2019年4月24日(水)

池袋 高齢者運転事故 妻と娘を亡くした遺族が…

亡くなった真菜さんの夫
「最愛の妻と娘を突然失い、ただただ涙することしかできず絶望している。」





東京・池袋の事故で亡くなった3歳の女の子と母親の遺族が、今日(24日)、胸の内を語りました。

亡くなった真菜さんの夫
「娘がこの先どんどん成長し、大人になり妻と私のもとを離れ、妻と寿命尽きるまで一緒にいる、そう信じていた。
たった一瞬で私たちの未来は奪われてしまった。
悔しくて悔しくてしかたがない。」

松永真菜さんと娘の莉子ちゃんは、今月(4月)19日、東京・池袋で青信号で横断歩道を渡っていて、87歳の高齢者が運転する車にはねられ亡くなりました。
この事故では、12人が死傷。
警視庁は、旧通産省の幹部だった飯塚幸三元職員が、誤ってアクセルを踏み込むなど、運転ミスが原因とみて調べています。

今日、雨の中行われた告別式。
妻と娘が笑顔で並ぶ遺影は、夫にしっかりと抱きしめられていました。

真菜さんの友達
「2人の大事な命が、こういう形で奪われてしまうということに憤りを感じる。
まだ信じられない。
悔しい気持ちでいっぱい。」

真菜さんの友達
「笑顔が印象的で、友達思いで家族思いで、優しくて料理上手で、幸せを絵に描いたような家庭。」

笑顔でほほえむ2人。
遺族が報道機関に提供した写真です。
今月、撮影されたものだと言います。

亡くなった真菜さんの夫
「よく行く公園で、私も仕事が休みの日は一緒に行ってピクニックして、ランチを芝生の上で食べたり、お茶飲んだり、そういったことをよくしていた。
本当に当たり前の毎日は、こんな事になると思ってなかったので、ただただいつもどおりの生活をしていた。」

妻と娘について。

亡くなった真菜さんの夫
「真菜は僕が持っていないものをいっぱい持っていて、優しくて、もう本当に子ども思いで、すばらしい女性だった。
(娘は)年明けぐらいに数字が1〜10まで言えるようになった。
ABCDEFGと覚えることが楽しいようで、一生懸命歌っていた。
私にとって本当に宝物で、何にも変えられない存在。」

その日の昼休み、妻と娘とのテレビ電話が最後の会話だったと言います。

亡くなった真菜さんの夫
「この数日間、何度もこの先、生きていく意味があるのかと自問自答した。
しかし同時に、今回の事故での妻と娘のような被害者と、悲しむ遺族を今後絶対に出してはいけないとも思った。」

今井翔馬リポーター
「こちら、事故が起きた池袋の交差点です。
このすぐそばには、献花台が設けられています。
たくさんの花が供えられていたり、ここを訪れてたくさんの人が手を合わせています。」

今日も献花台には次々と人が訪れていました。

「同じ年ごろの娘も息子もいる。
いたたまれない気持ち。」

「事故を心にきざみますと、二度と起こらないようにしますと。」

高齢にさしかかった親と免許の自主返納について話し合いたいという人も。

「最近、父親は特に運転で不注意な部分が出てきている。
世代的に頑固なので、すぐに『うん』と言わないが、こういう事故が続くようなら考えてほしいし、そういう話をしていきたい。」

この事故をきっかけに、免許の自主返納を決めたという75歳の男性もいました。

免許自主返納 決めた人
「アクセルとブレーキのふみ間違い、私もヒヤっとすることがあった。
もう(免許証を)返上することにした。
乗っていて危なっかしいと言われた。
娘からも家内からも強く言われて。」

今回の事故を受け、問い合わせが相次いでいるところもあります。

ここでは、高齢者の運転の様子をドライブレコーダーで撮影。
映像を徹底分析し、安全上問題がないかアドバイスしています。

例えば、右車線にいた車が急に車線変更するこの運転。

高齢者安全運転診断センター 小林竜也さん
「ここで今追い越しがありました。
左から追い越してしまっている。
これは危険な運転。
ご本人は気にせず行動。
高齢になると反応が鈍くなったり、判断に誤りが出たりする。
そういうときにパニック状態になって誤操作がひどくなる。
このあと大きい事故につながる危険が非常に高くなる。」

こうした診断への問い合わせは、この2日間で10件近く。
多くが高齢の親の運転を不安視する息子や娘からです。

高齢者安全運転診断センター 小林竜也さん
「うちの父の運転が心配なのだけど、(免許の)返納の判断をしたいのに、何を基準にしていいかよく分からない。
客観的に自分の運転を見てくれるものがあれば、使えるのではないかと問い合わせ。」

そして今夜、母親と今後の運転について話そうという男性に出会いました。

男性
「(母親は)ドライバーを引退してもいいのかな。
ブレーキ、アクセルのタイミングが遅くなっている。」

男性は、同居している70歳の母親にこう告げました。

男性
「どこかでやめないといけなのではないか。」

母親
「まだ大丈夫じゃないかと。
郊外とは高速とかは大丈夫かと。
必要に迫られてしまう。」

男性
「大きなミスをすると大事故につながる。
やってほしくない気持ち。」

母親
「(返納を)考えなくてはいけないのかなと。」

今日の会見。
最愛の妻と娘を失った遺族はこう訴えました。

亡くなった真菜さんの夫
「少しでも運転に不安がある人は、車を運転しないという選択肢を考えてほしい。
また周囲の人も本人に働きかけてほしい。
家族の中に運転に不安がある人がいるならば、いま一度、家族内で考えてほしい。
少しでも交通事故による犠牲者がいなくなる未来になってほしい。」


桑子
「男性は、『今日の会見を開くことも妻と娘の写真を公表することも苦渋の決断だったが、自分のように悲しむ遺族を絶対に出してはいけないと思い、決断をした』と話していました。」

有馬
「まさに絞り出すように発した訴えでした。
私たち一人一人が受け止めなければいけないと思いました。」

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