2019年11月27日(水)

また未成年者誘拐 SNS悪用か 少女2人が…

有馬
「また、少女が事件に巻き込まれました。」

桑子
「大阪の小学6年生の女の子が誘拐され、栃木県の35歳の男が逮捕された事件。
その衝撃が続く中。
こんどは、埼玉県の37歳の男が兵庫県の中学生の少女を2か月にわたって自宅近くの住宅に住まわせていたとして、逮捕されました。」

有馬
「2つの事件、共通するのはSNSの悪用です。
そして今回も、男の元から2人、少女が保護されました。」

少女誘拐の疑い 男逮捕 中学生2人をSNSで

“埼玉においで、勉強するなら養ってあげる。”

女子中学生への誘い文句です。
埼玉県本庄市の不動産業・阪上裕明容疑者。
兵庫県の女子中学生を誘い出し8月下旬から2か月にわたって、みずからが管理する本庄市内の住宅に住まわせたとして、未成年者誘拐の疑いで逮捕されました。

さらに、さいたま市の別の女子中学生も誘い出されていました。
阪上容疑者はこの中学生に“同じ年の子が居候しているから相談にのる。
生活費も出してあげる”と持ちかけ、1か月余りの間、同じ住宅で生活させていたとして逮捕・起訴されています。

近所の人
「中学生?
そんなことする人なのかと驚いた。」

近所の人
「あそこ全然人が出入りしているのを見たことがない。
こんな近くで起きるとは思わない。」

接点がないはずの男と少女たちを結びつけたのが、大阪の事件でも悪用された「ツイッター」でした。

2人の少女はいずれも「ツイッター」に家出願望があるなどと書き込みをしていました。
阪上容疑者は「ツイッター」で2人を誘い出し、自分が家族と暮らしている住宅から70メートルほど離れた別の家で生活させていたということです。
2人はそれぞれ別の部屋で生活し、食事を与えられ、風呂も使えたほか、鍵を渡されて外出もできる状態でした。
さらに2人は家族に「心配しないでほしい」という内容の手紙を送っていたということです。
9月にさいたま市の少女の父親から「娘が帰ってこない」という相談が寄せられたため、警察が捜査したところ阪上容疑者が「ツイッター」で少女とやり取りをしていたことがわかったということです。

警察に保護されたときけがはなく、勉強していたという2人の少女。
警察に対し、「部屋では不動産業に関する勉強をしていた」と話しているということです。
一方、阪上容疑者は調べに対し、「将来的に経営する不動産会社の従業員にしたかった」などと供述しているということです。

SNS悪用 急増する誘拐 子どもたちを守るには

SNSをきっかけに18歳未満の子どもが犯罪に巻き込まれるケースは、全国で相次いでいます。
去年(2018年)1年間では1,811人に上り、殺人や誘拐など重大な事件に巻き込まれた子どもも91人いました。
その重大事件でも特に増えているのが、「誘拐」の被害です。
平成26年までは1件から3件でしたが、近年、急激に増加。
去年は42人で、前の年から倍増しています。

若い女性を犯罪被害から守る活動をしているNPOも、危機感を強めています。

「ハッシュタグ(#)で該当するアカウントかユーザーを探していく。」

週5日、SNSの書き込みをパトロール。
「家出」や「泊めて」といったキーワードで検索し、トラブルにつながりそうな書き込みを見つけると、電話などで直接、コンタクトを取り、相談にのります。
きょうも6人で、相談やパトロールをしていたそのとき。

NPO法人「BONDプロジェクト」代表 橘ジュンさん
「今ラインで『家出したい』っていう高校2年生の子から相談があって。」

やりとりをしていた女子高校生から、「男と今夜、会う」と伝えられました。

NPO法人「BONDプロジェクト」代表 橘ジュンさん
「おうち嫌なんだね。
家が嫌で、これからどうしようと思っていたの?」

少女は、家庭に居場所がなく、児童相談所に行っても保護してくれないことから、SNSで知り合った男の家に行こうと考えていました。

NPO法人「BONDプロジェクト」代表 橘ジュンさん
「断れそう?
じゃあ断ろう。
アプリで数回やりとりしただけの人。
知らない人だもんね。
その人と会って家とか行って、動けなくなったら嫌だよね。
そう考えられるなら、会うのやめよう。」

説得の末、少女は「男と会わない」と約束しました。
対応した件数は、昨年度だけでのべ1万1千件以上。
少女たちが相談できる存在が無いと感じることが被害を誘発していると感じています。

NPO法人「BONDプロジェクト」代表 橘ジュンさん
「家で問題がある。
学校で嫌なことがある。
行きたくない。
そういう子は身近な人には話せない悩み。
だから知らないSNS上で自分のことを気にしてくれる人に頼ってしまう。
頼りにしてもらえるように、私たち大人が努力をしていかないといけない。」

桑子
「橘さんは、『子どもたちが悪意を持った大人たちとSNS上で繋がってしまう前にいかに気づくか、これは時間との勝負で、この態勢をもっと充実させる必要がある』とおっしゃっていました。」

有馬
「子どもたちにとってSNSは、私たち大人が考える以上に近い存在、親しみのある場所。
思いをはき出す所として利用している。
そんな状況にどう対応していくか問われていますし、何より、行き場がないという子どもたちにどう手を差し伸べるか、ということが大事ですよね。」

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