テレワーク 安全性高める取り組み 新型コロナウイルス

テレワーク 安全性高める取り組み 新型コロナウイルス
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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、国は在宅で勤務するテレワークを推進していますが、新たにテレワークを導入した企業では重要なデータを持ち出す機会が増えることから安全性を高める取り組みが行われています。
新型コロナウイルスへの対策としてテレワークを導入する企業が相次いでいますが、ふだん、職場で取り扱うデータを自宅などに持ち出すことから、サイバー攻撃や紛失などを防ぐ安全対策が重要となっています。

このうち旅行関係のサイトを運営する東京 港区のIT企業では先月27日から60人余りの全社員がテレワークできる態勢を整えました。

これまで、およそ半数の社員はセキュリティー上の理由から社内からしかアクセスできないサーバーを使っていたため、会社に出勤する必要があったということですが、データの安全性を守るため通信に高度な暗号化技術を取り入れるなどして外部からアクセスできるようにしたということです。

急きょ、テレワークを導入することになったため、情報が少なく必要な対策についてほかの企業とも情報交換しながら対策を進めたということです。

導入に関わったこのIT企業の濱本愛さんは「急な導入だったため、運用しながら課題が見つかれば修正していくしかない。安全第一でテレワークを進めていきたい」と話していました。

専門家「ルールを明確に」

テレワークの安全対策について、情報セキュリティーに詳しい「PwCコンサルティング」の林和洋さんは、外部からデータを取り扱う際のルールを明確にする必要があると指摘しています。

林さんは「社外にデータを持ち出す際はファイルや通信を必ず暗号化することや通信が暗号化されていない公衆無線LANの使用を禁止することなどルールを明確にする必要がある。さらにサイバー攻撃や不正行為があった場合に備えて、記録を取ることが重要だ。記録を取っていることを社員に伝えることでセキュリティーの意識が高まる」と話していました。