島根原発2号機 再稼働 ことし12月に延期 安全対策工事が長期化

中国電力は、ことし8月に再稼働を計画していた島根原子力発電所2号機について、安全対策工事が長期化する見通しとなったことから再稼働の時期をことし12月に延期すると発表しました。

中国電力は、松江市にある島根原発2号機についてことし8月の再稼働を目指して自然災害や事故への安全対策工事を5月までに終える予定でした。

しかし、長期停止していた設備などの点検作業もあり、安全対策工事の作業が長期化する見通しとなったことから、工事の完了時期を5か月遅らせてことし10月とすることを明らかにしました。

これにともなって
▽当初、ことし6月に計画していた原子炉に核燃料を入れる作業を10月に、
▽8月に計画していた再稼働の時期を12月にそれぞれ延期するとしています。

中国電力の中川賢剛社長は、30日の記者会見で「島根原発2号機の再稼働はカーボンニュートラルや激しく乱高下する燃料費の抑制策にもつながる。早期の再稼働を目指しながら、安全確保を第一に、一つ一つの準備を着実に進めていきたい」と話していました。

中国電力 “島根原発3号機 2030年度までの稼働目指す”

中国電力は30日の記者会見で現在、原子力規制委員会の審査を受けている島根原発3号機について、2028年度をめどに安全対策工事を完了させ、2030年度までの稼働を目指すことを明らかにしました。

島根 丸山知事 “安全確保重視が大事”

中国電力がことし8月に予定していた島根原子力発電所2号機の再稼働の時期を延期することについて、立地自治体である島根県の丸山知事は「安全に関わることなので、スケジュールありきで進めるよりも、入念に確認する時間をとって、安全確保を重視してもらうことが大事だ」と述べました。

その上で「安全な運転のために、再稼働前の手順を入念に確認してもらうことや原子力規制委員会による厳格な審査をこれからも求めていく」と話していました。