一橋忠之

2020年03月09日 (月)

スポーツイベント 中止・延期が続く中で   一橋忠之

みなさん、こんにちは。

 

不安な日々を送られているみなさんも多いと思います。

先が見えない、新型コロナウイルス。

スポーツ界も多くのスポーツイベントが中止や延期、無観客など影響を受けています。

無観客で開催となっているプロ野球のオープン戦や大相撲を見ていると、ファンの存在の大きさを改めて実感します。

 

がらんとした球場。

行司の声が響く土俵。

ホームランが出ても、番狂わせが起こっても関係者の声や拍手だけが響き、

テレビ中継では実況アナウンサーがどれだけ声を張っても直後に『すぅっと』静まってしまう。

テレビの画面から流れるのはそんな非日常の映像。

 

学生スポーツではセンバツ高校野球が無観客での開催という方針が示されました。

一方でそのほかの競技では中止になるものがほとんど。

限られた学生生活の中でたった一度のチャンス。

選手たちに思う存分力を発揮してほしいという気持ちと、万が一の時、どうするのか?

難しい判断だと思います。

 

日々変化する状況。

あふれる情報。

これまで経験したことのない現実の中にいま私たちはいます。

NHKという報道機関でみなさんに放送をお届けする一人として何ができるのか?

日々自問自答しています。

その中でご覧いただくみなさんに少しでもポジティブな何かが届くことを願って放送に臨んでいます。

 

投稿者:一橋忠之 | 投稿時間:14:50 | 固定リンク


2020年01月23日 (木)

2020年スタート!   一橋忠之

みなさんこんにちは。

 

2020年がスタート!

7月24日のオリンピック開会式まで、もうあと半年です。

オリンピック・パラリンピックが、日本の、東京で行われる2020年。

この瞬間を、日本の、東京で迎えられるという奇跡を大切に、この一年を過ごしたいと思います。

 

さて、「奇跡」という言葉。

選手たちを取材していると、これが決して大げさな言葉ではないと感じます。

56年ぶりに東京で開催されるオリンピック、パラリンピック。

世界中のトップアスリートを迎えるために多くの人たちが準備を進めています。

それを自国開催で迎えられる選手たち。決して長くない競技人生の中で、

4年に一度のオリンピック・パラリンピックに出場できるというめぐりあわせ。

さらにそれが自国開催となると、まさに奇跡といえるでしょう。

 

実際に「母国でオリンピックが開催されるときに選手でいられるなんて奇跡的」と表現している選手もいます。

その奇跡的なチャンスをつかむべく、現役を続行する選手や、種目や階級を変更する選手など・・・、

人生を左右する大きな決断をくだしながら選手たちは毎日の鍛錬を続けています。

 

そんな中2020年の新年は、すでに東京オリンピックの代表に内定している

競泳の瀬戸大也選手と柔道の素根輝選手に、お話を聞きました。

 

20200123_blog_ichihashi1.jpg

25歳の瀬戸選手はリオデジャネイロ大会に続く2度目のオリンピック。

前回銅メダルだった400m個人メドレーで今回は金メダルを公言しています。

 

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一方、素根選手はまだ19歳。

日本柔道界で唯一、東京オリンピックの代表に内定しています。

素根選手もまた、東京での金メダルしか見ていないとはっきり公言しています。

インタビューをしていると、取材者としては「金メダル」という言葉を聞きたい反面、

それを公言することで余計なプレッシャーにならないか、変に意識してしまわないのか、

こちらが聞いたくせに、心配になるのです。

しかも今回は自国開催。

選手の皆さんにどれほどの期待と重圧がかかっているのか、想像もできません。

「プレッシャーになりませんか?」

この問いに素根選手は十分な間をおいて、こう答えてくれました。

「まあそうですね、そういうプレッシャーにもしっかり打ち勝てる選手っていうのが

 やっぱり本当に強い人だと思うので、プレッシャーとか重圧には負けずに優勝だけを目指したいです」

 

そして瀬戸選手は

「やっぱり過去の自分よりはしっかりトレーニングできていて、それが自信になっているから

 簡単な考えができるというか、自分の感じる感覚が言葉にでているんじゃないかなと思います。」

と「4分4秒台」という金メダルの目標タイムまで教えてくれました。

ただしこのタイムは現在の本人のベストよりも3秒以上も速いタイム。

わずか半年後に、これを更新して金メダルを獲得するというのです。

 

話を聞いていたら、瀬戸選手からも、そして素根選手からも「この人は金メダルを獲るんだ」と信じさせられました。

もちろん結果は、相手もあることですし、一発勝負。

わずかなアクシデントも含めて、やってみないとわかりません。

ただ、二人には共通して「周りに信じさせる力」があると感じました。

「夢を見させる力」とでもいうのでしょうか。

話を聞けば聞くほど具体的にその瞬間のイメージが膨らみ、金メダルを獲得したあと

お話を聞かせてもらう自分の姿まで想像してしまうほど、二人の言葉と表情には力がありました。

そしてそれはお二人が具体的にその瞬間をイメージし、そのために何をすべきか考え、

すべきことをしてきた、積み重ねてきたという「絶対的な根拠」があるからだと感じました。

 

2020年、特別な瞬間を最高の状態で迎えられるように準備をするすべての皆さんにとって

後悔のない時間を過ごせますように。

 

私自身も今できることを一つ一つ丁寧に積み重ねていこうと思います。

 

投稿者:一橋忠之 | 投稿時間:13:30 | 固定リンク


2019年12月06日 (金)

浦和レッズのエース!興梠慎三選手   一橋忠之

みなさん、こんにちは。

前任地の京都時代、週末はよくお寺巡りをしていました。

そのうちのひとつ、龍安寺にあったつくばいの文字「吾唯足知」(われ ただ たるを しる)。

この言葉を先日、インタビューをしながら思い出しました。

20191206_blog_ichihashi1.JPG

浦和レッズのエース、興梠慎三選手。

ACL決勝、第2戦の直前というタイミングにも関わらず、和やかな雰囲気で応じてくれました。

今シーズンの興梠選手はACLでチームを2年ぶりの決勝に導く原動力としてゴールを量産。

J1でも史上初の8年連続二桁得点を達成するなど、活躍を見せています。

ただ、デビュー当時から取材をしてきてずっと引っかかっていたのが、これだけ活躍しながら個人タイトルとは無縁なこと。

鹿島、浦和でチームとしてはACLもJリーグも、カップ戦も、天皇杯も。主なタイトルはすべて獲得し、

そのチームの中心選手の一人として活躍してきました。

かつて、鹿島時代のオリヴェイラ監督や日本代表の岡田武監督も興梠選手の能力の高さに太鼓判を押していました。

にもかかわらず、得点王などのタイトルを獲得したことはありません。

日本代表としても16試合の出場。

同じ年の長友佑都選手が歴代2位タイの122試合に出場しているのと比べるとずいぶん少なく感じていました。

ACL決勝前という本来の趣旨からはそれると思いつつ、その疑問をぶつけてみると・・・。

 

一橋:「これだけ活躍しているのに不思議で、自分の欲とかないですか?」

興梠:「自分の欲はないですね。普通の選手だったらチームで活躍して日本代表に選ばれたいとか

    海外に行きたいとかあると思いますけど、僕に関してはチームのためにいつもやってきたので。」

一橋:「何でですか?」

興梠:「正直言うと昔からエリートで来ていないので、例えば年代別の代表とかに入っているわけでもないし、

    プロになること自体、奇跡といわれていたので、だからここまでやれると思っていなかった。

    高みを目指していなかったというか、それがいいことか悪いことか分んないですけど、

    自分はこう考えてきたので、僕はこれでいいのかなと思いますけどね。」

 

そう笑顔で話す興梠選手を見ていて思い出したのが冒頭の言葉です。

正確な意味は分かりませんが、無欲の先にある大きなもの。

そんなものを目指しているように感じる興梠選手に改めて質問を続けてみると…。

 

一橋:「逆に言うと、興梠さんってどういうところを目指して、どういうモチベーションでやってらっしゃるんですか?」

興梠:「やっぱり日々みんなこうやって家族以上に一緒にいる時間が長い選手たちと一緒に喜びを味わいたい。それが一番ですよね。」

 

その3日後、レッズはACL決勝で敗れ、タイトルを逃しました。

そして、いまJリーグでは残留争いの中にいます。

最終戦。

興梠選手がどんなプレーをするのか。

試合後、どんな風に仲間とその瞬間を迎えるのか。

楽しみにしたいと思います。

投稿者:一橋忠之 | 投稿時間:13:30 | 固定リンク


2019年10月03日 (木)

日本代表 アイルランドに勝利   一橋忠之

みなさんこんにちは。

最近蚊に刺されまくっている一橋です。

真夏よりも少し涼しいくらいのほうが、蚊も元気なんですかねぇ。

 

さて、ラグビーワールドカップ。

「4年に一度じゃない。一生に一度だ…」。

そんなキャッチフレーズとともにスタートしておよそ2週間。

日本代表がアイルランドに勝利。

“奇跡”の先へと着実に歩みを進める日本代表の姿に心動かされている毎日です。

 

奇跡と言われた前回大会・南アフリカ戦での勝利。

あの時、フィジカルコンタクトの多いラグビーという競技で

圧倒的に不利と言われた日本が優勝候補から勝利したとき、世界が驚きました。

そして、今回のアイルランドからの勝利。

これはもう「奇跡じゃない」。

必然の勝利だったと。

それは、試合前からあらゆる準備を整えてきた選手と、

それを支えてきたスタッフや関係者の勝利だと試合を取材して実感しました。

 

前半を3点差リードされて折り返し、後半19分には逆転。

予想を超える展開に熱狂し総立ちのスタンド。

その時、僕の頭によぎったのは去年のサッカーワールドカップ。

ロストフの14秒と言われた、あのベルギー戦。

原口選手と乾選手のゴールで2点リードしたあの時とよく似たスタジアムの空気。

「勝っちゃうんじゃない!?」という熱に浮かされたような空気が漂う中、

グラウンドの選手たちは違っていました。自信に満ちた選手たちの表情。冷静なゲーム運び。

試合が止まるたびにグラウンドの各地で行われるコミュニケーションの輪。

むしろ世界ランク2位のアイルランドのほうが自分たちのプレーができず、

焦りや苛立ちから空回りしているように見えました。

 

そして80分を知らせるホーンの直後、アイルランドがキック。

ラストプレーで同点を狙って逆に日本に奪われて点差を広げられるより、

このまま試合を終わらせて7点差以内のボーナスポイント狙いで試合を終わらせました。

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(ノーサイドの瞬間 歓喜にわくスタジアム)

 

世界2位のアイルランドにその選択をさせた日本代表。

その強さは本物だと、世界に印象付けました。

 

そして、感じたのは日本はもっとやれるという可能性です。

これまで絶対に無理だと言われたラグビーが世界の強豪と互角に渡り合う姿は、

サッカーやバスケ、バレーボールなど、ほかの競技の選手、関係者に大きな勇気を与えたはずです。

そして、これまで当たり前だと思っていたことが実は当たり前じゃなかったと

マインドセットを変えるインパクトがあったと思います。

 

スポーツに限らず、僕らがふだん当たり前、普通、それどころか考えることもしなかった

世の中の仕組みや枠組みは本当に当たり前なのか?もっとよくできるんじゃないか?

 そんなことまで考えさせられるラグビー日本代表の戦いぶり。

改めてスポーツの力を思い知らされました。

 

投稿者:一橋忠之 | 投稿時間:18:00 | 固定リンク


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