第89回 課題曲
住野 よる(小説家)
高校時代より執筆活動を開始。2015年『君の膵臓をたべたい』でデビュー。同作で2016年「本屋大賞」第2位など、数多くの賞を受賞した。
著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』『麦本三歩の好きなもの』『この気持ちもいつか忘れる』などがある。
住野よるさんからのメッセージ
生きていれば、様々な雑音に曝される日々を過ごさなければなりません。
時には、声の大きな主張や、乱暴な意見に傷つけられることだってあるのではないでしょうか。
そんな世界で、歌ってくださる方達の持っているそれぞれの“無音”が無事であるようにと願い、歌詞を書かせていただきました。
合唱ではありますが、是非とも皆さん個人個人の、声になる前の心を大切にして歌ってもらえると嬉しいです。とまあ、そんな真面目な気持ちもありつつ、皆さんが楽しめることを一番に願っています!
歌詞を通して、一緒に遊びましょう♪
松本 望(ピアニスト・作曲家)
北海道出身。東京藝術大学大学院修士課程作曲専攻修了。パリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科首席卒業。在学中より作曲と演奏の両分野で活動を展開し、作曲ではこれまでに自作合唱曲集、編曲集等を多数出版、様々な合唱団に親しまれている。演奏ではアンサンブルを中心に活動し、国内外のアーティストと共演を重ねる。現在、国立音楽大学、洗足学園音楽大学、各非常勤講師。東京藝術大学弦楽科伴奏助手。
Nコン課題曲は第79回中学校の部「fight」編曲、第82回高等学校の部「メイプルシロップ」作曲を手がけた。
松本 望さんからのメッセージ
自分が自分であることをそっと見守ってくれているような、柔らかな暖かさと自由さを詩から感じました。
そんな詩の世界から導き出された、軽い揺らぎのある拍子・テンポ感の中で、刻々と変化する調性や和音の色合いを感じながら、自由に羽を広げて、歌うことを楽しんでもらえたら嬉しいです。
個々が感じることやその表現(他人の考えや言葉によるものではなく)が寄り集まって、その仲間ならではの色、空気、音楽がだんだん形作られていったら素敵ですね。