【地震被害】愛媛 高知 大分で12人けが 土砂崩れ 水道管破裂も

17日午後11時14分ごろ、愛媛県と高知県で震度6弱の揺れを観測する地震がありました。この地震の影響で、愛媛県で7人、高知県で3人、大分県で2人のあわせて12人がけがをしているということです。

各地の被害をまとめました。

愛媛県で7人 高知県で3人 大分県で2人 計12人けが

《愛媛県》
今回の地震では愛媛県内の4つの市で7人が軽傷となっています。
それぞれの市によりますと、
▽東温市では60代の女性が自宅の階段で転倒して病院に搬送され、左手の小指を骨折した疑いがあるということです。
▽宇和島市では、90代の男性が自宅の外に出ようとした際に、左手に軽いけがをしたほか、70代の女性が自宅で転倒し、痛みを訴えて救急搬送されたということです。
▽松山市では、20代、70代、80代のいずれも女性のあわせて3人が転倒などで軽いけがをして病院に搬送されたということです。
▽大洲市では70代の女性が胸のどうきを訴えて救急搬送されたということです。

《高知県》
18日午後6時半までにけが人は3人確認されています。
▽宿毛市に住む40代の男性が過呼吸を訴えて、市内の病院に搬送されたということです。また、宿毛市によりますと、市内に住む女性が地震が起きた時に転倒し、顔の骨を折るなどの大けがをしたほか、70代の女性が家の外に避難しようとしたところ足の骨を折る大けがをしたということです。

《大分県》
大分県のまとめによりますと、今回の地震で大分県内では揺れによる転倒などで、2人が軽いけがをしたということです。
▽震度5弱を観測した津久見市と
▽震度4を観測した大分市で、それぞれ1人です。

高知・愛媛で土砂崩れ・水道管破裂など被害

今回の地震で四国の各地では、土砂崩れや水道管の破裂など被害が相次いでいます。

《愛媛県(18日午後4時)》
【道路通行規制】
国道では、
▽大洲市肱川町の国道197号線が落石の影響で通行止めとなっているほか、
▽宇和島市の国道320号線の歩道が、近くの建物が倒壊するおそれがあるため通行止めとなっています。
県道では、
▽松野町の1か所が落石の影響で通行止めとなっています。

【断水】
▽大洲市肱川地区では水道管から水が漏れている影響で、11戸が断水していましたが、市によりますと午後1時にすべて解消したということです。
▽宇和島市と愛南町では漏水に関する報告が複数、寄せられているということです。

【建物被害】
▽鬼北町では鬼北総合公園の体育館の天井からボードが2、3枚落下したということですが、これによるけが人はいないということです。
▽宇和島市では建物の瓦が落下するなどの被害が確認されているということです。

【その他被害】
▽大洲市肱川町宇和川にある山の斜面では幅およそ6メートル縦およそ6メートルに渡って土砂崩れが発生しましたが、けが人や住宅などへの被害はありませんでした。
▽愛南町の御荘港では港内の地面が3センチ程度沈下しているのが確認されました。また、県が管理する宇和島市の山財ダムで操作室の外壁が剥がれたりガラスが割れたりする被害がありましたが、ダムの操作に影響はないということです。
▽西予市にある愛媛県歴史文化博物館では展示室のガラスケースが割れるなどの被害があったということです。

《高知県(18日午後1時)》
【建物被害】
宿毛市で、住宅への被害の情報が複数寄せられていて、屋根から瓦が落ちたり、窓ガラスが割れたりしたほか、門柱にひびが入るなどしているということです。
また、土佐清水市では民家の屋根の一部が20センチほど剥がれ落ちたということです。

【ライフライン】
宿毛市の一部の地域で一時、断水がありましたが、現在は解消されています。一方で、水道管の破裂や水漏れ、水が濁っているという情報がおよそ60件寄せられているということです。市では、市役所近くのヘリポートに給水車を配置しているほか、飲料水のペットボトルの配布も行っています。このほか、街灯が倒れたり電線が切れて垂れ下がったりしているところが4か所あるということです。

【道路】
梼原町の松谷地区で、地震による落石や倒木で道路が通れなくなり一時、5世帯10人が孤立しましたが、午前8時ごろに解消しました。
このほか、梼原町内を通る県道26号線の大向峠付近で落石と倒木があり、通行止めとなっていましたが、午前11時半ごろに通行が再開されました。

【学校】
宿毛市は、18日、市内すべての市立の小中学校を臨時休校にしました。19日は、通常どおり授業を行うことにしています。

==各地の被害==

《高知県の被害》

宿毛市役所 水道管破裂 電灯倒れるなどの通報

高知 宿毛で電灯倒れる

震度6弱の揺れを観測した高知県宿毛市によりますと、18日午前0時時点の被害状況について市民や警察から
▽水道管の破裂や▽電線の切断のほか▽電灯が倒れて道が塞がれているなどの情報があわせておよそ30件ほど市役所に寄せられているということです。
けが人の情報は入っていないということです。
その上で避難所の開設と水道管の被害状況の確認に向けて準備をしているということです。

宿毛の住宅 高さ2メートルほどのコンクリート塀が倒壊

震度6弱の揺れを観測した高知県宿毛市の住宅では、高さ2メートルほどのコンクリートの塀が倒壊する被害が出ました。宿毛市和田の坂田久代さんの住宅では、家の裏手にある高さ2メートルほどのコンクリートの塀が、およそ10メートルに渡って倒壊したほか、家の地盤が崩れて土がむき出しになっています。坂田さんは、明け方になって被害に気づき、すぐに市に連絡しましたが、修復のめどはたっていないということです。

坂田さんは「倒れた塀は高さがあるので、歩行者がいなくてよかったです。家の地盤も崩れているので余震が怖いです」と話していました。

宿毛市立の図書館 約3万冊の本が棚から落ちて散乱

震度6弱の揺れを観測した高知県宿毛市の図書館では、およそ3万冊の本が棚から落ちて散乱し、職員が片づけ作業に追われています。宿毛市中央にある宿毛市立坂本図書館では、17日夜の地震の影響で9万冊余りの蔵書のうち3分の1近くにあたるおよそ3万冊の本が棚から落ちて散乱したほか、郷土史料などを保管している書庫の本棚が傾くなどの被害が出ました。18日午前10時ごろ、職員などおよそ20人が床に散乱した本を拾って棚に戻すなどの片づけ作業に追われていました。図書館は18日は臨時休館していて、20日までには再開できるよう作業を続けるということです。

坂本図書館の橋本幸枝館長は「地震のあとすぐに駆けつけたがこれだけ被害が出るとは思っていなかった。1日でも早く再開できるよう職員で力を合わせて作業を進めたい」と話していました。

宿毛のスーパー ビールやワインが陳列棚から落ちて床に散乱

震度6弱の揺れを観測した高知県宿毛市長田町のスーパーマーケットでは、ビールの缶やワインなどが陳列棚から落ちて床に散乱しました。地震直後に撮影された写真では、ワインの瓶は割れて床にワインが広がっています。また、天井にある配水管が壊れて雨漏りのような状態になり、商品のファイルやノートなどがぬれる被害も出たということです。地震のあと、スーパーの様子の確認に訪れた社員たちが夜通し作業を行い、現在は、商品が棚にきれいに並んでいて、いつもどおりの営業を続けています。

スーパーマーケットの飯田康浩 管理課長は、「揺れが大きかったので、商品が落ちているだろうと予想して駆けつけました。自分以外の社員も来てくれて、なんとか営業することができたのでよかったです」と話していました。

70代女性「初めてだったので、怖かった」

宿毛市の中心部にほど近い萩原地区の萩野育子さんの自宅では、昨夜(17日)の地震で家具が倒れるなどの被害を受けました。このうち、萩野さんが趣味の手芸をするために使っている2階建ての納屋では、タンスが倒れたり、花瓶が割れたりしました。
また、1階のドアは、地震でゆがんだため、開かなくなってしまったということです。

70代の萩野さんは、自力で片づけをするのが難しいため、隣の四万十市に住む息子の力を借りながら片づけをしているということです。

萩野さんは「寝ていたところベッドが揺れたので、びっくりして起きました。こうした揺れや被害は初めてだったので、怖かったです。誰かに助けてもらわないと元どおりにならないです」と話していました。

大月町 柏島 路面がひび割れ 観光シーズン前に影響懸念

震度4の揺れを観測した高知県大月町の柏島では路面がひび割れするなどの被害が出ていて、観光シーズンを前に影響が懸念されています。高知県西部に位置する大月町の柏島は青く美しい海で知られ、サンゴをはじめ、多くの生き物が生息し、全国有数のダイビングスポットです。地元のNPO法人、「黒潮実感センター」の代表、神田優さんによりますと、漁協近くのアスファルトの路面でひび割れやおよそ10センチ隆起する被害が確認されたということです。神田さんによりますと、ふだん、この道路では漁業やダイビングのため荷物を運ぶ車が多いものの、路面の被害で通行が難しくなっているということです。

神田さんは「これから多くのダイバーが集まる大型連休を迎え、観光への影響が心配ですが、人や車が安全に通行できるよう対応を急ぎたい」と話していました。

宿毛小学校と宿毛中学校 5メートル以上のひび割れも

震度6弱の揺れを観測した高知県宿毛市にある宿毛小学校と宿毛中学校では、校舎の出入り口のアスファルトが盛り上がり、5メートル以上のひび割れが起きています。この影響で、出入り口のドアを開こうとすると引っかかってしまい、十分に開くことができなくなっています。18日は臨時休校のため児童や生徒は登校していません。

宿毛中学校の吉福巧校長は「地震の発生後に、校舎の中の様子を見に来たが、鉢などが倒れたり、防火シャッターが閉まったりしていた。子どもたちにケガがないかなど確認しながらふだんの学校生活が送れるように対応していきたい」と話していました。

宿毛 しょうゆの製造会社 屋根の瓦の一部が落ちる

震度6弱を観測した高知県宿毛市中央地区にある木造2階建てのしょうゆの製造会社では、屋根の瓦の一部が落ちて、建物の前の路側帯などに散乱していました。

宿毛 水道水が濁っている地域も 市役所で飲料水配布

高知県宿毛市によりますと、地震の影響で水道水の水が濁っている地域があるということです。市は濁りが確認された場合、使用を控えるよう呼びかけています。飲料水が必要な場合、市役所で500ミリリットルのペットボトルを1人4本まで配布しています。また、午前9時ごろには市役所の近くのヘリポートに給水車が到着し、容器を持参すれば飲料水を受け取ることができるということです。

18日午前0時半までには、市民や警察から▽水道管の破裂▽電線の切断▽電灯が倒れて道が塞がれているなどの被害の情報があわせておよそ30件ほど寄せられているということです。
けが人の情報は入っていないということです。
また、宿毛市西町の一部の地域でおよそ20戸が断水しているということです。
宿毛市では、午前0時半すぎまでに市内10か所に避難所を開設しているということです。

宿毛警察署「『街灯が倒れた』」の通報

震度6弱を観測した高知県宿毛市を管轄する宿毛警察署の当直職員は「これまでのところ人的被害の情報は入っていないが、『街灯が倒れた』などの通報が寄せられていて現場に向かっている。まだ全容は把握できておらず、状況を確認している」と話していました。

宿毛 水道管破裂したという情報

震度6弱を観測した高知県宿毛市の水道課によりますと、市内の西町と長田町の2か所で、水道管が破裂したという情報が入っているということです。

宿毛の旅館 棚のグラス20~30個割れる

震度6弱の揺れを観測した高知県宿毛市にある旅館の従業員の男性は「強い、短めの揺れがあり、棚のグラスが20個から30個ほど落ちて割れました。冷蔵庫の中の瓶ビールも飛び出していくつか割れて散乱しました。旅館にいたのは宿泊客が3人、従業員は私1人でしたが、みな無事でした。この規模の揺れは初めてだったのでとても驚きました」と話していました。

宿毛 住民 自宅の壁が数か所ひび割れ

震度6弱を観測した高知県宿毛市に住む三代木誠一さんによりますと、ゆっくりとした横揺れが20秒程度続き、揺れは一度収まりましたが、数分後に再び揺れを感じたということです。この地震で自宅の壁が数か所ひび割れたほか部屋の棚のグラスが落ちて割れましたが、けがはなかったということです。

大月町 墓地で墓石の一部が倒れる

震度4を観測した高知県大月町の柏島に住む神田優さんによりますと、大きな揺れを感じたあと、自宅からすぐに高台に避難したということです。その途中で墓地で墓石の一部が倒れているのを見たということです。

宿毛のホテル エレベーターが緊急停止 花瓶割れる

震度6弱の揺れを観測した高知県宿毛市宿毛の「ホテルマツヤ」の従業員によりますと、地震の揺れで館内のエレベーターが緊急停止したということです。地震の発生当時、エレベーターに乗っていた人はいなかったということです。また、ロビーにあった花瓶が倒れて割れたということです。

宿毛の居酒屋「皿や魚が床に飛び出した」

震度6弱を観測した高知県宿毛市にある居酒屋の店長は「大きな揺れがあったあと、営業後の店舗の様子を確認すると、食器棚の皿や水槽の中にいた魚が床に飛び出した」と話していました。

《愛媛県の被害》

東温 60代女性が階段で転倒 左手の指を骨折か

愛媛県の東温市消防本部によりますと、この地震で東温市の60代の女性が自宅の階段で転倒して病院に搬送されました。左手の指を骨折したとみられるということです。

宇和島 90代男性 左手けがで搬送

震度5強の揺れを観測した愛媛県宇和島市の宇和島消防署によりますと、90代の男性が地震の揺れに驚いて自宅から外に出た際に左手をけがして、市内の病院に搬送されたということです。

松山 転倒などで3人が軽いけが

震度4を観測した松山市では、20代、70代、80代のいずれも女性のあわせて3人が転倒などで軽いけがをして病院に搬送されたということです。

宇和島城の石垣 一部が崩れる

震度5強の揺れを観測した愛媛県宇和島市では、国が指定する史跡の宇和島城の石垣が一部崩れたり、史跡内で地割れが起きたりする被害が出ています。宇和島城は慶長6年、1601年に築城の名手として知られる戦国武将、藤堂高虎が創建したとされ、城山全体が国が指定する史跡で、天守が国の重要文化財に指定されています。宇和島市によりますと、昨夜の地震で、天守に通じる道では、一部のところで地割れが起きて3センチほどの段差ができたほか、石垣が一部崩れて、地面に散乱したということです。天守には被害は出ていないということですが、裏手にある公衆トイレ付近で地割れが確認されたため、周辺を立ち入り禁止とした上で黒色のシートで覆うなどの応急措置をとったいうことです。

宇和島市総合体育館 天井が一部崩落し当面利用休止

宇和島市では、市が運営する総合体育館のメインアリーナの天井が一部崩落し、当面、利用を休止しています。宇和島市弁天町にある市総合体育館は、柔道場や剣道場などのほか、広さがおよそ1700平方メートル、902人分の観客席が設けられたメインアリーナにあたる「大競技場」があります。

18日8時前、総合体育館に市の職員が出勤したところ、「大競技場」の入り口付近の天井が、幅およそ15メートルにわたって崩れ落ちて床に散乱しているのを見つけました。市が被害状況を詳しく調べたところ、すぐに修復するのは難しく、今後、余震が起きた場合、さらに天井が崩落するおそれがあることがわかったということです。このため、当面、利用を休止することにしたということです。

この「大競技場」では、4月29日に全日本大学選抜相撲宇和島大会が開催される予定だったということで、市は別の会場を含めて開催できるかどうか、今後、検討するとしています。

西予 複数の施設で屋根の瓦が壊れる

震度5弱の揺れを観測した愛媛県西予市では、市の施設のうち複数で屋根の瓦が壊れるなどの被害が出ています。西予市城川町にある市の施設「地域づくり活動センター」では18日、出勤した職員が施設の屋根の瓦の一部が外れて割れているのを確認しました。割れた瓦は地面に落下はしておらず、けがをした人はいないということです。また、同じ地区にある「西予市城川歴史民俗資料館」では、2階建ての施設の屋根の瓦が幅およそ10メートルにわたって崩れ、その一部が地面に落下したため18日、臨時休館の措置をとったということです。

被害状況の確認を進めている西予市城川支所の中城多喜恵 支所長は「歴史民俗資料館は、余震によってさらに瓦が落ちてくる危険性を考えて休館としました。多くの人に来てもらえるように復旧作業を急ぎたい」と話していました。

西予市によりますと、18日午前11時半の時点で、地震による市の施設の被害の情報は、少なくとも10件寄せられているということで、市ではほかにも被害がないか確認を急いでいるということです。

大洲 断水も発生で水道管の復旧工事

大洲市の肱川地区では地震の影響で11戸が断水していて、このうち「陽春院」という寺院でも併設された住宅の台所やトイレの水が出なくなったということです。敷地内には地割れのあとがあり、市の水道局の職員や業者が周辺の土をスコップで掘って、水道管の復旧工事を行っていました。

寺院の住職の親族、山下ふみ江さん(74)は「山から引いている水は出るのでまだ助かっていますが、地震発生時は船に乗っているような横揺れが長く続き、気持ち悪かったです」と話していました。

「石垣の里」石垣が崩れる被害も

今回の地震で、「石垣の里」として親しまれている愛媛県愛南町の地区では、積み上げられた石垣が崩れる被害が出ています。愛南町外泊地区には、台風などから家を守るため住宅の周りに古くから石垣を積み上げている地域があり、伝統的な町並みは「石垣の里」として親しまれています。石垣を管理している地元の住民グループによりますと、地震のあと、地区をパトロールしたところ、石垣が崩れているところが10か所確認されたということです。なかには、幅3メートルほどにわたって崩れているところもあり、住宅の間の細い路地を崩れた石がふさいでしまっているところもあるということです。

外泊地区の区長をつとめる吉田幸稔さんは「幸い家屋や人的な被害はなかったが、これだけ石垣が崩れたのは初めてなので驚いた。役場とも相談しながら復旧を進めていきたい」と話していました。

愛南町の神社 高さ2メートルの石灯籠が倒れる

愛媛県愛南町満倉の天満神社では、地震の影響で、高さ2メートルほどある神社の石灯籠が倒れる被害も確認されました。神社には鳥居の前に高さ2メートルほどの石灯籠が2つありましたが、そのうち1つが地震の影響で根元から倒れたということで、18日朝、神社の総代を務める男性たちが被害状況を確認していました。

神社の総代の70代の男性は「これまで石灯籠が倒れたことはなかったので、驚きました。きのうの揺れはとても強く感じました」と話していました。また、神社の近所に住む80代の男性は「きのうの揺れはこれまで感じたことがないくらい長く感じました。能登半島地震のことを思い出しました」と話していました。

愛南町の寺 境内の複数の墓石が倒れる

震度6弱の揺れを観測した愛媛県愛南町にある延命寺では、地震で、境内の複数の墓石が倒れたり、傾いたりしました。また本堂では、位はいが倒れたり、仏具が散乱したりして、朝から住職たちが片付けに追われていました。延命寺の吉田学生 住職は「経験したことがない揺れで目が覚めました。地震のあとの光景を見てことばを失いました」と話していました。

宇和島警察署「道路の落石の通報」

震度5強の揺れを観測した愛媛県宇和島市の宇和島警察署の署員は「これまでに道路の落石の通報があり、現場の確認をして、大きな支障はなかった。今のところは人的な被害の通報は入っていないが、夜なので地震による被害がないか、引き続き情報を収集している」と話していました。

西予「土砂崩れが起きている」通報

愛媛県西予市によりますと、西予市宇和町明間板ヶ谷で近くの住民から「土砂崩れが起きている」という通報が寄せられたということです。この土砂崩れによる住宅被害やけが人の情報はないということで、市が詳しい状況を確認しています。

大洲 肱川町の国道197号の近くで土砂崩れ

震度5弱の揺れを観測した愛媛県大洲市によりますと、地震の影響で大洲市肱川町で土砂崩れが発生したということです。住宅被害やけが人などの情報はないということですが、大量の土砂が国道197号線に流れ込んでいて、現在、通行止めとなっています。

18日7時ごろにNHKのヘリコプターが上空から撮影した愛媛県大洲市肱川地区の映像です。震度5弱の揺れを観測した大洲市では、山側から落ちてきたとみられる大きな石や木が川沿いの道路上に散乱し、道路脇の柵が突き破られています。落石の周辺はコーンなどで囲まれていて、周りではヘルメットを被った人たちが状況を確認していました。

八幡浜のマンションで水道管破裂 水噴き出す

震度5弱の揺れを観測した愛媛県八幡浜市松柏の6階建てのマンションでは、破裂した水道管から水が噴き出していました。市の職員や建物のオーナーが、水道管の元栓を閉めるなどして復旧作業にあたっていました。

マンションのオーナーの男性は「住人のためにも、早く業者に連絡して、水道を修理しないといけない。こんな経験は初めてで戸惑っています」と話していました。

大洲 少なくとも11戸断水 水道管から水漏れ

愛媛県大洲市によりますと、大洲市肱川地区で水道管から水が漏れている影響で、少なくとも11戸が断水しているということです。

宇和島「水道管が破裂し漏水」通報相次ぐ

愛媛県宇和島市によりますと、住民から「水道管が破裂して漏水している」という通報がおよそ10件、あったということです。

西予 “水道管から水が漏れる”複数の通報

震度5弱の揺れを観測した愛媛県西予市によりますと、明浜地区の消防団から複数の場所で水道管から水が漏れているという情報が寄せられているということです。午前0時15分現在、このほかにけが人や被害の情報は入っていないということです。

内子町“住宅の石垣が崩れたという通報”

震度5弱の揺れを観測した愛媛県内子町によりますと、住宅の石垣が崩れたという通報があり、状況を確認するため職員が現場に向かっているということです。18日午前0時半現在、このほかにけが人や被害の情報は入っていないということです。

また内子町内の住民から「家の瓦が落ちた」といった通報が複数、寄せられているということです。けが人の情報はないということですが、町が被害の確認を進めています。

宇和島市の袋町商店街 外壁の一部や瓦が落下する被害

震度5強の揺れを観測した愛媛県宇和島市中心部の袋町商店街では、アーケードの天井や店舗の外壁の一部や瓦が落下する被害が相次ぎました。地震から一夜明けた午前6時すぎには、散乱した外壁や瓦の片づけに追われる地元の人の姿もありました。

近くに住む70代の女性は「眠りかけていたときに大きな揺れを感じて怖くなって家族の家に避難していました。そのあとも揺れが続いて眠れませんでした」と話していました。

八幡浜の商店街 店舗兼住宅の外壁崩れる被害

震度5弱の揺れを観測した愛媛県八幡浜市の中心部、新町商店街でも2階建ての店舗兼住宅の外壁が崩れる被害がありました。壊れたブロック塀が道路に散乱していて、住民が片づけ作業に追われていました。

愛媛 宇和島市役所「ファイルなど散乱」

震度5強の揺れを観測した愛媛県宇和島市危機管理課の職員は「20秒くらい、じわじわとした横揺れを感じました。市役所の棚にあったファイルなどが散乱しています。詳しい被害はまだ分からず、これから確認します」と話していました。

宇和島 明治37年創業の染め物店 染料こぼれるなど被害

震度5強の揺れを観測した愛媛県宇和島市の染物店では、木造2階建ての住宅兼作業場で染料がこぼれるなど被害がありました。宇和島市栄町港にある明治37年創業の染め物店では、大きな旗などを染める染料を入れた鍋がひっくり返り、床に染料がこぼれたほか、立て掛けてあった長さ5メートルほどの角材が倒れていました。また、住宅では額縁が落ちていたり、床に物が散乱していました。

宇和島 ホテル「客室のテレビ 複数倒れて壊れる」

震度5強の揺れを観測した愛媛県宇和島市の中心部にある「宇和島オリエンタルホテル」の従業員の男性によりますと、地震の揺れによって複数の客室のテレビが倒れて壊れる被害があったということです。宿泊客や従業員にけがをした人はおらず、現在、ホテルは通常どおり営業しているということです。

愛媛 愛南町のスナック コップなど落下

震度6弱を観測した愛媛県愛南町でカラオケスナックを経営する65歳の男性によりますと、大きな横揺れが10秒ほど続き、店内のコップや置物が床に落ちたということです。当時店内には7人ほど客がいたということですが、揺れが落ち着いた後、全員自宅に帰ったということです。男性は「最近にはない大きな揺れで、客も含めて全員が驚きました」と話していました。

愛媛 愛南町のコンビニ 商品 棚から複数落ちる

震度6弱を観測した愛媛県愛南町のコンビニエンスストア、ファミリーマート城辺店の従業員によりますと、大きい横揺れが30秒ほど続いたということです。また、化粧品などの商品が陳列棚から、片付けを行ったということです。
従業員などにけがはないということです。

愛媛 愛南町のコンビニ 商品落下で瓶が割れる被害

愛媛県愛南町のローソン愛南町御荘大橋店では、地震の揺れで棚から商品が落ちてワインの瓶が5本ほど割れるなどの被害が出たということです。いまのところ従業員や客にけがはないということです。

愛媛 西予 小学校の体育館の窓ガラスが割れる被害

震度5弱の揺れを観測した愛媛県西予市では小学校の体育館の窓ガラスが割れる被害がありました。

西予市城川町の城川小学校では昨夜の地震発生後に職員が校内を確認したところ、体育館の窓ガラス6枚が割れて床に散乱しているのがみつかりました。窓ガラスの大きさは縦1メートル30センチ横1メートルほどだということです。

このほか、目立った被害はなくけが人はありませんでした。小学校では現在、体育館を立ち入り禁止にしていて、今後、修理を行うことにしています。

城川小学校の黒田真生校長は「夜遅くの地震だったこともあり子どもたちが不在でけががなくまだよかったです。速やかに修理するよう対応したい」と話していました。

西予市内では、このほか三瓶小学校の体育館でも窓ガラスにひびが入る被害が確認されたということです。

《大分県の被害》

けが人2人 津久見市と大分市でそれぞれ1人

大分県によりますと、きょう(18日)午前7時現在、震度5弱の揺れを観測した津久見市で自宅にいた80代の男性が転倒して腕にけがをしたほか、震度4を観測した大分市で自宅にいた70代の女性がベッドから転落してけがをしたということです。いずれも軽傷だということです。

県が、震度5弱を観測した佐伯市や津久見市の沿岸部を中心に午前6時半から防災ヘリコプターで上空から調べたところ、これまでに被害は確認されていないということです。

津久見 中田地区 農道の一部崩落という情報

震度5弱の揺れを観測した大分県の津久見市役所によりますと、18日午前0時20分現在けが人の情報は入っていないということです。一方、津久見市中田地区の農道の一部が崩落したという情報があり、確認を進めているということです。

佐伯のホテル「テレビが床に落下」

震度5弱の揺れを観測した大分県佐伯市にあるホテルの職員は「ここ最近では経験したことがない揺れで横揺れが30秒ほど続きました。3つの部屋ではテレビが床に落ちました。宿泊客は100人ほどいますが、揺れが続くのをおそれて荷物をまとめて車に乗せる人も複数いました。今でもエレベーターが止まっています。けが人はいなかったのでよかったです」と話していました。