第90回 課題曲

中学校の部「Chessboard」チェスボードみたいなこの世界へ僕らは ルールもないままに生まれてきた 幸せと悲しみの市松模様 そのどこかで息をする 王様もいないこの盤上で僕らは どんな役を与えられたんだろうか? 行ける場所 行けない場所 目指すべき場所 知らないままで息をする 不意に誰か隣に来て 風が吹けば離れ離れ 繰り返す不時着の数だけ増えるメモリー 振り返れば優しく揺れる猫じゃらし 白も黒も関係なく芽生えた 穂先で心をくすぐりながら 枯れることなく伸びている チェスボードみたいなこの世界で僕らは いつしか地に足がつき始めた 行く場所 行かない場所 帰るべき場所 自分で決めて歩いていく 綿毛みたいに風に任せ 飛べた頃を羨むけど 空中からじゃ見落とすような小さな1マス そこであなたに会えたんだ 美しい緑色 こちらには見えているよ あなたが生きた証は 時間と共に育つのでしょう 美しい緑色 役に立たない思い出も 消したいような過去も いつかきっと色付くのでしょう そしてチェスボードみたいなこの世界でいつか あなたのことを見失う日が来ても 果てないこの盤上でまた出会えるかな? その答えが待つ日まで 知らないままでただ息をする

中学校の部 
課題曲制作

Official髭男dism

Official髭男dism

メンバー:藤原聡(Vo&Pf)、小笹大輔(Gt)、
楢﨑誠(Ba&Sax)、松浦匡希(Dr)

2012年結成、愛称は「ヒゲダン」。このバンド名には髭の似合う年になっても、誰もがワクワクするような音楽をこのメンバーでずっと続けていきたいという意志が込められている。
2015年4月1stミニアルバム「ラブとピースは君の中」をリリースし、デビュー。
2018年4月Major 1st Single「ノーダウト」でメジャーデビューを果たした。様々なジャンルをルーツとした音楽で全世代から支持を集め続けている。

藤原聡さんからのメッセージ

良い日もあれば悪い日もあるし、良い時間もあれば悪い時間もあるのが、人生ってチェスボードみたいだと、ふと思ったことがありました。
生きている限り、ゲームオーバーはないし、本当は勝ち負けもないのかもしれません。
でも、そう簡単に割り切れるものじゃないのが人生だったりします。
その面倒くささも、自分を形作っていくかも知れません。
この曲には、さまざまな価値観の人がこの世界という馬鹿でかいチェスボードの盤上で
生きているということが、ただただすばらしく、愛おしいという思いもこもっています。同じ時代に同じ盤上にいる同士であるみなさんに、幸せがたくさん降り注ぎますように。悲しみを乗り越え、振り向くと、それさえも幸せに変わっていきますように。

NEW 第90回Nコンに参加するみなさんへ!


課題曲「Chessboard」

中学校の部 
課題曲合唱編曲

横山 潤子さん

横山潤子(よこやまじゅんこ)(作曲家)

広島市出身。東京藝術大学作曲科卒業、同大学院修了。
和声・対位法を山田光生、ピアノを原田敦子、野口明子、作曲を浦田健次郎、丸田昭三、石桁眞礼生、松村禎三の各氏に師事。現在、合唱・室内楽作品を中心に作曲・編曲を数多く手がけている。主な合唱作品集に『笑いのコーラス』、『妖精の市場』、『たましいのスケジュール』、『ここに海があって』、『星の迷い子たち』、『未確認飛行物体』、『青のアルバム』、『その木々は緑』、『にぎやかな心』、編曲集に『九ちゃんが歌ったうた』、『時代 ~ 横山潤子編曲集 混声編』、『さんぽ』、『歌の翼に』など、多数。
これまでNコン課題曲は66回(1999年)小学校の部「ほほう!」、70回(2003年)中学校の部「白いページ」(編曲)、72回(2005年)中学校の部「花と一緒」、81回(2014年)高等学校の部「共演者」、84回(2017年)中学校の部「願いごとの持ち腐れ」(編曲)、86回(2019年)高等学校の部「僕が僕を見ている」(編曲)を担当している。

中学生のみなさんへ

横山潤子さんからのメッセージ

“ヒゲダンさんワールド”を合唱でも楽しんでいただけ…るのでしょうか?このアレンジ…心もとない限りですが、この歌のメッセージに私も共感しながら合唱編曲させていただきました。
楽譜には、強弱やスラーなどをそれほど細かく書き入れていません。見慣れないものがその代わりに。演奏してくださる皆さんに、あれこれ想像することも もっと面白がってほしいから。そうやってみんなで創り上げていくこと、それには時間がかかることも、音楽の愉(たの)しみだと思うから。

演奏・メッセージ動画はこちら

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