2016年05月06日 (金)

米大統領選 共和党はトランプ氏で決まり     河野憲治

あっけない幕切れでした。

3日の中西部インディアナ州の予備選挙。
反トランプ陣営は、ここでトランプ氏の勢いを止めれば、代議員の過半数獲得を阻止できる可能性が生まれると、奇策を企てました。
インディアナ州は、2位のクルーズ氏が人気のある州です。そこで3位のケーシック氏は選挙運動を中止し、クルーズ氏にチャンスを譲ります。
その代わり、クルーズ氏は、そのあとに予定されているオレゴン州とニューメキシコ州の戦いで、ケーシック氏にチャンスを与えるという異例の選挙協力です。
そうやってトランプ氏の獲得代議員数が過半数に達するのを阻止し、7月の党大会での決選投票に持ち込めば、トランプ氏の指名獲得を封じることが可能になるからです。
ところが、奇策の最初の関門インディアナで、ふたを開けてみれば、トランプ氏の圧勝。
反トランプ陣営は命運が尽き、クルーズ氏とケーシック氏は相次いで撤退を表明するしかなくなったのです。

ただ、トランプ氏。大統領への道は、かなり険しそうです。 
最初の課題は、共和党内での仲直りです。「アウトサイダー」を売りものにして、共和党主流派をこてんぱんに攻撃して、政治家に不満をもつ人たちの支持を取り付けたわけですので、感情的なしこりはたいへんなものです。ブッシュ前大統領やその一族のほか、前の大統領候補のロムニー氏などは、党大会への出席を拒否しています。主流派のなかには、「トランプよりも民主党候補を選ぶ」と話す人すら出ていて、関係修復は容易ではありません。

そのうえで、民主党の指名候補になる見通しのクリントン氏とどう戦うか。現時点では、クリントン氏との一騎打ちになった場合、支持率で10ポイント前後リードを許しています。

一方、トランプ氏を「支持しない」と答えた人は、有権者の3人に2人に上り、アメリカの新聞では「近代でもっとも嫌われている大統領候補」とまで呼ばれています。
これまで共和党内での戦いでは、白人低所得者層を中心とした支持基盤から確実に支持を取り付けていればよかったのですが、今後は、有権者のおよそ4割と言われる無党派層の人たちの間でどこまで支持を広げられるかが勝敗の鍵を握ります。さまざまな暴言も、共和党支持者以外からは、必ずしも「率直な物言い」と好意的に受け止めてもらえる保証はありません。
ただ、これまでも専門家の読みをことごとく覆してきたのがトランプ氏です。奇想天外なドラマが待っていそうな予感もします。
「まさかトランプ大統領なんて!?」と、世界中が落ち着かない思いをしながら、本選挙までの6か月間を見守ることになります。

投稿者:河野憲治 | 投稿時間:23:26


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