は11大会連続のパラリンピック出場が決定。
本番のリオでどんな戦いが見られるのか、そしてテレビがどう伝えることができるのか、
今から楽しみです。

投稿時間:19:00 |  カテゴリ:キャスター | 固定リンク

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