2017年9月 5日

2017年09月05日 (火)

震災6年半 宮城県南三陸町   栗原望

 

リポーター栗原です。

 

先週金曜日、宮城県南三陸町を取材しました。

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もうすぐ震災から6年半。

町はいま、かさ上げ工事が急ピッチで進みます。

重機が動く音、土砂を積み上げる音、

復興の最前線の活気が町のそこかしこから感じられます。

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そして、かさ上げした土地では、商店街も復活。

特産品を目当てに観光客も多く訪れるようになっています。

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その工事の脇では、今年から水田も復活。

人の営みを感じる風景にホッとしました。

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今回は、震災の翌年に建てられた仮設の役場が、役目を終え、

新しい庁舎への引越し。役場職員に密着しました。

 

町の復興のため一生懸命取り組んできた役場の職員。

職員自らも、東日本大震災の津波で被災し、

家族や同僚を亡くす経験を抱えてすごしてきました。

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三浦勝美さん。

津波で流されましたが、九死に一生を得ました。

「震災のことやなくなった同僚のことは毎日忘れることはない。

だからこそ、つらい思いをしてきた住民を笑顔にしたい」と

この6年半、仕事に打ち込んできました。

真正面で聞いた三浦さんの言葉は、ズシリと重かったです。

 

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渡邊佳菜さん。

震災当時、中学3年生。

「当時、大人たちが自分たちを守ってくれた。

これからは自分が町のこどもを守ってあげたい」

と役場に就職。今、子供たちのスポーツイベントを手がけています。

彼女の言葉で印象に残ったのは、「未来」という言葉。

当事、怖くて言葉にできなかった彼女は、

この街で町の未来を語る立派な役場職員になりました。

 

東日本大震災を考えるとき、

「想定外」、という言葉とともに、

2011年3月11日、その日を思い浮かべる人が多いと思います。

 

しかし、話を聞くと、その日だけ、想定外だったわけではなく、

その後、降りかかる課題を解消するために四苦八苦する日々もまた

「想定外」だったのだと感じます。

 

「想定外」の毎日、6年半を積み重ねてきた彼らは、

悲しみを胸のうちに宿しながら、課題を一つ一つ解消しながら、

「未来」を見つめています。

 

引っ越し終え、新たな役場に入ると、杉の木の香りのするオシャレな空間でした。

ここで始まる、次の一日一日が、

また、想定外を克服し、未来を創る日々そのものになります。

 

僕にできることは何かと考える。

 

震災当事、アナウンサーになって10ヶ月。

半人前の私が、取材に行ったのが南三陸町でした。

現場ではかける言葉が見当たらず、そして、伝える言葉が見当たらず、

ただただ聞くしかできませんでした。

 

6年半たってどうかと自問する。

 

「また、取材に行く」

 

 結局、僕にできるのはこれしかない。

ということに愕然とするのですが

より成長した取材者として、

町の未来をまた見に行きたいと思いました。 

 

投稿者:栗原望 | 投稿時間:19:27 | カテゴリ:過去の出演者 | 固定リンク


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