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『上中下越に佐渡(さぁ~ど~)ぞ!』新潟県小千谷市

  • 2023年01月20日

小千谷市

信濃川や雪溶け水が生み出す美しい自然に加え、錦鯉や牛の角突きなど歴史ある文化が残る小千谷市。小千谷といえばなんといっても「小千谷縮」ですよね! 国の重要無形文化財にも指定された伝統的な麻織物です。

国の重要無形文化財 小千谷縮

小千谷縮の着物を触ってみると、とてもさらさらしていて着心地がよさそうです。最大の特徴は「しぼ」と呼ばれるしわによって生まれるその通気性です。

小千谷では古来より苧麻(ちょま)といわれる麻を原料に織られてきましたが、江戸時代に改良され、緯糸(よこいと)に強い“より”をかけ練りあげた後、湯もみをして独特の「しぼ」を出す技術ができたそうです。

体験できます

お邪魔した小千谷織物工房「織之座」では、こうした小千谷縮の技法や歴史を分かりやすい展示で学ぶことができます。私も「織物体験」に挑戦してみました。

「小千谷織物同業共同組合」の渡辺さんに教えていただきました。20分ほどでこんな感じのコースター(写真右下)が完成します。

組合の理事 樋口さんにお話を伺いました。

小千谷織物同業共同組合 理事 樋口隆司さん

ここは当初、小千谷市伝統産業会館でした。伝統的な工芸品の運営をするための建物でしたが、もっと多くの人に来て、体験して、楽しんでいただくために改築しました。是非、遊びに来て楽しんでいただきたいです。

伝統 × 新しいチャレンジ

こちらでは小千谷縮を幅広い層に手に取ってもらおうと新しい商品の開発にも力を入れています。2階にあるショップには、小千谷縮で作られた製品がズラリと並んでいました。マスクや名刺入れ、アクセサリー…鮮やな柄でおしゃれですね。

次の時代に必ず伝える

こうした新しい商品も小千谷縮の伝統的な手作業の技術が元になっています。小千谷縮の保全や継承に取り組んでいる職人の山岸さんにお話をうかがいました。

越後上布・小千谷縮布技術保存協会 副会長 山岸良三さん 

伝承者養成事業をやっています。小千谷縮は昭和30年に無形文化財に指定され、平成21年にはユネスコ無形文化遺産にも登録された古代から伝わる技術を、自分たちの時代だけではなくて、次の時代に必ず伝えていくというのが私たちの役目です。

放送を終えて

小千谷の織物として、「小千谷縮」「小千谷紬」「片貝木綿」があり、また、小千谷縮にも、伝統を守る「手織り」と「機械織り」があるなど、放送ではそれぞれの織物の魅力を伝えきれなかったところがありました。
「小千谷縮が有名」と話には聞きますが、初めて触ったり、間近で着物や反物を見たりすることができました。機織り体験と、反物になるまでの工程を職人さんからお聞きして大変な作業であることをあらためて実感。また、織物を活用した小物などは非常に洗練されたデザインもあり、「購入したい!」と思う気持ちと、お値段を見ると「即買いは厳しい」との葛藤が。自分の中の目標が達成した際には「自分へのご褒美に」購入したいと思います。

長い歴史と職人たちの思いが詰まった小千谷縮のある小千谷市に みなさんも さあ~ど~ぞ!

 

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