即位礼正殿の儀 深川仁志
22日の即位礼正殿の儀。
テレビで見守った方も多かったのではないでしょうか。
この日は祝日とあって、娘の幼稚園もお休みでした。
その前日に、儀式について先生が丁寧に説明をしてくれたようで、
娘もさっそく覚えた言葉を使いたがります。
当日朝、どことなく緊張感を持って出勤の準備をしていると
娘が「お父さん“そくいでいせーれんのぎ”どこで見るの?」と聞いてきます。
どうやら幼稚園の先生が「お父さんお母さんと見てね」と
園児たちに言っていたようです。
お父さんも仕事中にどこかで見るから
見たら感想教えてねと娘に伝え、家を出ました。
儀式の様子は、新宿の街頭の大モニターで
足を止めた人々とともに見ました。
21日と22日の2日間の放送では、
様々な形で即位礼正殿の儀に触れてきました。
深川が携わった部分を振り返ります。
21日、皇居周辺の警戒の様子をリポート。
各国の要人も集う中、いよいよその日が近づいてきたなと実感。
前回の饗宴の儀で使われた食器を鑑賞。
納入している陶器販売店の想いを聞きました。
一つ一つの丁寧な職人技と、
それを届ける使命感に感銘を受けました。
儀式での天皇陛下の装束とされる「黄櫨染御袍」。
そのレプリカを所有する京都市の法衣店を取材し
その輝きと美しさ、文様や質感に感動。
饗宴の儀の料理を手掛けた総料理長へのインタビュー。
歴史に残るプロジェクトに、ミリ単位の調理で挑む
料理人のプロフェッショナルな姿勢に心を打たれました。
海外メディアの取材拠点で反応を取材。
「皇后さまが紫式部のようで心が運動した」と喜ぶ
チェコのジャーナリストの笑顔が印象的でした。
それぞれの現場で、関わる方々の想いに触れ、
日本の伝統の良さを再認識しました。
ちなみにテレビで一連の儀式を見た娘の感想は
「着物がきれい!」でした。
後で気づいたのですが、
娘の年齢は、平成の即位礼正殿の儀の際の自分と同じでした。
私は前回のことは何も覚えていないのですが、
娘にとって、この即位礼正殿の儀が思い出として残ってほしい。
取材者として、父としてそう思いました。
投稿者:深川仁志 | 投稿時間:16:06