Special コラム  十勝晴れ

【第23回】北海道とお馬さん

第22週で、優ちゃんにメロメロになりました、ライターTです。「ママを手伝いたかった」と、なつが持ち帰った動画に落書きしてしまった場面は、母を思う優ちゃんの優しさに胸が苦しくなりました。そして、私が優ちゃんのかわいさに骨抜きにされたのが、「優ちゃん、(お馬さんに)乗りたい!」のシーン。というわけで、今回は優ちゃんのための下調べと称して、乗馬を初体験してきました!

「北海道」で「馬」といえば、十勝から日高山脈をはさんでお隣の「日高地方」が有名で、数多くの名馬を輩出しています。そして「十勝」で「馬」と聞くと思い浮かべるのは、現在世界で唯一、帯広市だけで開催されている「ばんえい競馬」です。大型の「ばん馬」が重い鉄ソリを引き、力とスピード、持久力を競います。泰樹おじいちゃんが入植したころに始まった農耕馬のお祭りが起源で、高さ1m以上ある2つの坂を越える様子は、手に汗握る迫力です。

今回訪れたのは、鹿追町にある乗馬体験施設。こちらの施設では、4歳以上の子どもは「ポニー」(写真中央)に、小学校3年生以上は「クォーターホース」(写真奥)に乗ることができます。優ちゃんが乗るとしたら、年齢的に「ポニー」ですね。この大きさなら、近づいても怖くないかな?

「クォーターホース」は、カウボーイの馬として有名です。北海道の馬といえば、ずんぐりした北海道和種の「どさんこ」を思い浮かべるかたもいるかと思いますが、「どさんこ」は性格が頑固らしく、初心者の乗馬には向いていないのだとか。そういえば、北海道生まれの道産子(どさんこ)である私も、ずんぐりしていて頑固です(笑)。馬も人も土地に影響されるものですね。写真手前の「ばん馬」もずんぐりしていて「どさんこ」と混同されやすいのですが、両者は別の種類です。「ばん馬」は筋骨隆々!体重は1トンほどあり、「どさんこ」よりずっと大きいです。

保育所のころから乗馬!?

アラフォーにして“乗馬初体験”の私。一方、鹿追町内の保育所に通う子どもたちは、なんと就学までに全員が乗馬を体験するそうです!小学校でも、体育の授業に「乗馬」が取り入れられているのだとか。最初こそ、恐怖のあまり“乗馬拒否”する子もいるそうですが、このような環境で経験を積んだ町内の子どもたちは、自信を持って成長するとのこと! (芽室町の小学校に通う私の娘は、ひとなでして「こわい」と後ずさり…確かに小さいころから乗っていると、度胸がつきそうです。)

いざ、人生初の乗馬体験へ!

まず今日乗馬させてもらうクォーターホースの「ダイナ(12歳)」の前で説明を受け、馬具と心の準備を進めることに。この時、ダイナとアイコンタクトを試みましたが、相手は顔の横に目がある草食動物。ぜんぜん目が合いません。意思の疎通に不安を感じつつ…教えられた通り、体を触りながらブラッシングしていきます。

温かい馬の体温と、ゆっくりとした呼吸。私は、手の平を通して“無害”を必死にアピール!すると、だんだんダイナも落ち着いて、お互いのことを伝え合えているような気がしてきました。顔にブラッシングする頃には「意志疎通できそう」と思えてきたので、不思議です(笑)

そして… いよいよ乗馬!

想像以上の高さに、動揺を隠せません。
すぐ近くに控えていた、体がひと回り大きい“ばん馬”のほうじゃなくて良かった…。

最初は、指導員のかたにロープを引いていただきながら「歩く」練習をしました。これが一歩進むごとに揺れ、姿勢を保つことすら難しい…「おヘソを空に向けるイメージで、背筋を伸ばしてくださいね」という声かけで、ひどい猫背&前のめりだったことに気がつき、姿勢を正します。景色を楽しむ余裕はありません!

続いて、コースに置かれたコーンの外側を歩くようにして、「右折・左折」を練習。手綱の使い方を学びました。曲がりたい方向に腕を開いて“馬に指示を与える”のですが、ダイナのほうがレッスン慣れしているからか、私の手綱さばきは先読みされている様子でした。ちょっとだけ切ない気持ちになると同時に、初心者としては安心しました(笑)。

ラストの課題は、「走る」。広大な十勝平野をさっそうと駆け抜けたい!…などと考える暇もなく、大きな振動で体がポンポン浮くたびに恐怖心も大きくなります。落ちないように、くらにつかまるだけで精一杯!“正しい姿勢で手綱を持つ”ことはできませんでした。平らに整地された場内でさえ、この恐怖…。馬に乗って通学していたなつは、本当にすごい!

十勝には、自然のなかをホーストレッキングできる施設がいくつかあります。今回ご協力いただいたのは場内限定の施設でしたが、特別に場外を歩かせていただきました。

乗馬初体験の私も、やっと周囲に目を向けられるようになりました!遠くに見えるのは、然別(しかりべつ)湖を有する然別火山群の山々。十勝の絶景が眼下に広がっています。馬に乗ると目線が高くなり、遠くまで見渡せるのを実感しました!すごく気持ちいい!

土地の値段が手ごろで、広い土地を所有できる十勝は、馬と生活する環境としてとても良いそう。趣味で馬を飼う人も多いのだとか。馬と共に暮らし、美しい景色を眺める日々…とってもすてきですね!

馬の聡明さと優しさを感じた乗馬体験。馬をこよなく愛する天陽くんと重なるような気がしました。

「優ちゃん、お馬さんはとっても頭が良かったから、きっと優しく乗せてくれるよ!」

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