“爆発的感染拡大 2週間後には1万人超も”
都モニタリング会議

2021年8月5日

東京都のモニタリング会議で、専門家は「経験したことのない爆発的な感染拡大が進行している」としたうえで、今の増加ペースが続けば、2週間後には新規陽性者の7日間平均が1万人を超えるおそれがあるという予測を示しました。また、「入院患者や自宅療養者が急増していて、医療提供体制がひっ迫している」として、緊急時の体制へ移行する必要があると指摘しました。

会議の中で、専門家は、都内の感染状況と医療提供体制をいずれも4段階のうち最も高い警戒レベルで維持しました。

そして、新規陽性者の7日間平均は、8月4日時点でおよそ3443人と、1か月余りで7倍近くに急増していると説明し、専門家は「これまで経験したことのない爆発的な感染拡大が進行している」と指摘しました。

また、今の増加比が継続した場合、7日間平均は、1週間後の8月11日には1.78倍の6129人、2週間後の8月18日には、3.17倍の1万909人に上ると予測し、「危機感を現実のものとして共有する必要がある」と強調しました。

一方、8月4日時点で入院患者は3399人、重症患者は115人といずれも大きく増加し、専門家は「救急医療や、予定手術などの通常医療の制限も含めて医療提供体制がひっ迫した状況にある」と指摘しました。

さらに、人工呼吸器などによる治療がまもなく必要になる患者も高い値で推移していることを説明し、「急激な重症患者の増加は医療提供体制の危機を招く」と述べました。

また、入院患者だけでなく、自宅療養者と入院か療養かなどを調整中の人も急増していることから、「体調の悪化を早期に把握し、速やかに受診できる仕組みなどのフォローアップ体制をさらに強化し、自宅療養中の重症化を予防する必要がある」としています。

そして、「入院医療、宿泊療養、および自宅療養の体制を緊急時の体制へ移行する必要がある」と指摘しました。