入院者数 1か月で5倍以上に
医療体制の現状は?
全都道府県データ

2020年8月4日

7月29日の時点で新型コロナウイルスに感染して入院していた患者は、全国で4034人にのぼり、およそ1か月間で5倍以上に増加したことが厚生労働省のまとめで分かりました。

「入院者数」「重症者数」と「対応可能なベッド数」について、全都道府県のデータです。

「入院者数」と「新型コロナ対応のベッド数」

都道
府県
入院者数 新型コロナ
対応ベッド数
ベッド数に
対する割合
(7月29日)
7月
1日
7月
29日
全国 696 4034 20314 19.9%
北海道 99 55 700 7.9%
青森県 0 1 158 0.6%
岩手県 0 0 93 0%
宮城県 4 10 388 2.6%
秋田県 0 2 235 0.9%
山形県 1 1 150 0.7%
福島県 1 3 229 1.3%
茨城県 5 29 167 17.4%
栃木県 16 58 271 21.4%
群馬県 3 25 307 8.1%
埼玉県 81 243 602 40.4%
千葉県 40 179 819 21.9%
東京都 297 1250 3300 37.9%
神奈川県 51 145 1979 7.3%
新潟県 0 8 411 1.9%
富山県 0 5 500 1.0%
石川県 16 15 254 5.9%
福井県 0 4 176 2.3%
山梨県 1 10 170 5.9%
長野県 1 20 350 5.7%
岐阜県 2 97 387 25.1%
静岡県 4 63 200 31.5%
愛知県 3 195 500 39.0%
三重県 0 23 171 13.5%
滋賀県 2 52 141 36.9%
京都府 16 118 431 27.4%
大阪府 26 534 1257 42.5%
兵庫県 6 148 652 22.7%
奈良県 0 66 467 14.1%
和歌山県 1 44 150 29.3%
鳥取県 0 3 322 0.9%
島根県 0 4 253 1.6%
岡山県 1 23 220 10.5%
広島県 0 67 266 25.2%
山口県 0 12 423 2.8%
徳島県 1 6 172 3.5%
香川県 0 7 175 4.0%
愛媛県 1 7 223 3.1%
高知県 0 4 192 2.1%
福岡県 16 183 490 37.3%
佐賀県 0 21 146 14.4%
長崎県 0 25 395 6.3%
熊本県 1 88 400 22.0%
大分県 0 2 330 0.6%
宮崎県 0 44 212 20.8%
鹿児島県 0 52 253 20.6%
沖縄県 0 83 227 36.6%

※「ベッド数に対する割合」は小数点以下第二位を四捨五入しています。

「重症者数」と「重症者対応のベッド数」

都道
府県
重症者数 重症者
対応ベッド数
ベッド数に
対する割合
(7月29日)
7月
1日
7月
29日
全国 40 92 2618 3.5%
北海道 6 4 100 4.0%
青森県 0 0 29 0%
岩手県 0 0 33 0%
宮城県 0 0 57 0%
秋田県 0 0 27 0%
山形県 1 0 16 0%
福島県 0 0 15 0%
茨城県 0 1 33 3.0%
栃木県 0 0 41 0%
群馬県 0 2 23 8.7%
埼玉県 3 4 60 6.7%
千葉県 2 5 82 6.1%
東京都 10 21 400 5.3%
神奈川県 10 10 172 5.8%
新潟県 0 0 112 0%
富山県 0 0 36 0%
石川県 1 2 35 5.7%
福井県 0 0 19 0%
山梨県 0 0 24 0%
長野県 0 0 48 0%
岐阜県 1 0 19 0%
静岡県 0 1 20 5.0%
愛知県 0 2 28 7.1%
三重県 0 0 46 0%
滋賀県 0 2 50 4.0%
京都府 0 3 86 3.5%
大阪府 3 13 188 6.9%
兵庫県 0 8 110 7.3%
奈良県 0 1 25 4.0%
和歌山県 0 2 32 6.3%
鳥取県 0 0 48 0%
島根県 0 0 30 0%
岡山県 0 0 11 0%
広島県 0 0 35 0%
山口県 0 0 102 0%
徳島県 0 0 47 0%
香川県 0 0 22 0%
愛媛県 1 0 15 0%
高知県 0 0 16 0%
福岡県 2 5 60 8.3%
佐賀県 0 0 32 0%
長崎県 0 1 27 3.7%
熊本県 0 0 59 0%
大分県 0 0 41 0%
宮崎県 0 0 19 0%
鹿児島県 0 3 48 6.3%
沖縄県 0 2 40 5.0%

※「ベッド数に対する割合」は小数点以下第二位を四捨五入しています。

厚生労働省は、7月29日の時点での全国の入院患者の数などを取りまとめました。

それによりますと、全国の入院患者は合わせて4034人で、7月1日の時点を3338人上回りました。

このうち
▽東京都の入院患者は1250人で、およそ4.2倍に増加しています。また、
▽大阪府は534人で、先月1日時点の20.5倍に
▽埼玉県は243人で3倍に
▽愛知県は195人で65倍に
▽福岡県は183人で11.4倍に
▽兵庫県は148人で24.7倍
▽神奈川県は145人で2.8倍にそれぞれ増加しました。

これに伴い、確保されているベッド数に対する入院患者の割合も上昇しています。

▽東京都はおよそ37.9%で7月1日より28.9ポイント、
▽大阪府が42.5%で40.5ポイント
▽埼玉県が40.4%で26.9ポイント
▽愛知県が39%で38.4ポイント
▽福岡県が37.3%で36.9ポイント
▽兵庫県が22.7%で21.6ポイント
▽神奈川県が7.3%で4.8ポイントそれぞれ上昇しました。

加藤厚生労働大臣は、8月4日の閣議後の会見で、「国全体として見ればベッド数はひっ迫した状況にはない」と述べたうえで「医療現場からはベッドを確保していても、いざ受け入れとなれば多くの人が対応しなくてはならず、負担が増えているという声も出ている」として状況を注視する考えを示しました。

感染症学会理事長「市中でウイルス広がりつつあること示している」

日本感染症学会の理事長で、東邦大学の舘田一博教授は、検査で陽性となる人の割合が上昇していることについて「濃厚接触者の検査を徹底し、無症状の人も含めて多くの感染者を見つけられている点もあると思うが、全体的な状況を見ると、地方も含めて市中にウイルスが広がりつつあることを示していると思う」と指摘しています。

また、入院患者が増加していることについては、「特に東京ではベッドがどんどん埋まってきて厳しい状況になっている。また、地方ではベッド数が少なく、簡単には増やせないというところもある。重症者は少ないものの、急激に患者が増えれば、それだけ医療機関に大きな負荷がかかってしまうので、注意が必要だ」と話していました。