各地の感染状況
5つの指標
<4月15日分から新指標に移行>

政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会」は、感染状況を示す4つのステージのうちどのステージにあるか判断するための新たな指標を示し、「医療のひっ迫具合」「療養者数」「PCR検査の陽性率」「新規感染者数」「感染経路が不明な人の割合」の5つに見直しました。このうち「医療のひっ迫具合」は、「病床使用率」「入院率」「重症者用病床の使用率」の3つの項目があります。

【入院率とは】
指標として新たに採用された「入院率」は、すべての療養者に占める入院できている人の割合です。新型コロナウイルスの患者が増加すると、本来は入院する必要があるのに入院できずに自宅や施設で療養する人が増えることから、「入院率」は数値が低いほど、受け入れることができない患者が増えている、つまり医療がひっ迫している可能性があることになります。

今、どのような状況にあるのか。具体的な5つの指標ごとに見ていきます。

「5つの指標」の推移
(2021年4月15日~)

表の下にあるスライドバーを左右に動かすと、これまでの推移を確認できます。内閣官房がデータを発表していない日もあります。

「6つの指標」の推移
(~2021年4月13日)

東京都 重症患者用の確保病床数 国の基準に基づく報告に変更

2021年3月1日

東京都内の重症患者用の病床の使用率は、▽「国が発表する数字」と▽「都が発表する数字」の2つがあります。

このうち「国が発表する数字」は、▽国の基準で集計した重症患者数を▽都の基準で集計した重症患者用の確保病床数で割って出していました。

都は、確保病床数について、都の基準に基づいて▽人工呼吸器か▽「ECMO」で管理が必要な患者用に確保している病床数を国に報告してきました。

これを2月25日からは国の基準である▽集中治療室や▽HCUと呼ばれる高度治療室などにある病床の数も加えた数に変更して国に報告しています。

東京都以外の道府県は国の基準で病床数を報告していて、都は報告する数を変更した理由について「全国的な状況を比較しやすくするため」などと説明しています。

報告する病床の数が増える、つまり、病床の使用率を計算する際の分母が増えた結果、都内の重症患者用の病床使用率は▽500床が分母だった2月24日は86%だったのが、▽分母が1000床に増えた翌日の2月25日は33%に大幅に下がりました。

一方、都は引き続き、都の基準に基づいた重症者数と重症患者用の病床数をカウントして発表していて、国の発表と都の発表の2つの数字が存在しています。

都の基準に基づいた数値も発表している理由について都は「国の基準より医療現場の実態に即しているから」と説明しています。