新潟から世界に!「NHK学生ロボコン2023」出場校インタビュー
- 2023年05月22日
NHK学生ロボコンとは
日本全国の大学が参加するロボットコンテストとして1991年から始まりました。
書類選考、第1次ビデオ審査、第2次ビデオ審査を経て、選ばれたおよそ20チームがアイデアとチームワークを駆使して競います。
優勝したチームは日本代表として、世界大会「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト」へ出場します。
今年は6月4日(日)に「NHK学生ロボコン2023」が東京都大田区総合体育館で開催されます。
※当日は公式ページでのオンライン配信もあります 。
公式ページはコチラ → https://official-robocon.com/gakusei/
新潟県から2つの大学が出場
じつは新潟県は学生ロボコンの"強豪県"なんです。
毎年「新潟大学」と「長岡技術科学大学」が本選に出場しており、「新潟大学」は昨年6位、「長岡技術科学大学」は一昨年優勝という素晴らしい成績を残しています。
今年も両大学とも第2次ビデオ審査を通過し本選に出場します(おめでとうございます)。
この記事では、学生ロボコンに出場する2つの大学の特徴や意気込みを、各大学のリーダーのインタビューとともにお届けします。
今年の競技は「輪投げ」
学生ロボコンは毎年競技種目が変わります。
昨年は「ラゴリ」というインドの野外ゲームをモチーフにした種目、一昨年は「投壺(トゥフー)」という中国の宴会の余興ゲームをモチーフにした種目でした。
その年に世界大会が開催される国の伝統文化を反映した種目になっていることが分かりますね。
そして2023年の世界大会の舞台は、カンボジアです。
カンボジアといえば、なんといっても世界遺産のアンコールワットが有名です。
アンコールワットに見立てた柱(ポール)に、花輪に見立てたリングを投げて入れる(献花)する。
そう、今年の種目は「輪投げ」です。
(全11本のポールにリングを入れた本数を競う。同一のポールに両チームの輪がかかっている場合、上のリングのチームが得点となる。8点獲得したらその時点で勝利。時間切れの場合は、得点の多いチームが勝利となります。)
※詳細なルールは公式ページ(NHKサイトを離れます)をご覧ください。
リングを拾って、装填して、発射までの工程をロボットが行う複雑な機工が必要です。
さらにはその工程の各部における速さと正確さも求められます。
さらにさらには、どのタイミングでポールに輪をかけるのかなど心理戦も大切です。
一連の工程をどんなロボットが、どうこなすのか…気になりませんか?
新潟から世界に挑戦する大学生インタビュー
―インタビュー①「新潟大学」科学技術研究部リーダー 田中宗忠さん

その科学技術研究部で40人以上の部員をまとめる田中宗忠さん。
以下、動画ではお伝えしきれなかったインタビューを一部掲載します。
――大変だった点を教えてください。

少し言いづらいのですが、限られた予算でロボットの部品をやり繰りするのが大変です。昨年(2022年)大会のロボットの部品を分解してリユースしています。
――他の大学との交流はありますか?

先日も技術交流会がありました。手の内は明かせませんが、お互い切磋琢磨しています。もちろんバチバチなところもあります(笑)。
――新潟大学(科学技術研究部)チームの体制を教えてください。

私達は「機械班(設計・加工など)」「電装班(プログラム制御・回路など)」にわかれます。各大学で得意分野も異なります。特に「電装」分野は技術の蓄積が大切で、適切に技術継承がなされていたり、資金力があるチームが強い印象です。最近は当たり前のようにAI技術を活用するチームもあります。
――ありがとうございました。

ひたむきに取り組む大切さやマネジメントも学んだと語っていたのが印象的でした。
―インタビュー②「長岡技術科学大学」RoboProリーダー 阿部寛人さん

その言葉には強い自信がうかがえました。
以下、動画ではお伝えしきれなかったインタビューを一部掲載します。――ロボコンがより注目されるためには、どうしたらいいと思いますか?

私が子供の頃にテレビでロボットを見て興味を持ったように、ロボットに触れる機会が増えたらいいですね。私達RoboProでは、子供にむけ長岡駅前でロボットを操作できる展示会を開いたりもしています。
――一番大変だったことを教えてください

ロボット製作以外ですね。ロボットに関わる作業は全然苦ではないのですが…予算獲得や管理、スポンサーとの交渉。いわゆる裏方の仕事ですね。そういった経験が全くなかったのですが、他のメンバーがロボット製作に集中できるように一手に引き受けました。大変でした。
――チームの雰囲気はどうですか?

仲はいいですよ!ただ、一人一人が全国から選りすぐられたメンバーなので…(高校時代)全国大会に出てる人が4人もいますし。やっぱりこだわりが強く、衝突もあります(笑)。でも本気でロボットが好きな人間の集まりなので、意見を言い合うのも楽しいです。
――RoboProチームの体制を教えてください

「機械班」「回路班」「制御班」といった形で分かれてます。
――回路や制御といった面では、技術の積み重ねが大切だという話を新潟大学でうかがいました

間違いないです。前年の「回路」を拡張して今年に適応させるというのは一般的です。ただし、今年の長岡技術科学大学はその面をガラッと変えています。拡張から革新は生まれないと思います。今年はそこも注目してほしいですね!
――ありがとうございました。

そんな気持ちが伝わってきました。
ここまで、6月4日(日)「NHK学生ロボコン2023」に出場する「新潟大学」「長岡技術科学大学」のリーダーのインタビューをお届けしました。
大会前ということもあり、エントリーするロボット写真をお見せ出来ないのは残念ではありますが、ぜひ生配信で確認してください。
大会の模様は公式ページから生配信でご覧いただけます。
ロボコン公式ページ → https://official-robocon.com/gakusei/
また、NHK大会当日ではありませんが、NHK総合テレビでも本選の模様が放送されます。
【総合】7月17日(月・祝)午前10:05 ~10:59
NHK公式ページ → https://www.nhk.jp/p/robocon/ts/J8Y25YN2QG/
コチラも要チェックです!
みなさんも一緒に、世界にむけてはばたく学生さんたちを応援しませんか。