Special コラム  十勝晴れ

【第20回】小豆の話に花が咲く

19週の「なつぞら」は、1週まるごと十勝が舞台。農協のバター工場の話から、雪次郎が考えたバターとあんこの新しいお菓子まで、十勝の要素が盛りだくさんでしたね。

そんななかから今回は、あんこの原料となる「小豆(あずき)」に注目。地元の農家さんで聞いた小豆の話を、イラストデザイナーYが紹介します。

国内の収穫量のうち、9割以上を北海道産が占める小豆。特に、昼夜の寒暖差が大きい土地で育つ十勝産小豆は、でんぷん質が多くふっくら炊けると言われ、全国で知られるブランドとなっています。

訪ねたのは、入植から102年、帯広市郊外で小豆を作っている外山さんの農場。

3代目・外山聖子さんは、4人の子どもを育てながら家と畑を支え、現在は長男の隆祥(たかよし)さんが4代目として就農。2代目・徳男さんは、昭和5年生まれの89歳。なつとほぼ同じ時代を体験してきました。

豆を食べることが多いという外山さんの家では、手作りのあんこもちや大福、あんこトーストなど、甘いあんこが家族に人気。炊飯器で炊く「小豆ごはん」も、食卓によく登場するそうです。

農場の小豆は各地に出荷され、大阪のお菓子屋さんではどら焼きに、福岡では冷やし小豆(小豆のゼリー寄せ)に、そして地元・帯広の喫茶店ではぜんざいに。小豆のおいしさは全国に広がっています。

8月は小豆の花盛り。とはいえ小豆の花は、葉っぱの影に隠れて小さく咲く、控えめな存在。「小豆は花が咲いたら、猫も通すな」というほど、花は繊細で落ちやすいので、たくさん実がつくように、草取りは人の手によって丁寧に行われます。収穫するのは、9月末〜10月ごろです。

余談ですが、北海道では「お赤飯」というと、小豆ではなく、甘納豆を混ぜ込んだ「甘いお赤飯」がオーソドックス。他の地域の人からは、「お赤飯が甘いなんて!」と驚かれることも。 北海道の豆文化は、奥が深いですね。

みなさんは、どんなふうに小豆を食べるのが好きですか?

開拓の時代から食卓を支えてきた豆は、今でも人々の暮らしと深く結びついています。

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